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一旦全部考え直すフェス『Tiny Summer of Love』について

design : myuton

2023年09月16日(SAT)、京都GROWLYのビルをまるっと一棟使ってフェスを開催します。

この『Tiny Summer of Love』とは一体なんなのか、というのが今回のこの記事の趣旨です。

こんにちは、タイニーチームです。

まず、このフェスについての情報が世間では「MoritaSaki in the pool 主催フェス」という認識で取り扱われていると思います。

確かに初めはそうだったのですが、実はだいぶ初期の段階でMoritaSaki in the poolの手を離れていました。

収まらなくなったから。収めてもつまらないからです。


現在の運営はタイニーチーム(正式名称未決定)です。

タイニーチームは現在22人のグループで、建築家カツべリョウスケ、盆栽のイイダケイスケ、ヤッヒー(ketchupug)、らいま(亜腹ブロー)、エリカちゃん(Trunslucent stone)、海渡(NiaRU)、作曲家の内田空雅、イラストレーター姉妹(大島美海 / myuton・美空 / mogerin)、ポールダンサーのスズちゃん、京大生の理人、かたるくりこりんちゃん、MoritaSaki in the poolメンバー、Blue teaメンバー、the loquiseaメンバーで構成されています。多分これからも少しづつ増えていくでしょう。


イベントのコンセプト



このごちゃ混ぜサラダボウルチームはなんのためにあるのか。

このイベントの主旨は「音楽フェス」ではなく「自由なクリエイティブで遊ぶことを目的としたフェス」です。

このチームはそのためにあります。


ここではどんな自由なクリエイティブも愛される。

たとえどんなにくだらなくても、ちっぽけでも、出オチでも、意味がわからなくても。

だってそれで遊んでるんだから。普段の自分の仕事やブランドと違っていつものように必要以上に「イイコト」をしようとする必要はない。

クリエイティブ性の条件は高く評価されることじゃないし、本当は人間は「歩く」行為ひとつだけもクリエイティブにできるはずだ。

一旦考え直そう。


それに、ここにはファニーやポップを馬鹿にする奴はいないし、カッコイイことを「気取ってる」とか斜に構えて見る奴もいない。捕まえて尋問をしてくるセンセイもいない。ハイなあり方もローなあり方も肯定される。



自分のジャンルのエリアの中心地に近い場所いる時って、そういったことが少し難しくなる時が時々あるんですよね。衆生は相対性の生き物なので、立ち位置とか、t軸とか、いろいろ気にすることがあるんですよ。マジメにいすぎてしまう。

だから自由を得るためにはジャンルは越境する必要があるのでございます。


願わくばすべての形の参加者が小さなクリエイティブに出会えますように。


この在り方自体の提示、空気そのものが今回のイベントの本体です。



MoritaSaki in the pool主催のライブイベントは、その1日のコンテンツのひとつとして含まれているといった感じです。


次項からはコンテンツ紹介です。気になるところだけ読んでください。


コンテンツ① マルシェエリア


マルシェエリアでは、マルシェトークンを使っての買い物ができます。
現金でも多分できると思いますけど、多分マルシェトークン割の効く店舗とかたくさんあると思うので換金しとくほうが面白いです。

(各バンド物販でもおそらく使えますが、そっちは割引ないんじゃないかと思います。トークン割りをやってくるバンドがいたらかなり気合入った遊び心だと思うので賞賛してあげてください。)

トークンはロゴ入りピックです。ロゴが半分より見えていれば、トークンとして使用可なので、演奏の道具に使った後でもトークンとして使えます。ギリギリのものは一旦審議会に通されます。

物として意味があるものが通貨になると生きてる感じしますよね。

物々交換がエクストリームに効率化された現代社会のありかたも興味深いし面白いですけどね。

marché token ( 1 credit = 500 yen ) design : myuton



出店者(abcあいう順)

『Doroshi & Mogerin の Peace屋さん』
Peaceを売ってる二人組。Mogerinは運営チームのイラストレーター姉妹の妹の方。物質としてはMogerinは小さな絵画を。Mogerinのチーム(彼女は一人称や二人称に「チーム」という言葉を使うので借用、一般的な用法ではないコンセプト)であるDoroshiは折り紙と音楽をあつかっています。

『ketchupug』
MoritaSaki in the poolライブ名物、スタッフやっひーによるカレー屋です。
ハンドメイドアクセサリーもあります。最近カレーの腕が、ある一定のラインを超えました。

『myuton's ヘナタトゥー』
Tiny Summer of Loveのビジュアルデザインmyutonは運営チームのイラストレーター姉妹の姉の方。デザイン出してくれるたびにちゃんとみんなをワクワクさせてくれる最高な彼女が、当日はヘナタトゥーをやってます。

『NiaRU』
運営チームの何でも屋、海斗のショップ。ハンドメイドのシルバーアクセサリーとコンクリを圧縮したインテリアの類をあつかいます。本当になんでもやるなー。

『ruban』
やっひーがつれてきた素敵なヘッドドレス屋です。「衣食住が欲しい」と言って、最初に連れてきた「衣」がヘッドドレス屋で笑いました。

『Translucent stone』
こちらは運営チームのエリカちゃんのショップです。普段は服に関わるいろんなことをやってるエリカちゃん、初期からMoritaSaki in the poolと関係があります。彼女ほどクリエイティブに貪欲な人間も珍しいです。今回は、ビーチコーミングとTシャツを扱います。

『亜腹ブロー』
以前、ライブ当日食中毒のやっひーの代打で急遽ビリヤニ屋を出店し、その後、MoritaSaki in the poolでのタコス出店をした大好評らいまのタコス屋が今回も出ます。らいまも運営チームです。今回から初めて店名が着きましたが、0→1を外に出すことを苦手がるタイプのシャイを持つ彼は、多分店名を決めるのに一番苦労したと思います。

『おさかなやさん』
マラソン大会に一緒に出場して仲良くなったりんちゃんは、バンド「かたるくりこ」のメンバーです。彼女は希代のガッツァーであるため、かたるくりこ代表として運営チームに属しています。おさかなやさんはかたるくりこ3人のステッカー屋さんで、なんか女子3人だしキュートな感じを想像していたら、実物を見たらそういう方向性と違った可愛いでした。こうごきたい。

『おハルみぃ〜る』
チームBlue teaの出店。オハラとハルミという二人の店主の名前に「ミール」がついてる。こんなにふざけた名前に見えるのに、実はかなり無駄のない名前でちょっと感動。二人で中華料理をするはずだったのですが、ハルミが当日映像のコンペが入ってしまい。急遽オハラが一人で別の飲食店をするとのこと。こちらは、他の出展者のような、こだわった一手間みたいなものではなく、商業特化型の超大量生産飲食店をやるというコンセプトの元でおこなわれることになるらしく、そこを突き詰めるという行為はそれはそれでひとつのクリエイティブの形だなーと思います。

『オリ筋はる屋』
筋トレを考え直そう。「はるや」という小さくて筋肉質な青年が、オリジナルの筋トレをプレゼントしてくれます。俺は彼を筋肉の妖精だと思っています。整体的なこともやってくれます。

『ズーズー』
こちらもヤッヒーのお友達組。ぬいぐるみ屋です。
これを書くにあたって見せてもらいましたが何やら異常魅力波(いじょうみりょくぱ)を感じります。

すごい波です


『フジモテキイグチ』
3人組のゲリラ古書店です。何かの時にこのフェスの話をしたら「MoritaSaki in the poolが好きだって言ってる面白いことやってる人いるよ」と教えてもらったので連絡をとったところ出店してくれることになりました。ゲリラ古書店ってコンセプトがかなり面白くてちょっと羨ましいです。なんか、プラスの思ってることは人に言っとくべきなんだなーと思いました。(この件はお互いにそう)

『リッキーズ美容室』
「なんとフェス会場に美容室が」というおもしろさ一点でリッキー(Blue tea : Ba)がヘアカットで参戦。これも出展についての「一旦考え直そう」です。格好をつけない名前がいかにもリッキーらしい。資格も持っているちゃんとしたヘアカットです。ただし、リッキーが少しでも酔ってしまったら閉店するのでお求めの方は序盤に向かってください。この場でカットモデルの予約も受け付けているので、「ここで切るのはちょっと…」の人はここで予約だけして後日などおすすめ。


ご覧の通り、かなり自由です。我々はすべてのクリエイティブを肯定します。

ただ、昨日チームでBBQをしていた中で、とある女性メンバー(名誉のため個人は伏せます)の超汚部屋から出土した呪物を販売する呪具屋はどうか、と言う話になったが、魔丸と呼ばれるカビ玉の写真を見せられたところ却下の運びとなりました。肯定されないラインはここかと思いました。


全出展完走者特典(可能なのか?)にタイニーロゴTシャツを作るべきかなーと言う話も出ました。ぼやき程度なので期待しないでください。


コンテンツ② 流しそうめん『ナイアガラ』


タイニー運営チームは度々竹藪へ行って竹を伐採しています。そして流しそうめんが作られました。

流れているのはオープンからスタートまでの1時間の昼ごはん振る舞いタイムのみなので、流しそうめんをお求めの方はぜひ序盤にきてください。マルシェエリアに常設されていて無料です。

当イベントに関わった全人間へ向けてのまかないです。

俺の開会宣言も横で軽くやってます。無視して食べててもらってもいいです。

流しそうめんの存在圧を上げるために、なんか一番馬鹿な名前をつけようとしたらかなり壮大になりました。チョロチョロなのにさ。


コンテンツ③ ポールダンス


タイニー運営チーム最年少メンバー、スズちゃんのポールダンスをライブハウス界初公開。

夕の部と夜の部の2公演あります。2階ロビーエリアの真ん中で突然行われます。

やっぱり愛と自由といえば踊りですからね。

スズちゃんは女子大生なのでみなさん個人的にチップをあげてください。これは愛のエネルギーです。


コンテンツ④ makimaki屋


柴田(MoritaSaki in the pool : Dr)によるスーパーボールすくいです。
こちらは夕方まで入り口前駐車場で行われており、入場者以外の世界にもお祭りムードをお裾分けします。

前を通りがかる時間がある方はこちらだけでも。

愛やいいムードはよそに分ければ分けるほどいいです。

これでこのフェスはすでに外の世界にわずかでも影響を与えていることになります。


このフェスはさまざまな文脈を経由しており、その中の一つに「日本的夏祭りの感覚」というものがあるのですが、このコンテンツはそこを補強していてナイスだと思います。


スーパーボールすくいが好きだという純粋な感情から生まれた当コンテンツでしたが、そこに別のルールを乗せたことで一気に別ジャンルになりました。

【makimaki屋ルール】

① スーパーボールには番号が振ってあるものがあり、それを交換所に持っていくと景品に代わるシステム。

② 景品は誰かから集めた思い出の品であり、エピソードと共に渡される。

「その景品が受け取る側にどれほど価値のあるものか」ということはさておき、確実に元の持ち主側には価値のあるもので、なんだかその「水に浮かぶ他人の人生をすくう」という営みはかなり象徴的で興味深いものだと思います。

景品もまだ募集中らしいので、SNSとかからぜひ連絡してあげてください。


コンテンツ⑤ サッカールーム

前項にも書かれた通り、このフェスはさまざまな文脈を経由しています。

こちらもそのひとつから生まれました。

無政府あるある。サッカールームがある。再現からの再考。

こればかりは体験してください。

スタジオ一室がサッカールームになります。


コンテンツ⑥ the loquisea's room


スタジオ一室を使ったこの部屋には、バンド『the loquisea』の面々がいます。

部屋を一室好きに使っていいと言ってあるので、そこでメンバーの作品などが展示されたりするようです。

「バンドが部屋を表現する」って面白くないですか?
これってバンドの在り方の本質だと思うんですよ。

音楽家の中で特に「バンド」という表現方法に許された面白さは、数人のメンバーの共有部の世界みたいなのの中に招かれることだと思うんです。

普段やってることが音楽含むそのバンドという「概念の部屋作り」なんですよねー。俺的には。

バンドの表現って音楽以外の全てなんじゃないかと思います。


本当はこれは俺がやりたかったけど、忙しくて多分無理なので代わりに誰かにやってもらおうと思いました。なので一番向いてそうなバンドに渡しました。


この部屋ではついでに、CD物々交換所があります。

これは「音楽はシェアされ、意味を重ね、補強されていくほうがいい」という思想に基づいて作られたコンテンツであり、みんなで持ち寄ってプールされたおすすめのCDのなかに、自分の放流したい音楽をひとつ加え、その代わり1枚持って帰るという循環を発生させれたら素敵だなというものです。

物々交換をみんなで作っていく実験なので、ぜひみんなでCDを持ち寄って協力してほしいです。

音楽って物理とデータが分断したので、物々交換後に「のこる」んですよね。つまりそれは「ふえる」ことであり、1から2が作られてるんですよ。

わかりますかね。

まあもっといったら物理と経験が切り離されてる時点でねっていうのは次のステップですが。データっていうのは、概念を考える一歩手前のステップとしてかなり有効な媒体です。



つまり、そうです。この部屋は「音楽」とは、「バンド」とは、を再考する部屋なのです。

コンテンツ⑦ MoritaSaki in the pool2周年企画ライブ


ここでやっとMoritaSaki in the poolの主催部分です。MoritaSaki in the poolはとうとう2周年を迎えます。ライブはこの日ピッタリ50本目です。これにかんしては「もっていた」としか言いようがないです。


ステージが1階と3階(マルシェエリア内)の2つあり、それぞれ別のコンセプトで集まってもらった人間たちです。


《1階ステージ》
2年の活動の中でそれぞれなにかのターニングポイントになった共演者の人間たちです。

初めて「バンド」であるということを考えたアワータウンズ、
初めて真横でシーンを共有できる相手になったBlue tea、
初めて遠方でライブをして出会ったhardnuts、
初めてまた会いたいと思った青い薔薇、
初めてマジの人間を見たのうへる、
初めて他人をかっこいいと思ったMELTME、
初めて腐れ縁だけどなんか気になる縁ができたモラトリアム、


段落文字数管理が円形で美しい。pcで見てください。わざわざ見るほどのものでもないですが。

あとこれ、出演順がチャクラに対応してます。
急にチャクラとか言い出したらキモいかなと思って今まで言わなかったですけど。意識するとこの1日長い時間をかけてゆっくり全身が整います。

7バンドでイベント自体は成立する作りにできていて、8バンド目のMoritaSaki in the poolは閉会式がてらにってイメージであります。


《3階ステージ》
共演以外のめずらしい経緯で出会った人間たちです。未共演者のみで構成されています。

萌ウォーターズと石井野々花はタイニー運営チームの理人が連れてきました。理人は音楽と民族を超真面目に考える学生で、俺はマジな学生をチョー愛してしまうので、なんか少しでもイベント作りとかの経験になればってことでブッキングに関わってもらいました。

一山楓(fr.スクう空氣)は出演したオーディションのライブで司会をしていました。その司会のガッツがすごかったので、ガッツァー贔屓な俺は、このまま会わなくなるのも寂しいなと思って一度こっちのリージョンにも顔を出してもらおうと思いました。

Cr Axelは『MogerinとDoroshiのPeace屋さん』のDoroshiのバンドです。そうです、お気づきの通り、この3階ステージは1階のステージの音楽ライブイベントとフェスのそれ以外の部分をグラデーションに接着する役割があります。

Rimはある日の家族です。この日でしばらく音楽をとめるみたいです。

ウルエはタイニー運営チームの内田のユニットです。内田は、気がついたらいつの間にかいつもライブ見にきてくれるようになっていて、また気がついたらいつの間にか仲間になっていました。3階ステージを最高に完成させてくれるはずです。


コンテンツ紹介はライブの紹介をもって以上です。
多分ですけど、本番当日はここまでに一切記載のない意味のわかんないものが急に足されてたりということが平気で起こりえます。

それでは、9月16日に会いましょう


ここまで読んだあなたは、もうこのイベントが気になって気になって仕方がないでしょう。

ぜひきてください。そして、考え直しましょう。その辺で勝手に商売を始めたり、急にパフォーマンスを始めてくれても、それらの全てを愛します。

大丈夫です。この世界は外より寛容です。


(魔丸類を除く)



行けないけど気になってるよって人も連絡してくれたら何かで関わってほしいなと思います。じゃあね。



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