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種族設定「リリパット【レプラコーン】」


レプラコーン

緑色の肌と大きな手足を持ち、小柄な身体の列強種族。
姿形はヒューマンに似ているが、成人してもヒューマンの腰ぐらいほどの身長ほどにしかならない。

人口は約5000万人。

鉱石の放つマナを感知する能力を持ち、独自の加工技術によってマナを帯びた魔装具を造り出すことができる。
職人気質が強く、気に入った客としか商売をしない。
反面、一度承った仕事を途中で投げ出すことはなく、迅速かつ完璧に達成することも信条としている。
技術力の高さだけでなく、その誠実さも、異種族からの強い信頼の理由である。

山脈地帯に住むレプラコーンは、鉱石を利用した装飾品製作を生業とし、調度品を扱う商人を客としている。
口が達者で人当たりはよいが、気に入らない客には毒舌を浴びせたりと、途端に冷淡になる。

ドワーフとの価値観は相容れず、「ドワーフは気難しく遊び心に乏しい。彼らの魔法武具はガサツで品がない」と貶している。
ただし、若者世代の中には古い価値観に囚われず、系統の違いを越えて結ばれる者たちも現れだしている。

生ける鉱石であるカーバンクルに対しては強い興味を持っており、ある時、数人のリリパット達が、他種族から取り寄せたカーバンクルの遺体で魔装具を作成するという事件が起こった。
後に公になった際、彼らは魔装具を全て破棄したと主張しているが、実際は既に世界各国に渡ったものが数点あり、秘密裏に所有している者達がいる。

平均寿命は400~500年。
高齢になっても筋力がほとんど衰えない。胎生。

レプラコーンの生態

かつて、高濃度のマナに汚染された人間と「鉱石型キメラ」が交配した結果、鉱石のマナを感知する能力を獲得し、緑の肌と大きな手足、引き締まったしなやかな肉体を手に入れた個体群を「レプラコーン」と呼ぶ。
レプラコーンたちはマナに順応することで失われていた知性を取り戻し、鉱石のマナを感知する能力としなやかな肉体により、文明を発展させてきた。

鉱石のマナを感知する能力を使い、鉱石を加工して装飾品を制作する鍛冶屋を営む者がほとんど。
調度品を扱う商人を客としている。
いずれも職人気質が強く、気に入った客としか商売をしない。
また、口が達者で人当たりはよいが、気に入らない客には毒舌を浴びせたりと、途端に冷淡になる。
反面、一度承った仕事を途中で投げ出すことはなく、迅速かつ完璧に達成することも信条としている。
技術力の高さだけでなく、その誠実さも、異種族からの強い信頼の理由である。

氏族意識がとても強く、誰が同胞であるかをとても重視している。
氏族ごとにまとまりがあり、レプラコーン達はお互いに顔を見ただけで「どの氏族」の「誰か」を明確に理解するよう叩き込まれている。
また、氏族ごとに集落がまとめあげられており、戒律も集落によって少しずつ違うため、実質小さな国が並んでいるようなもの。
各氏族長が年に1度集まっては、生活や交易などに関する「氏族会議」を行っている。

なお、氏族長として選ばれるには装飾品の腕の他、まとめあげるリーダーシップなどの多くの資質が必要となる。
ギア・ファンタジア本編に登場するレプラコーンの「カルロ」も氏族長。

レプラコーンの身体の作り

緑の肌と大きな手足、引き締まったしなやかな肉体が特徴。
肉体の構造はヒューマンと変わらないが、成人してもヒューマンの腰ぐらいほどの身長ほどにしかならない。
また、高齢になっても筋力がほとんど衰えず、晩年まで活発に働き続けるレプラコーンも少なくない。

レプラコーンの鉱石感知能力

レプラコーンは鉱石の放つマナを第6感的に感知する能力を持ち、独自の加工技術によってマナを帯びた装飾品を造り出すことができる。
レプラコーンの作る装飾品は華やかで見る者をうっとりさせ、主にヒューマンやエルフの上流階級に珍重される。
また、エルフと共同で魔装具の開発も行っている。

ハーフレプラコーン

ヒューマンと交配して生まれたレプラコーンを「ハーフレプラコーン」と呼ぶ。
純血のレプラコーンに比べて背は高いが、マナを感知する能力や筋力に劣り、寿命も2~300年程度と短くなる。
そのため、レプラコーンの間では差別対象になることも少なくない。

レプラコーンとヒューマンが子を成すメリットがほぼないため、ハーフレプラコーンの人口は非常に少ない。
稀に商人を営むハーフレプラコーンを、ヒューマンの国で見かけるぐらい。

レプラコーンの人種

レプラコーンは緑人種しか存在しない。

レプラコーンの生まれ方

レプラコーンは胎生。妊娠から出産までは2年ほど掛かる。
レプラコーンは体力があり頑丈なため、出産直前まで活発に働くレプラコーンの女がほとんど。
赤子の段階で既に筋肉の作りがしっかりしている。

レプラコーンの食事

食べられるものはヒューマンと変わらない。
山脈地帯に住むレプラコーンの食文化はジャガイモやトウモロコシがメインで、肉はあまり食べず、もっぱら羊の乳やチーズを好む。
ヒューマンや他の異種族に比べてアルコール耐性が非常に高く、男女問わず大酒飲みが多い。
文化的にも酒を好む傾向にあり、交易相手や友人の異種族とは会うたびに必ずと言っていいほど盃を交わす。
昔から羊乳やトウモロコシを発酵して作った酒が伝統的に飲まれているが、近年では異種族から輸入されるワインなどの、香り高く品の良い酒も好まれている。

また、レプラコーンは大食漢で、一日4回の食事を取る。
1回の食事量は、一般的なヒューマンと同程度。

レプラコーンの睡眠

・成長ホルモンの分泌
・疲労回復
・身体の傷んだ部分の修復
・日中に見たことや学習したことを脳に定着、整理
・視界の悪い夜をやりすごす

ため、睡眠を必要とする(現実の人間と同じ理由)

平均睡眠時間は8~9時間(個体差あり)
よく食べ、よく運動し、よく寝ることでしなやかな肉体が維持されている。
厳しい山脈地帯に生息するレプラコーンは、身体が資本であることを体感で理解しているため、昼夜逆転するレプラコーンはほぼいない。

レプラコーンの時間感覚

秒・分・日・月・年の知識がある。
体感としては1年が4~5ヶ月ぐらいの感覚であり、そこそこ気長。

レプラコーンの住まい

レプラコーンは穴蔵を好み、穴蔵に居を構える者が多い。
部屋は華やかな調度品で満たされており、その派手さは目がくらむほど。
また、多くのレプラコーンは住まいとは別に工房を建てているが、そちらは穴蔵ではなく、鉄筋とレンガを使った丈夫な建物。
金属を精錬するための竈があり、煙突からは常にもうもうと煙が立ち上っている。

レプラコーンの他国との交流

レプラコーンの国はヒューマン、エルフ、ドワーフ、エント、マーマンの国と友好関係を結んでいる。

特に魔装具の研究及び開発のため、エルフとの交流が盛ん。
ドワーフとは長い間宗教的な対立関係にあったが、19世紀に和解が成立してからは少しずつ交流を始めている。

また、調度品を仕入れるヒューマンやマーマンとの交易も盛んに行われている。
美しいものを好むヒューマンの上流階級や、高品質な装飾品を商売道具として求めるマーマンからは重宝されている。

エントの国には入国制限が掛けられており、上流階級のレプラコーンのみがエントと交流可能。
ただ、レプラコーンたちは金属を嫌うエントと交流することは滅多にない。

ギア・ファンタジア本編の100年後には、カーバンクルの里とも本格的な交流を始める。

レプラコーンの五感

味覚:あり ヒューマンと同じくらい
嗅覚:あり ヒューマンと同じくらいだが、鉱石の放つマナを嗅覚によってもなんとなく感じ取ることができる(金属にハチミツの匂いを織り交ぜたような、独特の匂いがするという)
視覚:あり ヒューマンと同じくらいだが、鉱石の放つマナを視覚によってもなんとなく感じ取ることができる(ぼんやり光って見える)また、その鉱石の種類をひと目見ただけで看破できる
聴覚:あり ヒューマンと同じぐらい
触覚:あり ヒューマンと同じくらい

レプラコーンの美的感覚

感じ方は基本的には異種族と同じで、普遍的なものではなく文化に大きく左右される。
ケイオノヴァス大陸出身のレプラコーンの間では現実世界でいう「バロック調」の、華美な装飾品が好まれる傾向にある。
しかし、近年はヒューマンの「アール・ヌーヴォー」調の、植物等を取り入れた更に繊細な要素を取り入れるレプラコーンも少なくない。

カーバンクル事件

レプラコーンを表すドワーフのことわざに「レプラコーンは宝石をツマミに酒を飲む」という言葉がある。
これはレプラコーンが宝石に関して非常に関心を持ち、美しいものを過度なまでに追求することとを揶揄した言葉。

ドワーフともども、生ける鉱石であるカーバンクルに対しては強い興味を持っており、ある時、数人のドワーフ・レプラコーン達が、他種族から取り寄せたカーバンクルの遺体をバラバラにして魔装具を作成するという事件が起こった。
原初の知的生命体であり、上位存在と見なされているカーバンクルの遺体を材料扱いしたことは深刻な人権問題となり、各国で取り上げられた。

公になった際、彼らは魔装具を全て破棄したと主張しているが、実際は既に世界各国に渡ったものが数点あり、秘密裏に所有している者達がいる。

レプラコーンの死

レプラコーンは心臓の機能が完全に停止することで死亡する、と見なしている。
「脳死」という概念があることは知っているが、文化としては根付いていない。
脳死したレプラコーンも、心臓が動いている限りは世話をされ続ける傾向にある。

レプラコーンの葬儀

古くからの風土病であるメトスの感染拡大を抑えるため、火葬が主流。
レプラコーンの住む山脈は木々に乏しいため、主にエルフから輸入した木材を使って火葬を行う。
交流が盛んになってからはヒューマン、マーマンから輸入した木材も使うようになった。

レプラコーンの葬式は氏族の間で行われ、氏族全員で大声で鎮魂歌を朗々と歌う。
遺体は燃やされ、陶器製の骨壷に入れられて安置される。
その後、死者を弔う盛大な宴が3日間行われる。

その後、遺灰はレプラコーン独自の加工技術で宝石となり、遺族が装飾品として常に身に付けている。
代々受け継がれるものであり、古くからあるレプラコーンの氏族の族長は遺灰の宝石で華やかに彩られた姿をしている。

レプラコーンの宗教

宝石を神の化身とし、宝石の神を模した像や絵画を崇める。
レプラコーンの神は美しい宝石で彩られた、緑の肌を持つ細身の男性として描かれることが多い。
宗教の戒律を強く重んじており、氏族制度もこの戒律によるもの。

ドワーフとレプラコーンは宗教上の理由から長らく対立関係にあったが、祖先が同じである影響か、皮肉にも生活様式には共通項が多い。

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