面付け作業について雑感

製本作業の課金単位に「折数」があり、折数が多いと費用は高くなります。

製本価格を抑えるために印刷の面付け時になるべく折数が少なくなるように工夫されます。折数を少なくするためには、なるべく多くのページを一つの折の中に納める方が良いのです。
クロス折(十字折)の場合、折に格納できる頁の数は、2/4/8/16ページに限られ(まれに32ページ折までありますが)、大抵16ページが最大です。

たとえばA全判の印刷機でA4全16ページの中綴じ冊子を印刷する場合、16ページ1台でも良いですし、8ページ2台でも、あるいは4ページ4台を面付けして印刷しても作業は可能です。(中綴じなので2ページは除外。)

ですが、折数が増加していけば各工程で発生する作業内容は変わってきますし、先に書いたように大抵の場合、費用が高くなっていきます。

面付けは使用される印刷用紙の割り振りや、印刷機のサイズ、その他様々な要素で決定されます。それらは製本加工や印刷機械の空き具合、用紙の取り都合等々で左右されるため、面付けの決定には実際の印刷・製本作業の仕様に基づいた版面設計が必要になります。
これらを必要十分に満たすため、現状の印刷ワークフローにおいては、結果として面付け作業のみを先行することが難しく、RIP作業より以前に面付けを行うことの優位性を見いだすことが難しいと考えます。

※印刷仕様が固く定まっていて、もうそれ以降に変更されることがないケースに於いて上記の限りではありません。

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