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「LINE:モンスターファーム」は遅すぎた だって、モンスターファームを現代に即したものが○○○なのだから

先月の話で恐縮ですが、一本のソシャゲが制作発表されました。それが「LINE:モンスターファーム」。私としては諸処の周辺状況から来るであろうことを予測しており、

「モンスターファーム」のニンテンドースイッチ移植はソシャゲ化への布石だろう」

でその予感を認め、およそ2年越しでその思いが届いた形となります。プレイステーション時代には随分遊び、すごく思い入れのあるタイトル。個人的には非常に楽しみにしているのですが、ここでこの記事の不穏なタイトルを読み返してもらいたい。残念ながら、このゲームはレッドオーシャンたるソシャゲの枠を勝ち取っていき、生き残れる強いタイトルとは思えない気持ちが今となっては募ってしまっているのです。

欲しい欲しいって言っておきながら発表された瞬間手のひら返しかよ! そういうことを言われるのは承知の上なのですが、2年前とあまりに状況が違うのです。
ここで考えなければならない相手は、記事の執筆の半年後にリリースされた「ウマ娘 プリティーダービー」(以下、単に「ウマ娘」と表記します。)なのです。それも、他のソシャゲとは比べ物にならないレベルでその影響が強い。

今やサイゲームスが誇るメガタイトルであるウマ娘。その後にリリースされるソシャゲは全てその存在を意識しなければならないことは前提にあるのですが、モンスターファームは特にそのゲーム性と世界観が近いのです。

モンスターファームの世界観がこちらで…

近年になって古代遺跡から円盤石と呼ばれるものが出土するようになった。これは、モンスターが生存していた時代の科学者がモンスターの情報を封印していたものだった。現代の科学者たちの研究の末、円盤石から封印されていたモンスターを再生する技術が確立され、モンスターバトルは再び現代によみがえった。
(Wikipedia引用)

ウマ娘が、

異世界の競走馬の名前と魂とを受け継いで生まれてくる、女性しか存在しない生物。
(Wikipedia引用)

であること。異世界から現れた、人間とは違う生命体を使役・共存・競技としての戦闘を行う面では共通していますし、そもそものモンスターファームが「競馬」的側面の競技であることを意識しているのは設定面としてはよく伝わります(競技場内で観客の観戦のもとその能力をぶつけ合うこと)。
そしてその考え方を確固たるものとしたのが音楽面。競馬及びモンスターファームとウマ娘の「考え方」は非常に近いんだ…。

ウマ娘の方は特に2:30〜のラストスパートを聴いてほしいのですが、管弦主体・終幕に向けて「アゲていく」構成、1分程度の尺で作り上げていく曲密度…完全に思想がそれなんですよね。また、引用動画にはありませんが、モンスターファームは戦闘前に競馬さながらのファンファーレが流れます。言うまでもなく、競馬はファンファーレに始まる競技。
これはパクリとかそういうことではなく、モンスターファームの競技としての考え方が競馬であることが示唆されます。

そうなるとソシャゲとしてユーザーが意識する相手はウマ娘になってくる。これは相手としては辛いですよ。私は前述執筆記事で「モンスターファームのソシャゲはプリコネ的調理がされるのではないか」という予測をしていたのですが、今となってはウマ娘的(パワプロ的ともいうけれども)育成も相性がいいと考えてしまいますよね。
寿命という育成期間概念があり、モンスターファームにおける6つのステータスはウマ娘的育成システムにはちょうどいい。大会(バトル)の概念はかなりウマ娘寄り。

どんな業を犯したらソシャゲを新作で出すにあたってプリコネとウマ娘を同時に相手取らなければいけなくなるんだという四面楚歌。

サイゲームスのお化けタイトルを2つ同時にいなす能力がコーエーテクモにあるかと言われればそれはない。いくらコーエーテクモは家庭用タイトルで信頼を築いていったとしても、ソシャゲという枠ではサイゲームスに一日の長がある。
ただ、ここで「らしさ」を捨ててでも既存タイトルを意識させない作品を作れるかといえばそれも厳しい。だって、それを行った結果評判を食い潰して行ったのが「モンスターファーム4」以降だったから。

二の轍は踏めないが、だからといってオーソドックスにやってもジリ貧。リリースを前にして、そういったメンタルがユーザーに出来上がっているわけです。

私にとっては愛がある作品なので、リリースされたらプレイをします。本当に、切なる気持ちで、この前のめりで抱いてしまったネガティブな気持ちを払拭させる作品となってほしい。

リリースを、心待ちにしております。

いずれいっぱい記事を書いた暁にでも、コーヒーでもおごってやってください……!