モノマネの才能

僕の中でモノマネという芸はかなり特殊な部類だと思っていて生まれ持った才能のある人だけがやるものだと思っている。

だからやらずにきた。

でも僕にも才能があることにある日気づいた。

それは佐々木健介に似ているという才能。

これは日本でベスト10に入る自信があった。

今は痩せてやらなくなったけど5年前は本当に似ていた。

ただそれは周囲に言われて気づいただけで自分の力では絶対に気づけなかった。

そして言われても最初はやりたいとも思わなかった。

僕はクリエイティブなことをしたくてお笑い芸人になった訳で別にモノマネがしたくてお笑い芸人になった訳じゃない。

(ちなみにモノマネがクリエイティブじゃないわけじゃない。僕の場合は顔だけそっくりさんだからやりたいとも思わないしそもそも最初は似ているとも思っていなかった。)

でもあまりにも売れない日々が続きとりあえずやってみるかってことで無声のフリップを使った佐々木健介紙芝居というネタをやった。

すると結構ウケてネタ番組にも呼ばれるようになった。

営業でもめちゃくちゃ簡単に笑い取れるしお年寄りから子供まで幅広くウケるのでかなり助かった。

それからはとりあえず似てると言われた有名人のモノマネは挑戦するようにしている。

結局何が言いたいかというと「人の言うことは意外と当てになるから素直に聞いてみようよ。」ということ。

僕は元来ネタ見せとか嫌いだから人に何か言われても聞く耳を持たない。自分が正しいと思うから。

ただこの佐々木健介の一件で少なくともモノマネに関しては人の意見の方が自分の感覚より正しいことに気づいたのだ。

貴乃花親方のモノマネや茂出木シェフのモノマネも自分で似てると気づいた訳じゃない。

貴乃花親方はお母さんとお姉さんに、茂手木シェフはライブのアンケートに書かれているのを見て気づいた。

お母さんもお姉さんもライブのアンケートもお笑いの素人。でもその素人の意見こそが一般的な感覚であり僕より正しかったりする。

世の中誰しも1人くらいは「誰々に似ている。」と言われたことくらいあるだろう。

芸人なら「まあまあ。」といなすのではなくとりあえずやってみることをオススメする。

売れていない芸人なら今よりちょっとは楽になるかも。僕は営業でネタに困ったらやるようにしている。

言い方悪いけどお年寄りや子供に尖った最強に面白いネタやっても伝わらないでしょ?だったら寄席とか営業はモノマネでいいじゃんって思う。

オススメよ。モノマネやるには柔軟な心よ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?