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ハンドパン 関連リンク③「Felix Rohner is building a handpan」とか


モルヒネです。ハンドパン関連のリンク3回目ということで、Hangの生みの親:PANArtのFelix Rohnerのチューニング動画を紹介します。


3-1 Felix Rohner is building a handpan
by Gubalspieler


ハンドパンの発明者の一人、PANArt社のFelixが1時間くらいでざっくりチューニングするよ!という動画。開始1分で、「じゃあDingと7音で」とフリーハンドでざざざっとトーンフィールドを描き、Let's start!とガンガン叩き始めます。このスピード感!

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ひとつ目のノートを叩き始めて1分ほどで「It's D flat」と呟き、その後鉛筆でトーンフィールド内のオクターブとオクターブ+5度の関係を説明してくれています。鉛筆の先でツンツンするだけでもうしっかり倍音が鳴ってるの凄すぎる。

そんな調子でガンガンとハンマーを叩きあっという間にラフチューニングを終えて行きます。10分後にはラフチューニングを終えオーブンへ。2nd チューニングではトーンフィールドの振動を確認するために白い砂を使っています。振動していない部分や、振動している部分の間に砂が集まることで打面の状態を把握しやすくするためだとか。

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2ndチューニングは流石に時間をかけていますが、それでも15分程度で完了。徐々に音が綺麗になっていく様子は本当に魔法を見ているような気分になります。この後はボトムシェルと接着して演奏は明日にしましょう、とのこと。

完成後はG# minorのハンドパン(この場合はHang?)になっています。流石に普通のハンドパンと比較すれば音に癖がありますが、トータル30分足らずのチューニングでこの楽器ができてしまうというのはさすがHangの生みの親…という感じですね。

最後には再度オクターブと5度の解説をしています。この楕円の比率が2:3だからオクターブと+5度になるんだよ〜ということです(実際の理屈は全くわからない)。

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というわけでサラッとした動画紹介でした。


このパンではDing意外はDimpleはありませんが、Dingですら別にDimpleなくてもいいんだよ、とのこと。Dimpleは主に倍音の高音部の響きを抑えて温もりのある音にするために使われる物で、必須というわけでは無いそうです。この辺りはアメリカのSaraz handpanの記事に詳しいので気になる方は是非。英語記事ですが、GoogleやDeepLの翻訳を使えば結構読めます。



ハンドパンの発明者であるスイス:PANArt社のFelixとSavinaはもともと1970年代からスティールパンを製造していたそう。そこへ1999年にスイスのパーカッショニストのReto Weberがハンドパンのアイデアを持ち込み、開発が始まりました。


トリニダード・トバゴの楽器:スティールパン奏者であり、またインドの楽器:ガタムも演奏していたRetoは世界各地の楽器を演奏するパーカッショニストで、スティールパンとガタムを合体させたような、音階のあるガタムのような楽器を作れないかとFelixとSavinaに持ちかけそう。以前、「Youは何しにNIPPONへ」でハンドパンが紹介された際にはRetoがハンドパンの発明者として紹介されていました。

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Reto Weberのハンドパン演奏。サックスとのセッションも格好いい!


ハンドパンは別に「Pantam」という名前でも呼ばれますが、これも「Steelpan + Ghatam= Pantam」ということだそう。もともとはイスラエルでPANArtのHangのディストリビューターをしていた人が呼び始めたのに由来するとか。Pantamをメーカー名にしてるのは今や大御所感のあるイスラエルの工房:Yishama Pantam、ロシアの老舗SPB Pantamとか色々ありますが、今はHandpanの名が一番一般的になっています。

この辺りの話もSaraz Handpanのページに色々と話があります。他の記事もハンドパンのシーンの話、製法の話などかなり充実していて面白いので是非。


「Youは何しに〜」、Youtubeでは見つからなかったがColinのWebサイトのトップに動画が置かれてました。Youtubeリンクでは無いので削除されることもなさそう。


今回はこのくらいで終わります。PANArtについてはまた改めてまとめたい。



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