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フェスティバルゲート -欺かれる人々(7)

 フェスティバルゲートの跡地はパチンコ屋や商業施設が入ったビルが建っています。
 フェスティバルゲートとは、大阪市営バスの車庫跡に建設された都市型立体遊園地でした。何百億とかけて建てられましたが、10年ももたずに潰れてしまった大阪の府の遺産でした。

 跡地が、入札された当初は建築には条件がついていてパチンコ屋は建てることができませんでした。ハシシタ氏が市長時代に建設が可能になりました。このパチンコ屋の土地に消えた税金は、300億(総損失額)-14億(土地の入札価格)です。 

 平松市長の時に入札が行われ売買が成立し、この年(2009年)に149億円の損失を計上しています。当時の交通局長が、給与の10%を自主返納したそうです。

 最初、別の業者が落札し契約に至らなかった時は「大阪市は保証金2億6,000万円を没収し、違約金など8億2,500万円を請求した(ウィキペディアより)」当然、お金の回収を行っています。
 マルハンが落札した当初は、建築に条件が付与されていましたが、それには5年の期限がついていました。結局ハシシタ市長時代に「交通局の失敗だから、仕方ない。」と契約期間が更新され、パチンコ屋が建築されることとなりました。(ハシシタ氏、こういう時は理解がありますね。市民の署名など無視ですが。)

 こういう土地の扱いの事を「塩漬け」って悪徳不動産屋さんが出来レースに使う手法です。

◇ 149億円が計上されたことについて、市長への質問
▼▼▼平成20年度決算特別委員会(公営・準公営企業)平成21年9・10月 10月01日-05号)

◆渡司考一委員
フェスティバルゲートの売却損ということで149億円の計上がされております。今度の決算でフェスゲの処理はほぼ終了するわけですけれども
  ----- 中略 -----
 今回の損失の計上というのは149億円というふうになっておりますが、実際現金が出ていったのは200億円です。これ、建物をわざわざ償却しとるわけなんですけれども、企業会計原則でいいますと、本来事業の用に供してないものを償却してはならないんですわ。だから、これ、損失額を少なく見せるために償却したんではないかというふうに言わざるを得ません。
 こればかりではありませんね。土地2万3,000平米、まさにかすみとなって消えました。現金で200億円。土地2万3,000平米は、当時の価格でいいますと、恐らく路線価100億円を下らないだろうと。今で約50億円というふうに言われておりますから、当時、今の2倍、3倍しておりますのでね。ざっと見積もっても、このフェスゲの事業で交通局は約300億円の損失をこうむったということになります。売った値段は、わずか14億円いうことですね。
  ----- 中略 -----

◎平松市長 お答えいたします。
  ----- 略 -----
 交通局が信託事業としておりましたフェスティバルゲートについては、本年3月に2度目の条件つき一般競争入札によって売却し、不動産の引き渡しも完了しております。この売却に伴いまして、平成20年度決算において会計処理を行った結果、149億円余りの多額の特別損失を計上することになりました。
 このフェスティバルゲートについては、土地信託事業が破綻したことによって、本市は調停に基づき約200億円を負担しております。このように多額の費用を費やし、市民の貴重な財産を損なうこととなり、まことに申しわけなく思っており
----- 中略 -----
 当時の關市長が、最終的な責任は市長である私にある、今後は、確実な再生などにつきまして、必要な方針を定めて、それを指示していくというのが私の責任であると考えておりますと答えられております。
 私も同じ思いでございますので、昨年度、再度の条件つき一般競争入札を実施するよう交通局に対して指示をいたしました。なお、当時の交通局長は、給与の10%を自主返納しております。
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◇ パチンコ屋の建設の報道を受けて、陳情書が出されたようです
▼▼▼平成26年9月、9~12月定例会常任委員会(交通水道) 09月16日-01号

◎藤本交通局長 ただいま議題となりました交通局関連の陳情5件につきまして、交通局の見解を申し上げます。
 まず、陳情第97号、フェスティバルゲート跡地開発における、市行政の政策実行力のなさと、(株)マルハンとの不透明な変更契約の締結を質す陳情書についてでありますが、…略… 地元からの要望を考慮の上、不動産活用条件を付したほか、売却後5年間は風営法に係る事業を禁止する規定などを設け、平成21年3月、株式会社マルハンに条件付一般競争入札で売却したものであります。
 当局といたしましては、公募の方針でもある地域の振興・発展という面から、より多くの人々が集う複合施設をできるだけ早く開業させるため事業履行期限直前まで交渉を行ってきたものであり、売却後5年以内の施設開業に至らなかったことはまことに遺憾であります。しかし、仮に不動産売買契約に基づきマルハンに違約金を請求しても、土地建物売却の所期の目的としてこれまで本市が傾注してきた地域の振興・発展が確保されるものではないこと、マルハンからの事業履行期間延長願の理由も一定理解できるものであることから、本市の意思決定機関であります大阪市戦略会議において議論の上、さらに厳しい条件を付した上で、平成27年3月31日までの事業履行期限延長を認めることとして、本年5月14日にマルハンと不動産売買契約書の一部変更契約を締結したところであります
 違約金請求の規定の目的は地域の振興・発展に資する計画を実現させることであり、履行期限を延長することで計画の実現が担保されればその目的は達成できることから、違約金を請求せず、不動産売買契約について一部変更契約を締結して履行期限を認めたものであります。
 なお、弁護士にも確認をいたしましたが、履行期限を延長し地域に貢献できる施設を建設させることにより違約金を請求しないということに合理性があり、裁量違反とはならないとの意見を得ております。
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「さらに厳しい条件を付した上」とありますが、5年間は建てる事が許されなかったパチンコ屋が実際に建設されています。

▽▽▽フェスティバルゲート(ウィキペディアより抜粋)
◇ 概要
大型遊具や娯楽施設と商業施設を合体させた「都市型立体遊園地」として、1997年7月18日に開業。
 開業初年の1997年は入場者数が831万人を記録。大いに賑わいを見せた。
  翌年の1998年にはアジア通貨危機による不況の煽りで、早くも営業に陰りが見え始め、さらに2001年にはUSJの開業や少子化の打撃を受け入場者数が大きく減少。飲食店などの店舗は賃料の高さに比して売り上げが落ち込み、店舗は次々と撤退。開業4年後の年間入場者数は、約300万人にまで落ち込んだ。
 2004年2月、信託銀行三行が事業から撤退を表明し、運営元のフフェスティバルゲート株式会社は倒産。大阪市は、最終的に200億円の赤字を補填する形となる。

◇ 建設の経緯
元々、この地には大阪市交通局の市電天王寺車庫(霞町車庫)があった。バブル期の1989年、「大阪市交通局霞町車庫跡地開発プロジェクト・土地信託事業計画提案競技」に則り、区画をA・Bの二つに分断。この内のAゾーンに建てられたのがフェスティバルゲートで、東洋信託銀行・中央信託銀行・三井信託銀行による共同事業案をもとに、総工費約500億円の一大プロジェクトとして建設が開始された。
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 社名の由来は「日本の○に恨む」だとテレビで言ったという噂があります。

 知事に就任した時も、取り立ての部門を作ったそうですが、市長になってすぐに「逃げ得は許さない。」と「税金」「育英金」の徴収を強化しています。市民には追剥のような言葉まで使いますが、企業へはとても寛容な方みたいです。