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『クサクサ』作画の変遷について

この漫画を描き始めてから1年と9ヶ月が経ちました。
初投稿時から現在までに作画面で色々あったので、その辺の思い出話をします。

https://twitter.com/morogi_tamochi/status/1536311741793333248?s=20&t=Q4tZzzdkH2LRxYGJcRw7uQ

初投稿時(2020.9~)

当時の私はとにかく自分を信用していないので(今でもそうだが)、頑張りすぎると絶対続かないと思い、かなり工数の少ない作画をしていました。要は意図的に「手抜き」をしていました。
加えて自分がシンプルな絵が好きなこともあったので(今でもこの頃の絵が結構好き)、作画を頑張る意味がこの時点ではあんまりなかったわけです。

しかし露骨に作画が悪いので、あまり閲覧数は伸びない状況でした。でも私は頑張りたくなかったので2ヶ月くらいこの作画で粘りました。

2ヶ月目(2020.11~)

閲覧数が伸びなさすぎて流石にキツくなってきたので、少し頑張ることにしました。

絵が上手い夫がいるので、これは利用せざるをえないと思い、協力を依頼しました。色々意見をもらった結果、私の絵の問題は

  1. 絵の情報量が少ない

  2. 男性の身体の特徴を理解していない

  3. 立体を意識できていない

ということが分かったので(ほぼ全部じゃない?)、この辺を意識して改善していくことにしました。

3ヶ月目(2020.12~)

色々検討した結果、一旦こんな感じになりました。主な改善点は下記の通りです。

  1. 絵の情報量が少ない
    → 線に強弱をつける、線の数を増やす(髪の毛や服のシワなど)

  2. 男性の身体の特徴を理解していない
    → 顔の輪郭や鼻の形など、特に変だと指摘された描き方を修正

  3. 立体を意識できていない
    → 3Dモデルを活用する

1と2については知識の問題だったので、夫の助言通りのことをこなせば改善したのですが(チート行為)、
3に関しては自分の能力の問題が大きすぎるので、ツールの力で何とかした方がはえーよ!! と判断し、3Dモデルを下書きに使う作画方法に変えていきました。

当初は「わざわざ3Dモデルのポーズ操作してから作画するの面倒くさすぎるだろ…」と思っていましたが、やり続けてみると案外慣れるもんですね。
それに画面のレイアウトの検討にも使えるので、総合的にかなり漫画が作りやすくなりました。

5ヶ月目(2021.2~)

この辺りで絵柄が固まってきた感じがあります。
話がブレるので触れませんでしたが、コマ割りや台詞などの「漫画の表現」についても多くの助言をもらっているので、初期に比べると読みやすい漫画に変化したと思います。

ちなみに閲覧数が伸びなさすぎる問題は、この後に解消された記憶があります。よかったね!

1年目(2021.9~)

しばらくは5ヶ月目の絵で過ごしていましたが、「1話をリメイクして同人誌出したいな」という欲が出てきたので、ここで作画を再検討することにしました。
例により夫から改めて意見をもらい、「絵の見栄えをよくする」方向性で作画方法を模索しました。結果的に下記の点を大きく変更しました。

  1. 線の強弱のつけ方を変更
    → 特に細い線の表現を増やしたので絵がすっきりした

  2. 髪型のデザインを再検討
    → 特に久坂の毛量が増えてなんかエッチになった

この辺が固まってきた所で同人誌の作成に着手しました。

1年9か月目(2022.6~)

同人誌は作画面以外でも色々やること(話や台詞の再検討、背景の3Dモデル作成など)があったの、完成までに結構時間がかかりました。
あと普通に漫画描きたくない時期があったので、3,4ヶ月くらい?(忘れた)はおいしいご飯食べたりお昼寝したりゲームしたりしてのんびりしてました。

紆余曲折ありましたが、リメイク前で至らなかった点を一通り改善することができたので、非常に満足できる仕上がりになりました。

総括

改めて初期と現在の比較をしてみます。

Before(2020.9)

https://www.pixiv.net/artworks/84601825

After(2022.6)

https://www.pixiv.net/artworks/99444339

こうして見ると、正直基礎的な画力は変わらず低いままだと思います。それでも明らかに「漫画らしい絵」に変化したのは大きな成果ですね。

とはいえ初期の作画にも大きなメリットはあって、とにかく作画速度が速いし描いてて負担が少なかったです。
逆に言えば、作画のクオリティを上げると必然的に負担が増えてしまうんですよね。「頑張りすぎると絶対続かない」というのは今でも言える話なので、その辺の兼ね合いでまた再検討するかもしれません。

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