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【都々逸】同じ盆栽育てるならば 品評会が ある方がいい【アークナイツ】

近頃ソシャゲ「アークナイツ」についての高評価をSNS上で見かけることが多くありませんか?
私自身アークナイツのプレイヤーであることから贔屓目というかターゲッティング広告がされている節がないとも言い切れないですが、それでも単に案件とは思えない熱量がプレイヤーから発せられている節があるんですよね。
率直に言えばそれら記事については、以下の名著を見てもらえたら十分魅力が伝わろうかと思います。

先駆者の名著のご紹介

ロゴやUIデザインがキマりすぎてて“良さ”がすごい。ゲーマーへの栄養を豊富に含んだ『アークナイツ』を遊んで健康になろう(電ファミニコゲーマー/マシーナリーとも子氏)

【ゲームレビュー】『アークナイツ』を一か月プレイしたら地獄を見た話(GOZILINE/さいとう氏)

あとは、動画ですがこちらも。

この辺は読み応えも読み味も(聴き味も)あって本当に見てほしい作品たちです。

そのため、今回はこれら先駆者が触れているポイントは触れなかったり流す程度とするのでご了承願います。

育成なんて突き詰めなくてもいい

私自身かなりサービス開始から割と早い時期にゲームをプレイしています。以下のスクショを見ていただければプレイヤーには「あっ…(察し)」となる程度には前線を走っています。率直に言えば、育成にかなりリソースを割くゲームであるのに、カンストキャラクターを何個か作っているからです。

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しかし、断言するのであれば、育成なんて最低限していればこのゲームは問題ないゲームです。育成のコスパは正の二次関数になるので、レベル上げはすればするほどコスパは悪くなるため、一つのキャラクターを先鋭化するよりはいっぱいのキャラクターを薄く多く育てるように仕向けているのが開発からの方向性です。
ここでソシャゲの常識から言えば思われるのが、「どうせいっぱい育てても使うのはTier0級のごく一部なんでしょ? それなら多少効率悪くても注力でいいじゃん」ということ。率直にいうと、このゲームはそうじゃなかった。キャラクターごとに与えられているスキルのバラエティの富み具合が半端なく、2キャラ以上のスキル相性や、高レアリティ(汎用性のあるスキルが多い)で突破できない局面を低レアリティ(使い所が限られるが一点突破であるピーキーなスキルが多い)でぶち抜くアイデアを思いついたときのエクスタシーといえばたまりません。将棋で言えば、金将で突破できない局面を桂馬で突破するようなものです。よくある話ですよね。そのため自ずと色々育てたくなるし、スキルのみならずそのルックスも魅力的なキャラクターが多いので、ガチャを回す手も捗るってもんです(目グルー)

4Gamer:
 なるほど。ゲームについても,さっそく聞いていきたいと思います。「アークナイツ」のビジュアルを見て誰もが真っ先に思うのは,なぜ“ケモミミ”が生えているのかという点です。これは単純に海猫氏の好みや趣味が反映されているんですか?
海猫氏:
 はい。自分の好みを反映しています。ケモミミが好きです。
新作「アークナイツ」(明日方舟)の世界を創り上げているのはどんな人たち? Hypergryphの海猫氏と唯氏がゲームに込めた想いとは より引用)

(大して意味のないケモミミ設定が本当に好き)

近頃はほら、「ウマ娘」の影響もあって獣キャラクターの魅力への注目が一回転している印象がありますよね。
アークナイツは誰が言ったか(誰も言ってないかもしれない)「性癖の博覧会」たるゲーム。イケメンから美女からショタからロリからおばさまからガチケモノからロボまで何でもいるので絶対突き刺さるキャラはいるはずです。

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(ちなみに私のお気に入りはバグパイプ。田舎娘な側面と、清廉で剛力な兵士としての側面の二面性がたまんなく大好きです)

ゲームとしてのシステムはスタミナ制による育成であることから、各種メジャーゲームと被りはします。ある意味平常的にはマンネリすることは否定できません。しかし、そこをひっくり返す一大発明が「各種イベントステージの絶妙な難易度」であり、「ハイエンドコンテンツ『危機契約』」です。
割とソシャゲのイベントって難易度的にはそこまで高く作ってない印象があるのですが、アークナイツは結構容赦ない。育成の練度をかなり高めている私のようなプレイヤーでもちゃんと頭を捻らないとクリアできないし、だからといって「このキャラクターがいないとクリアできない」みたいなバランスには作っていない。なんんならプレイヤーの頭がすごかったら大体のステージはかなり低レアリティでクリアできる始末です。
そして、私のように高レアリティの暴力に頼るプレイヤーですら、高難易度マップをクリアできたときには快感だし、「俺、賢い〜〜〜!」みたいな勘違いができるんですよ。昨今のプレイライトに寄せているゲームに比べて、かなり武骨なつくりであることは間違いありません。
さらに、それを突き詰めたのはハイエンドコンテンツ『危機契約』。こっちは本当に容赦がない。高レアリティのキャラクターをある程度練度高く育てて、なおかつプレイヤーそのものに十全にキャラクターのスキルを使いこなす頭脳も必要。

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上記の画像はアークナイツの公式生放送で募集されたキャッチコピーのユーザー回答なんですが、言い当てている。まさにこれって感じでした。シンプルですが「ドクター定期試験」が私の中の『それ』です。
こういった「キャラ」と「自分自身の操作とスキル理解練度」のブラッシュアップを公開する場があるという刺激があるからモチベーション高くこのゲームを育てられている。私自身サブゲーでプリンセスコネクトもやっているのですが、そちらがちょっとソシャゲのランキング上影を潜めているのは、ウマ娘の影響のみならず「育成後をぶつけるエンドコンテンツ」が不足している事情がないとは言い切れないんですよね。
(ようやくタイトル「同じ盆栽育てるならば 品評会が ある方がいい」の伏線を回収しました)

ある意味、「重い」ゲームかもしれません。ソシャゲにそこまでガチ感を求めてないよ、っていう意見があるのも重々承知です。そっちに合わない、その層をかっさらうのが育成の軽さに特化したプリコネでありブルーアーカイブだと思うんです。
しかし私自身としては、アークナイツは「ソシャゲ」って枠でくくっていいのかとすら迷うレベルの完成度の高いゲームです。ただ、プレイする時間やタイミングにメリハリがあるだけでソシャゲとしてくくることになっただけで。

ゲーマーにもぶっささる「音楽」

なお、さんざん前段の名著で語ってらっしゃるので触れなかったですが「ストーリー」「キャラクター」は極上です。あとは、せっかくなので、他のレビューでは流されがちな「音楽」についてちょびっと。

こういったララバイ調の曲が戦闘音楽で流れてくるのは初めて聴いたときゾクゾクしちゃうし、

こういうゴスペルを織り交ぜた正統派襲撃系BGMも色々ある、オンパレード。

そうかと思えば、アイドルソングをゲーム外で出してみてプレイヤーの情緒をグワングワン揺さぶってくる。(想像ですが、アニメ化したときにこれをエンディングにしてくる気がしますね……)

アークナイツは簡単に言えば「鉱石病(オリパシー)」という体が結晶化する奇病が蔓延している世界のゲームです。そんな世界観のテーマソングで、

いつもどおりの風景 苔に埋まった水晶の束
永い時代を透過して 破片が明日に変わっていく

当然のように受け入れる歌詞なの!?

踏みたい道も 触れたい影も ギュッと鞄に詰まっているの
最後から見つめ選ぶ 間違えていても平気だよ

バッドエンドを示唆する余地があるの!?

清冽な記憶 粒立った希望 全部じゃなくてもいいからさ
まだ方舟の中で眠っていて

プレイヤー悪役サイドの可能性あるの!?

……とキャラクターソングにとどまらない怖さが見え隠れする始末。
タワーディフェンスゲームという仕組み上プレイヤーはキャラクターを配置し、敵の襲撃を止めるゲームなんですが、現在プレイできるシナリオの部分でキャラクターが「駒として動く」ことを認識しはじめたり、そもそも当初から世界がVRである可能性があったり(このゲームを始めるとき「サーバー テラ」にログインする演出があります)、えもしれぬ気味悪さがある始末。
今後話が進んでいったとき、本当にプレイヤーが善なのか問われる展開があるだろうことは意識してますよね。


そういう世界を考察するタイプのゲーマーにはうってつけですし、キャラクターにハマるタイプのゲーマーにもどんとこい。イケメン男子も多くて女性ウケも高いと聴いてます。

ただ一つ、シナリオの初動がわかりづらいため、ストーリー展開の魅力が伝わるのにはちょっと時間がかかるかも。そして、タワーディフェンスというゲーム性そのものはかなり人を選ぶのは否定できません。そこがこらえきれないのであれば、残念ですが、相性が良くなかったかなということになるでしょう。
ただ、ご紹介した名レビューらをご覧になって、そしてなお私のnoteのここまでを読んでくださる位の方であれば、きっとインストールしてくれてることでしょう!
まずちょっとだけでいいからやってみて! ソシャゲの新たな側面を知れる作品であることは間違いありません!


いずれいっぱい記事を書いた暁にでも、コーヒーでもおごってやってください……!