見出し画像

野放図メイキング・その2

今回のnoteは上記のメイキングの続きになります。ここからめちゃくちゃなレイヤー重ね無双がはじまる…!(整理能力がないだけとも)

線画なくてもいいや

カルマの背中の飾りを足しています。それぞれ別レイヤーです。こちらは線をかいていません。というのも私は無機物が苦手で形をとるのがドヘタクソなのです。それで神経をすり減らして外形の線をひくよりこちらのやり方が簡単でした。特にこれは金属っぽい見た目をしているので面の影や光の当たり方が顕著なんですよね

先にアウトラインを抽出してまた中の影のラインを抽出して…というよりはもう影や色分けで、「ここは上!ここは横!ここは影!」ってかいていったほうがかきやすいことがわかりました。というか線画書かない人は人物もそのほうがかきやすいひとなんだとおもいます。私は逆に人物や服装みたいな複雑なものになるとグレーだけでかくと混乱するので(笑)上!横!底!みたいな無機物にだけこの方法をとりました。

オーバーレイは定石からのアドリブ

私の場合、先ずのせるオーバーレイは、肌色の見た目を優先していきます。
柄のあるカルマの服とか光沢が独特な金属部分(黄土色)髪はまた別にやります。混乱するので。混乱するのにレイヤー名をつけていないのは駄目な例です。時間のロスになります。ただ今回名前つけてないおかげでレイヤーを作った順番がわかるというメイキングに役立つ仕様になりました(笑)

↑ここまでのあらすじ

前回までで影、影色、着色塗り分けといったところのうえにオーバーレイをのせます。通常モードで見るとこんなかんじですが、実際色を塗るときは右のオーバーレイの状態のまましています。つまりピックされている色は左のうすぼんやりした白のようなグレーのような感じなんですが、目では右のように常に見えているわけです。基本肌色の同じ色相のその薄い色といいったかんじでピックして適当にペッて上から塗って上に塗る色をそこからいじってます。

3があるんならその上の工程は厳密にはいらないんですがそこはだいたいここらへんに落ち着くという経験則です。つまり1、2が定石3からアドリブ。でもだいたいいつも同じ感じにおちつきます。というのも特にリーシンとカルマの絵の場合リーシンの素肌の面積が大きいのと、カルマが褐色肌のため(二人の肌の色相と明度彩度が微妙に離れている)に最初にあんまり奇抜な色を選べません。一旦自然光なノーマルな見目にしてからあとで全体を加工する計画です。

あとはオーバーレイの強みで言えばいい感じに他の色相の色味をのせられるところだとおもいます。奥まったところに青というのは、基本青をはじめとする寒色系は後退色という性質をもっているためです。あと影は光と補色(※色相環の反対側の色)なので光が黄色かったら影が青くなるわけです。ぎゃくに影の色なのにめちゃくちゃ明るいピンクとか水色選んでいるオシャレな絵もありますが。あと肌のリアルさを出すならグリーンもいいです。というのもイエロー系の肌の下に静脈があったら上からみたらみどりがかった色もみえてくるからです。ジンクスくらい血の気がないと地にブルーでうっすい肌色を塗ったりしてます。
あとは元の絵に彩度がたりないとおもったらオーバーレイで同じ色を塗ると彩度は補強されます。リーシンの下半身の服はそんな感じで補強してます。

甘えの乗算&スクリーン

グレーの部分でかっちりできている人にはなんらいらないはずの部分です。甘えです。いいんだよ趣味なんだから絵が完成すりゃいいんだよ!!!!!(開き直りの精神)足されたレイヤーを番号で申し上げると
31:(カルマの服のドレープのみぞ)【乗算】
32:(カルマの服のドレープのみぞ)【スクリーン】
33:(髪の光沢とリーシンの服のあかるいところ)【スクリーン】
34:(リーシンの坊主部分とヒゲ)【乗算】+質感
37:(カルマの顔周りのメイク+金属の影)【乗算】
31+37と32+33は同じレイヤーでよかったんじゃないかな!今回Awakenの動画のお召し物ということで、いままでのカルマになかったドレープ(=服の細かい溝。服飾用語。これだけこまかいとプリーツのがただしいかも)を描く必要があったためにレイヤーを独立させちゃいました。
先ほど申し上げたように特に金属の影などは本来グレーの段階でやっておけという話ですが、グレーでやるとぎゃくにオーバーレイの段階で金属にも色味をのせる必要がでてくるので私は別に乗算でグッと暗いところをつけてます。
34のところにある質感、というのはSAI2にあるレイヤーに付けられる【特殊効果】の中の【質感】という機能でレイヤーの色が塗られた部分にテクスチャをのせるような効果がのせられるのです。デフォルトであるのは画用紙ですが、この効果をしたうえで色を塗ると、まるで画用紙の上に色を塗ったような紙の凹凸感のような影ができるのです。今回つかったものに関しては素材をDLしたのが遠い昔過ぎて引用ができないのですがまた判明したら追記します

この機能を知るまでは、pixivで投稿されたフリー素材のそれっぽい感じの画像を重ねてレイヤー効果でクリッピングして…という工程をおこなっていたので、この機能でだいぶ工程が早くなりました。布の部分は着色レイヤー(赤のところ)に同じように別の質感を重ねてます。これだけでだいぶ繊維の平織りの感じがでるでしょ?
37のカルマのメイクについてはそのときどきで乗算したり通常でのせたりオーバーレイにしたりしてます。メイクはむずかしい。AWAKENだと目元がグレー系で口元が素肌のような色味のすくないんですよね。なので乗算です。いつもはもっと紫がかった赤を濃くしたような口紅なので通常やオーバーレイで色をのせています。
32、33はともに明るいところですが合成モードをスクリーンにしています。通常で明るい色をのせてもいいんですけどね。明るい、だが発光レイヤーでは眩しすぎる時にはスクリーンをつかっているくらいの適当さです
そして飛ばした36が合成モードを発光で重ねる光沢部分です。今回は金色の部分とカルマの目のハイライトをこのレイヤーでのせています。発光レイヤーはなんか光るからかっこよくてやたら光らせたい願望が芽生えるわけですがそうなると画面のそこかしこが光ってみる人の目が泳ぐらしいのでやたらめったら光らせるのは我慢します。LOLでいうとキャリーするあまりの一人前フラッシュからのティルトをさける感じです。大事なのは全体の見栄えです。言うて金属にいれた光をみるに私もまだもうちょっと抑えられると思います。まだイキってる。

というわけで乗算とスクリーンと発光レイヤーがのった感じです。ここまではわりと機械的に作業というか…あんまり試行錯誤しないでやってます。ただレイヤーを重ねまくるとグレーの塗りが半端な感じにぼかせてなかったり変な色の段差ができることがあるので、そういうときは容赦なくグレーにもどってグレーを塗りなおします。そのとき、上に重ねたレイヤーをフォルダに入れておくとそれを非表示にすることでぱっとグレーの見た目にもどれて便利です。それぞれのレイヤーの合成モードが違う時はフォルダのモードを【通過】にしておくと中の合成が適用されます。今回入れてなかったからめっちゃめんどかった。

本日はここまで。次回は、今回の主題のタトゥーの部分と他の試行錯誤の部分をお話しします。ここまで読んでくださってありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?