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ギアファンde日常。『エインズワースの仕事終わり』
日常にギアファンキャラを「降ろし」て日記を書いてみよう!という遊び。
エインズワースの仕事終わり
「スコーン1つ。あとカフェラテもください」
「かしこまりました」
受付で注文をして、窓際の席に座る。
この喫茶店に入るのは初めてだ。なんだか仕事に集中できず、仲間に「たるんでんぞー」とちょっとからかわれてムッと来たので今日は1人だ。
そうしてあてもなく街をぶらぶらしていたら、ここを見つけた。
「おまたせしました」
耳に心地よい、穏やかな女性の声とともに差し出されるトレイ。
グリーンの縁どりの白い皿には、チョコチップを散らしたスコーンが1つ。
ふわり、と小麦の香りがする。へえ、暖めなおしてあるのか。
さく、とフォークを入れる。添えてあったホイップクリームを付けて、口へ運ぶ。
まず、口に広がったのはふんわりとした小麦とバターの香り。
その後を、熱でとろりと溶けたチョコレートの香りが追いかけてくる。
「うっっっま…!」
思わず口をついて出てくる言葉。
ハッとして周りをこっそり見回すが、誰もこっちを見ちゃいないことにほっと胸を撫で下ろす。
暖めてあるのがいいのか?至って普通のスコーンのはずなのに、バターの風味を強く感じる。
しばらくバターの余韻を楽しんだあと、ハートの模様が描かれたカフェラテを口に含む。
優しいミルク、そしてコーヒー豆の芳醇な香りが鼻を抜ける。
「はぁ…」
エドガーなんかが見たら「なんだおめー、こんなちっちぇえ菓子で満足するのかよ」と笑うだろうな。
ばぁか、これがいいんだよ。これが。
なんてことを考えながら、本を開いた。
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