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2024/07/02「シンガーソングライター」

お久しぶりです。モリタクロウです。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

早いもので、活動を再開して半年が経過しました。
あっという間だったし、それなりに楽しくステージをやれている感覚はあるのですけれど、今一つ「モノタリナイナニカ」みたいなものは常に感じています。恐ろしいことに、体感として忙しくなればなるほど、それを感じています。

「モノタリナイナニカ」などと、社会人になってそれなりに慣れた20代のようなセリフを吐きながら、しかし身体はしっかり30半ばの体に変化してきており、月並みですが思うように身体がついてこない、というような感覚に陥ることもしばしばございます。「30代は選択の10年」とはよく言ったもので、注力できることを絞っていくような時期と捉えるのも無理のない話です。

ただ、純粋に体力が落ちたから、ということがなかなか腑に落ちず、どう言うことだろうと思っていたのですが、やはり経験から自分の趣味趣向が固まってくるということが大きいように思います。

SNSで流れてくる情報に対して、自分の反応がパターン化してくる。

このことが悲しくも寂しくも感じながら、しかし助けられているような自分もそこにいる。省エネで済む、という安心感に少しずつ麻痺させられているのです。

あるいは、それだけシナプスの連結が疎かになってきている、すなわち「老化」という様にも捉えられるわけですが、どのフレームを採用して、目の前の現象に名前をつけるかというような自由があるのも事実であり。
結局のところ、今の自分は「過去の自分の選択の結果」な訳です。

なりたい自分になりたいと思って選ぶことの「大変さ」、というよりも将来の不確定要素に対する「大きな不安」というところへの向き合い方は年相応に経験したつもりではあるものの、一つ大きな気づきがあったとすれば、それは「未来の自分を見据えて今を選択する」ということは一見正しいように見えて決してそうではない、ということです。

やりたいな、と思って乗っかったことが後に自分の人生の黒歴史になる、と言う話は往々にしてございますが、それでも黒歴史にすらならない、自分の記憶に残らない時期の寂しさと言うものもございます。

結局、やりたいことをやるしかないなと思うわけです。
それが将来の自分のための投資なら結構でしょうし、一度くらいそのひぐらしみたいなことをやったって肥やしになるでしょう。

もちろん、なにか不自由な事情でその時にやりたいことができない、と思うことがあったとしても、人間はどの瞬間もその時々で「相対的にやりたいこと」と言うのが出てくると思います。小さな「相対的にやりたいこと」を積み重ねていくことで、開く道があるというものです。見たことのない道は、そこに行ってみないと検知できない。

シンガーソングライターもまた、自分にとっては「相対的にやりたいこと」を選択した結果です。
絶対的にやりたいことというのを、自分はほとんど持てたことがない。
それよりも、演奏の時の喜びや、聴いてもらえるありがたさなど、その先にある感情の虜になっているようです。だからこそ、いい演奏はしたいし、そのために準備もします。

これをやってみたら面白いかもしれない。
そんな動機でいろいろと続けてみました。

高校〜大学で夢中になった合気道もそう。
大学二年から夢中になったJAZZ BIG BANDもそう。

その先にあるものが気になって、手を伸ばしました。
そしてその先にあるものがなんとなくわかってしまったら、面白く無くなる。次の何かを探すのです。

合気道は生活的に続けなくなり、ジャズは自分には高いハードルに感じて演奏しなくなりましたが、いずれも好奇心は未だ持ち続けていることが、自分を観察していて面白いなと思います。

そして、自分で曲を書いて歌うという行為は、僕にとって特別なものになりました。その先にあるものが、結局よくわからないからです。
演奏は、もちろん聴いてくれる人のために演奏しているのですが、曲は誰のために書いているかちょっとよくわからないです。なるべく、自分の心に嘘のないように書くことだけは心がけています。


活動を再開して半年経って何かを書いてみようと思って書いてみたのですが、以前から考えていることとあまり変わりないようです。
これがいいことなのか悪いことなのかはわかりませんが、なるべく「判断」を捨てて、その時その瞬間に対して誠実に生きる、ということをやれたらと思います。

「モノタリナイナニカ」の正体は、きっとやり切っていないということなんでしょう。
ここから逃げたくないなあ。

結構ライブやります。

もしよろしければ、何れかのタイミングでぜひ遊びにいらしてください。
多くの方が望むような音楽かどうかはわかりませんが、あまり流行りっぽくない、いつの流行りかもわからない音楽を聴いてみたい人にはいいかもしれません。僕としては、「美しい曲」を書いているつもりです。

では、2024年の後半も何卒よろしくお願いいたします。
詩も、時々書きます。

2024.7.2 モリタクロウ

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