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ハンドパン関連リンク①What it takes to Build a Mystical Handpanとか

 モルヒネです。ハンドパン関連での備忘録としてnoteを書いてみようと思います。第1回目としてハンドパンの製作について。製作の詳しい話は全くわからないので、アーカイブのような形でリンクを貼って行こうと思います。

 最近はもはや聞くことはなくなりましたが、ハンドパンについて初めて知る時、誰しも自作についての話を聞きかじったと思います。日本語でハンドパンの情報がネット上に出始めたのが何時頃なのかは正直覚えていないのですが、「ドラム缶を叩いて作ってみるのもいいかもしれません」みたいな軽いノリでハンドパンが紹介されていることがしばしばありました。

 いつかは製作を、というわけではありませんが、どうやってこんな魅力的な音色が生まれるんだ…という興味があるので、製作に関するYoutubeの動画やハンドパン関連のリンクをコメント付きで紹介していきます。訂正やコメント等あれば是非教えて頂けるとありがたいです。


 Youtubeにアップされている Making/Building 系の動画は①工房(プロ)がアップしているもの(製品を作っている)と②アマチュアがアップしている物があります。もちろんプロの動画の方が正確なのでしょうが、アマチュアの動画からもいろいろなヒントを見つけることができるのに加え、アマチュアならではの製作にかける情熱というかエネルギーみたいなものが感じられて面白いものも多くあります。今回は第1回ということで、おそらく皆さん見ているであろうNumen Instrumentsの動画から行きましょう。


1:What it takes to Build a Mystical Handpan
by Hard is easy

 主にクライミングやVan Lifeの動画を配信しているチャンネルだがなぜかハンドパン関連の動画を出しているHard is easy。動画がめちゃくちゃ凝っているので、製作に興味がなくても純粋に映像作品として面白いですね。

 バルセロナのNumen Instrumentという工房でのハンドパン製作をドキュメンタリー的に撮っています。トーンフィールドの配置、DingとDimpleのプレス、エアハンマーによるTonefieldの成形、ラフチューニングと熱処理、ファインチューニングの光景がスラスラ〜と見られるので最初にみるものとして非常にわかりやすいです。あ、ハンドパンってこうやって作るのね〜というのがイメージ着くと思います。

 面白いのはチューニングの原理の説明。物差しを使って説明しています(7:10あたり)。Tonefieldにかかる金属の圧力が高くなると音は低くなる、ということらしい(詳しくは全くわからず)。動画では実際にTonefieldを叩いて音がポンポンと低くなったり高くなったりするのがよくわかります。スクリーンショット 2020-04-10 0.47.51

 成型後は加熱処理。成型時にハンマリングによって素材にかかったストレスは加熱によって解放され、素材が安定するということらしい。文学部出の私にはさっぱり分からないので、詳しい方いれば教えて欲しい。この辺りは後述するSymphonic Steelのページに詳しく載ってます。

 その後いよいよチューニングへ。ここでも先ほどの原理を用いて音を調整していきます。チューニング前のシェルは見た目は完成品のようですが、その辺の鍋でも叩いた方がマシなようなショボい音しかしないのも面白い。これくらいの状態でももうちょっと鳴るもんだと思ってました。こうやって製作過程を見ると、形はちゃんとハンドパンでも綺麗な音が出ない物があるのもそりゃそうだよな、と腑に落ちますね。

  それまでは本当に鍋を叩いているような音なのに、いざチューニングを始めるとハンドパンならではのディープなサウンドが生まれるのはまさに魔法のよう。その後は加熱処理とチューニングを繰り返し、音を安定させていきます。何度も繰り返すのは素材の復原力でチューニングが戻ってしまうため、ということ。

 ここでは途中で調理用のフライパンまでチューニングしてます。「あ〜これはC6だね」とか言いながらガンガン叩いて合わせてる。凄いぞハンドパンチューナー!

 その後ボトムシェルと組み合わせ、接着・乾燥させてD Celtic minorの完成です。いやー良い音。しかし全編見てもあの鋼鉄のドームからこのサウンドが生まれるのが未だに信じられない。やっぱり凄いぞハンドパンチューナー。

 そして、動画の中で一貫して挟まれるハンドパンの演奏。これがめちゃくちゃ格好いい。見終わる頃にはCeltic minorスケールが欲しくなること必至です。私は欲しい。



【おまけ】

 ハンドパンのチューニングについては、Iskraシリーズで知られるSymphonic Steelのページに詳しい解説ページがあります。面内応力/座屈/歪み時効 等々文系の私にはさっぱりな用語を使っていますが、大体言ってることはわかる気もする。ページには「どうやってハンドパンをチューニングするのか?」という問いに対するとてもシンプルな回答が用意されています。

Symphonic Steel - HOW ARE HANDPANS TUNED?

 Symphonic Steelのページは上記のみならずHang/Handpanの歴史や概要、ハンドパンの製作過程、さらにはハンドパン用語集のページもあり非常に面白いです。製作風景をインタビューした動画もYoutubeに上がっています。


 またこの動画を投稿しているSylvain Paslierはハンドパン奏者でもありますが、色々なハンドパン工房を訪問するミニドキュメンタリーや「The Handpan Podcast」と題したハンドパン関係のインタビューもYoutubeで公開しています。これがめちゃくちゃ面白い。


 The Handpan PodcastはApple podcastや Spotifyでも聞くことができるほか、Sylvain PaslieのWebサイトではダイアログ付きで読むこともできるので理解しやすい。Google先生にお願いすれば6割くらいはわかるんじゃないでしょうか。
 私もまだほんの一部しか見てませんが、各工房の歴史やチューニングの話、ハンドパンとの出会いなど興味深いものばかりです。他にもブログページでもハンドパン関連の話題を取り上げており、こちらも非常に面白い。


 


 というわけでハンドパン製作・チューニングに関する記事でした。8割方自分の備忘録としての記事でしたが、参考になれば幸いです。




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