第27回 カービィコラボ完売の裏側?:メーカーの苦悩と転売ヤーの問題
吉野家のカービィコラボ商品が完売続きで、吉野家が謝罪をしています。
皆さんは、メーカーの在庫切れについてどう思いますか?謝罪は必要だと思いますか?
私は、謝罪は必要ないと思っています。
期間限定商品というのは、需要の予測が非常に難しいものです。
販売するからには十分な在庫を用意するべきなのは当然ですが、おそらく吉野家側も可能な限りの在庫を用意していたはずです。
わざと少ない数を生産してプレミア感をあおる、というようなことは普通しません。
ご存知の通り、通販が広がってきた頃から転売が大きな問題となっていますが、転売ヤーと呼ばれる転売目的の購入者の影響は予測不可能です。
私も以前メーカーに勤めていたので、この事情はよく理解しています。
以前の会社も過去の売上実績などに基づいて生産数を決定していましたが、転売目的の需要を予測に含めることはありませんでした。
これは、過剰在庫を防ぐためです。
倉庫に山のように積まれた在庫は、本当に絶望的な光景です。
今回のように再販を行うというのは、一つの正解かもしれません。
しかし、限定商品の再販にはリスクも伴います。
生産にはロット(必要な最小単位)があり、少量ずつ市場の反応を見ながら生産するには、非常に繊細なバランス感覚が必要です。
もちろん、ロットは100個や200個単位では済みません。
さらに、限定商品のピークはリリース直後に訪れるため、そのタイミングを逃した再販は必要生産数の予測をさらに難しくします。
利益を生むはずの商品が、過剰在庫によって赤字を生むリスクを発生させてしまいます。
お客様は商品が足りないと怒りますが、在庫が余っても誰も責任を取ってはくれません。
メーカーはこのような重い責任を背負いながら生産に取り組んでいるので、私たち消費者はもう少し温かい目で見守るべきではないかと思います。
今回の問題の原因は、吉野家ではなく悪質な転売ヤーにあると考えます。
したがって、今後は悪質な転売目的の購入を防ぐ対策が必要だと思います。
でも、どうしても欲しい時はメルカリで買ってしまうのも事実なんですよねぇ…。
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