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種族設定「エント」


エント

森に暮らし、森と共に生きる列強種族。
白人種、黄色人種、黒人種がいる。
「ギア・ファンタジア」内では白人種しか登場しない。

人口は約3000万人。

「植物の精霊をその祖先とした」という宗教を持つ。
身体的特徴はほぼヒューマンと同じだが、体中から草花が生える。
草花の調子はエントの体調と同調しており、エントが体調を崩すと枯れ落ちたりする。
また、草花は自由自在に動かすことができ、鞭のように使って攻撃をしたり標的を拘束したりできる。

寿命は5~600年ほど。

草花で織られた重みのある衣服を好んで着用し、獣の毛皮や人工繊維を嫌う。
ゆえに他種族とは反りが合わない。

水分、樹液を摂取する他、光合成によっても生命を維持する。
食事量は天気によってまちまちで、よく晴れた日は水しか飲まなくても生活に支障は出ない。
逆に、曇りの日や雨の日は1日3食、樹液を摂取する。

他種族に比べて寒さに弱く、寒冷地でエントを見かけることはまずない。
エルフ同様、代謝が悪くケガの治りが遅い。体力もない。
代わりに魔力の素養はエルフよりやや高く、またマナへの感度もエルフより高い。

卵のような種を生み、そこから子供のエントが生まれる。
種は人間の赤子の頭ほどの大きさで、そこから生まれるエントは非常に小さい。
伝統主義であり、他種族の文化を取り入れることには非常に消極的。このことも他種族と反りが合わない一因となっている。

エントの国であるシルヴァ王国で着用する服は制服のようにデザインが決められているが、家柄ごとに刺繍が異なる。

エントの生態

かつて、高濃度のマナに汚染された人間と「植物型キメラ」が交配した結果、特にマナの保有量が高く植物に関する魔法を操ることができるようになった個体群を「エント」と呼ぶ。
エントたちはマナに順応することで失われていた知性を取り戻し、植物に関する魔法を駆使して、文明を発展させてきた。

伝統を重んじる主義であり、他種族の文化を取り入れることには非常に消極的。

エントの身体の作り

身体的特徴はほぼヒューマンと同じだが、身体から草花が生える。
草花の調子はエントの体調と同調しており、エントが体調を崩すと枯れ落ちたりする。
また、草花は自由自在に動かすことができ、鞭のように使って攻撃をしたり標的を拘束したりできる。


また、内臓器官の中に、マナを保有・行使するための器官が備わっている。
その器官が損傷した場合、魔法を行使できない障害が残る。

金色で粘性の高い血液が体内を循環しており、エントの血液はほんのりと甘い樹液のような味がする。
ゆえに、樹液を好んで食らうモンストロに狙われやすい。
代わりに、内臓に樹液から摂取した猛毒を溜め込んでおり、うっかりエントの内臓を食べたモンストロは毒によって死んでしまう。

3大元素(木・土・水)の魔法、元素を介さない魔法を扱うことができる。

長命であり5~600年は生きるが、その反面代謝が悪く、ケガの治りや体力の回復などに時間がかかる。
代わりに魔力の素養はエルフよりやや高く、またマナへの感度もエルフより高い。

他種族に比べて寒さに弱く、寒冷地でエントを見かけることはまずない。

エントの剪定


エントは体中から草花が生えるため、定期的に剪定が必要。
天気の良い日に長時間日光を浴びた翌日などは特に多くの花が咲く。
その他、求愛状態になる(恋に落ちる)ことでも花が咲く。

専用のハサミを使うか手で抜かないといけないという宗教的制約がある。
草花の根本には神経が通っているため、手で直接抜くと髪の毛を抜いた時と同じくらいの痛みがある。

剪定した草花は定期的に国で集められ、種類ごとに乾燥させて異種族向けに輸出される。
エントの草花は色と香りがよいため、高級なハーブティーやドライフラワーの材料としてエントの貴重な収入源の一つとなっている。

エントの琥珀(エント・アンバー)
金色で粘性のある血液は、時間経過で凝固すると琥珀のようになる。
これを「エントの琥珀」と呼び、大昔は高級な宝飾品として高値で取引されていた。
歳を重ねたエントの琥珀ほど色合いが濃厚で美しく、高級品とされている。
一時期は意図的にエントを暴行して琥珀を得る悪質なハンターも出現し、深刻な国際問題となった。
今では国際法の取り締まりが厳しくなり、死罪にあたる重罪となったが、今でもエントの琥珀は裏で法外の価格で取引されており、ひっそりとハンターが蔓延っている。

ハーフエント

ヒューマンと交配して生まれたエントを「ハーフエント」と呼ぶ。
純血のエントに比べマナの保有量が少なく、行使できる魔法の種類や威力は純血に劣る。
また、寿命も3~400年程度と短くなる。
そのため、エントの間では差別対象になることも多い。
特に純血を重んじる主義のエントは、ヒューマンと結婚して国を抜けたエントは、二度と故郷へ戻ってはならないという重い制約を掛けている。

しかし、代わりに純血のエントよりも代謝がよく、ケガの治りや体力の回復などは純血のヒューマン、ハーフエルフに次いで早い。
また、ヒューマンとエント、両方の食事を摂ることができる。
国へ戻ることのできないハーフエントは、ヒューマンの国で魔法を使って農業に勤しむ者がほとんど。
また、極稀ではあるが、植物を操る魔法を買われて冒険者ギルドに所属するハーフエントもいる。

エントの人種

白人種、黄色人種、黒人種がいる。
ケイオノヴァス大陸に在住しているのは白人種のみ。
どこの国のエントも宗教的戒律により、自国から出たがらないため、ケイオノヴァス大陸で黄色人種や黒人種のエントを見かけることはない。

エントの生まれ方

エントは胎生。妊娠から出産までは2年ほど掛かる。
エントはもともと体力がないため、出産までの数ヶ月は絶対安静を強いられる。
そのため、エントの国の病院では妊娠・出産するエント専用の部屋が設けられている。

卵のような種を生み、そこから子供のエントが生まれる。
種は人間の赤子の頭ほどの大きさで、そこから生まれるエントは非常に小さい。

外見はヒューマンのそれと変わらないが、既に身体から草花が生えている。

エントの食事

エントは水分、樹液を摂取する他、光合成によっても生命を維持する。
食事量は天気によってまちまちで、よく晴れた日は水しか飲まなくても生活に支障は出ない。
逆に、曇りの日や雨の日は1日3食、樹液を摂取する。

エントの睡眠

・成長ホルモンの分泌
・疲労回復
・身体の傷んだ部分の修復
・日中に見たことや学習したことを脳に定着、整理
・視界の悪い夜をやりすごす

ため、睡眠を必要とする(現実の人間と同じ理由)

平均睡眠時間は7~8時間。
身体の草花と生命維持が強くつながっているエントは、日の出とともに起き、日が沈むのと共に眠る。
エントが眠っている間は花も閉じる。
宗教の戒律としても睡眠時間はしっかりと定められており、昼夜逆転するエントはほとんどいない。

エントの時間感覚

秒・分・日・月・年の知識がある。
体感としては1年が4~5ヶ月ぐらいの感覚であり、そこそこ気長。

エントの住まい

エントは大きな森の中に国を作り、複数の集落を形成している。
木造の住居は、ツリーハウスのように森の木を巻き込みながら建築される。
エントの家の家具はほとんどが植物由来のもので、石や金属などは最低限度しか使われていない。

家の中には必ず小さな御神木が植えられており、その木に向かって1日3回(朝、昼、晩)の祈祷が行われる。

国の周囲にある森はエントの魔法によって結界が張られており、方位磁針などが全て狂ってしまうため「迷いの森」とも呼ばれている。
ゆえにエントの案内無しでは異種族が容易に立ち入ることができず、ヒューマンの間では「森に入ったらエントに従え」ということわざがある。

エントの他国との交流

エントの国はヒューマン、エルフ、リリパット、マーマンの国と友好関係を結んでいる。

と言っても、自由に入国できるのはヒューマンのみ。
ヒューマン以外の種族は一定の地位を得た者のみ入国可能という入国制限を掛けている。

エントの五感

味覚:あり ヒューマンと同じくらい
嗅覚:あり ヒューマンと同じくらい
視覚:あり ヒューマンと同じぐらい
聴覚:あり ヒューマンと同じくらいだが、木から「木の声」と呼ばれる特殊な音波を感知することができる
触覚:あり ヒューマンと同じくらい

エントの美的感覚

感じ方は基本的には異種族と同じで、普遍的なものではなく文化に大きく左右される。
ケイオノヴァス大陸出身のエントは「草花をイメージした繊細な創作物」を好む傾向にある。
ゆえに、ヒューマンの「アール・ヌーヴォー」調の装飾品に惹かれるエントは少なくない。

また、草花で織られた重みのある衣服を好んで着用し、獣の毛皮や人工繊維を嫌う。
それもまた、異種族と反りが合わない一因となっている。

エントの死

エントは肉体の崩壊をもって死とみなす。
エントが死ぬと、肉体は骨までカラカラに枯れた植物のようになってしまう。

エントの葬儀

エントは古くから土葬で、葬儀は集落全員のエントが集まって行われる。

まず、木製の棺桶に遺体が詰められ、遺族によって一晩監視される、いわゆる「通夜」が行われる。
翌日、遺族を含めた全てのエントが自身の体に生えた草花を献花として捧げる。
司祭が神に亡くなったエントの生前の罪を詫びて許しを請い、永遠の命を得られるような祈りの言葉を捧げる。
次に、御神木から得られる樹液を参加者全員が飲み、1時間ほどの黙祷の時間が入る。
その後、棺桶は墓地に埋葬され、そこに各家の御神木から摘み取った枝を立てる。

枝はやがて小さな木となって成長し、墓標代わりになる。
「木の声」を感じ取ることができるエントたちは、墓標に名前を記さなくても誰の墓であるのかを把握できる。

薄荷病の流行後はエルフから火葬が推奨されたが、エントは頑なに拒否し続け、このことがエルフとの間での諍いの一因となった。
後の研究により、植物のように枯れ落ちるエントの遺体は薄荷病の感染拡大に影響を及ぼさないことが判明。
土葬は現在でもエントの一般的な埋葬方法として行われ続けている。

死後の魂は墓標の木に宿り、新たな生命(木)として生まれ変わるとされている。

エントの宗教

偶像は作らず、樹齢1000年以上の巨木を神として崇める。
エントの家にある御神木は、全てこの巨木から取られた枝が元となっている。

他の国に比べて神や宗教を特に重んじる傾向にあり、さまざまな宗教的戒律が存在する。
いつ異種族と宗教戦争が起こってもおかしくない状況ではあったが、エントがもともと人口が少ないこと、「正規の手続きを踏まない争いは極刑に値する悪である」という宗教的戒律があることから、実際に戦争に発展したのはヒューマンとの戦争のみ。
有事の際は結界魔法を強化して鎖国を徹底し、国の伝統を守り続けてきた。

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