地下鉄 転落防止柵よりトイレ-人命軽視(1)
転落防止柵の設置より、トイレ、顔認証システムを優先
皮肉な事に日本で最初にホームドアを設置したのは大阪だった。1970年の日本万国博覧会においてモノレールの全駅で設置された。と有名サイトに記載してある。
2019年4月、大阪メトロは25年度中に全133駅に可動式ホーム柵を設置する方針を明らかにした。関西万博が2018年11月に決まった事を受け、中期経営計画を改定し、早期の全駅設置方針を盛り込んだ。
そして、24年度までに顔認証の技術を入れた次世代改札機も全駅で整備する計画も明らかにされた。
ここで気が付いて欲しいのは、
顔認証は24年度。防護柵が25年度と言う点です。
多発する事故
2007年度22件(死者2人)、2006年度29件(死者5人)にのぼり、2009年には、転落防止柵の必要が市議会などで指摘されていました。
それにストップをかけたのは、ハシシタ市長です。
全国で事故が多発していたことをうけ、2011年には国のヒアリングが開始され、2013年度「大阪市鉄道駅舎可動式ホーム柵等整備事業補助交付要綱」が制定されます。
2014年、今里筋線、長堀鶴見緑地線ではすでに設置されており事故が0になり効果が確認されています。次いで、千日前線の全ての駅、27年3月には御堂筋線 天王寺駅と心斎橋駅の2駅への設置が決まっていました。
しかし、その後の吉村市長も民営化を優先しました。
その間にも事故が相次ぎました。
全国で、転落者が多い駅に大阪市営地下鉄の駅も3つも入っていました。
2018年4月、民営化の時に、転落防止柵について触れられましたが設置件数は2014年の発表のままでした。それからは順次、設置されるようになりました。
急速に事態が動いたのは、万博の誘致に成功がきっかけでした。冒頭の記事にあるように、それまでの中期計画を修正し計画を前倒しし、25年度に全駅に設置するとされました。しかし、同時に顔認証の導入も発表されましたが、こちらは24年度には全駅に設置されると。
維新の政治では、人命より、トイレ、顔認証の方が優先されました。
コロナでお亡くなりになる方がいても、批判の声が強くなるまでお悔やみの一言もツイートしなかった事がよりリアルさを増しました。
かつては、こんな施設があり一般公開もしていたようですが、最近の情報はありません。市営に戻すべきではないでしょうか。