ギアファンde日常。「マグノリアと朝焼け」
マグノリアと朝焼け
目を覚ますと、窓の向こうの空は淡い青から桃色のグラデーションになって輝いていた。
隣で眠っている彼を見つめる。
規則正しい寝息と、それに合わせてわずかに上下する身体。
それを見ていると、たまらなく切ないような、愛おしいような気持ちになる。
ああ、この人は今日も、生きている。
そっと両手の指を重ね合わせ、静かに祈りを捧げる。
今日も一日、誰かが傷つくようなことが起こりませんように。
一日でも長く、この人と一緒にいられますように。
やがて真っ白な太陽が、ぬくもりと輝きを引き連れて、しずかに上ってくる。
今日も、一日が始まる。