見出し画像

答えは見てのお楽しみ①

私が見ている写真を、言葉だけで他人の頭の中にどれだけ再現できるか、という実験です。

お付き合いいただける方は、読んでくださると嬉しいです。
最後に私が見ている写真を載せておきますので、頭の中に描いたイメージと同じであれば❤️を押してください。
文章力の指標にいたします。

-------

ここに一枚の写真がある。

画面の1/3を占める大きな満月を背景に、山上に天守がそびえ立っている。

天守というのは、城の建築物の部分のことだ。通常「城」とは、堀や石垣、塀や門まで、戦うために作られた構造物の全体を指す。我々が、大阪城、熊本城という名を聞いた時に頭に浮かんでいるのは、正しくは「天守」であって「城」ではない。

月の巨大さに比べると、天守は8等分したピザ一切れほどのサイズしかないため、「そびえ立つ」という表現はおかしいのかもしれない。
満月の前に小さく浮かび上がって見える、の方がしっくりくる。

この写真は、望遠レンズで撮影したのであろうか、月の海と呼ばれる大きなクレーターまで、はっきり写っている。地平線から登ったばかりのその円は、薄い赤銅色をしており、見ようによっては醤油をひと塗りしたせんべいのようで美味しそうでもある。

満月は群青色の空を背景に明るく光り、天守を照らしている。山頂の木々の間から覗く石垣の上に、白い壁と黒い瓦のコントラストが際立つ。四層の天守の最上階には、ぐるりと手すりが巡らされている。

天守の屋根の上の鯱鉾は、東西方向の直線に沿って二匹が並ぶように取り付けられており、手前の鯱鉾はこちらに尾を向けていることからそれがわかる。月も東から登るからだ。

天守の装飾は華美というほどではないが、屋根の傾斜に沿って金色に輝く金属が山型に嵌め込まれ、遠目にも模様がうっすらと見て取れる。

天守を囲むように生えている木々は、シルエットから広葉樹であろうということがわかる。針葉樹の剣先のような影はどこにも見えない。天守からの眺めをより楽しいものにするため、観光用に植えられた桜なのかもしれない。

おそらくこの山は金華山、天守は岐阜城のものであろう。満月と天守とのコラボ写真はよく見るが、岐阜城は山裾のどの方向からもよく見えるため、天気さえ良ければ、とても絵になるのである。

----
答えは、こちらです。
いかがでしたでしょうか?

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。 サポートは、お年玉みたいなものだと思ってますので、甘やかさず、年一くらいにしておいてください。精進します。