プルーフ修正と、赤字転記と、検版と

出力マンなので、検版にまつわるお話です。

プリプレスにおけるかつて青焼き・色校・あるいはコンセだった製版時の校正紙。最近では特殊な場合(本機校正・本紙校正など)を除くと、大半がインクジェットやPOD機などを使ったプルーフになっておりますでしょうか。
(業界・商圏によってはもちろんその限りではないでしょうけども。)

製版フィルム時代は、やれストリップ修正だ・フィルム切り貼りだ・返し返しだで何やかやしつつ、最後はフィルム検版をして刷版へ送り出しておりました。

最近ではおおよそ多くの会社さんがそうしておられると思いますが、RIP後の修正はPDFのページ単位差替えがほとんどで、修正再校プルーフもページ単位出し。再校プルーフをペラペラあおって検版をしているわけです。
んで、その時に。
基本、再出力用の出力見本(出力ゲラ)を一緒にいただいているのですが、検版の対象にすべきものは【再出力用出力見本】か、【赤字を入れた初校プルーフ】か、という点で、ふと気になったのでこんなエントリーを書いておこうと思いました。


現状いただいているお仕事の傾向なのですが、赤字をきっちり書いた初校プルーフの戻ってくるケースが、徐々にではありますが数を減らしてきているような気がします。
[ページ丸ごと、あるいは範囲・項目を大きく括ってバツ&差替えの注記]みたいな赤字が増えて来たなという感覚。

いや別にそれでも構わないんです。初校プルーフに詳細な赤字が無い場合、検版は再出力用出力見本で行います。ペラ(出力見本)とペラ(再校プルーフ)をペラペラやって、差異がなければチェック完了。
でもこのやり方、初校プルーフへの修正内容と再出力用出力見本の差異について出力現場ではチェックできず素通しすることになります。

【再出力用出力見本】も【赤字入り初校プルーフ】もどちらもある場合、ベースは初校プルーフと再校プルーフの検版になります。『赤字が意図通り直っているのか』もさることながら、『赤字以外の箇所が動いていないのか・変わっちゃってないか』も重要なチェック対象です。
その後もちろん再出力用出力見本も再校プルーフにあてて不備がないかのチェックも行います。


赤字転記がめんどくさいなーと思うことも、まあ少なからずあろうかと思いますが、[ページ丸ごと、あるいは範囲・項目を大きく括ってバツ&差替えの注記]のお手軽さ、出力としてはちょっと怖いなーと、ぼんやり思ってます。


(2018.11.15.追記)
※この項目における「初校プルーフ」・「再校プルーフ」については、製版への入稿後、校正用に出力・提出される「1回目のプルーフ」・「(修正を反映した)2回目のプルーフ」という意味で使用しています。

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