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第3回喫茶イベント/夏期講習ー対人の思考についてー

まえがき

 本記事は8月18日に行われた弊サークル内でのイベント「夏季特別講義ー対人の思考についてー」のあとがき記事となります。
参加していただいた方、講師として参加してくれたむのさんに感謝。

 表題にもある通り、本記事ではイベント当日の会話を元に2v2を中心とした決闘コンテンツの基礎的な考え方についてまとめたものになります。
また、今回の講座では召喚デッキを中心とした解説となっています。召喚を使う方、苦手意識を持っている方の参考となれば幸いです。

 目次にそれぞれの項目を記載したので、興味のある部分をかいつまんで読んでいただければと思います。
内容に関する不明点や、私はこう思う!のようなご意見あればお気軽にご連絡ください!
(ここのコメント機能が使えないのでサークルチャット等でお願いします)



第一章 長期的な考え方

 序章では、環境に左右されない準備段階での考え方について記載します。
シーズンが変わっても揺らぐことのないような基本的な考え方になるので、まずはここから1歩歩み出してみましょう。

1.カードの育成
2.得意なデッキ(共鳴)を2つ持てるようにする
3.自分の弱点を知る
4.HP表示をONにする

むのくん談

1.カードの育成

 さて、序章にして真理であり結論のようなポイントですが、みなさんはどのようにカードのレベリングをしているでしょうか。
かなり限られたリソースの中、平均的にカードレベルを上げる人、使うカードのみに絞って重点的に上げている人、いろいろいるかと思います。
その中でも、今回の会話で中心となったカード育成の考え方についてまとめてみました。

  • 序盤の考え方
     
    カードのレベルを上げる事自体は、魔法書レベルの上昇につながる唯一の方法なので、ある程度はあげられるうちにあげてしまった方が良いというのが序盤の考え方かと思います。
    魔法書レベルのみに注目すると、森の難易度開放条件が最も魔法書レベルの影響が大きなコンテンツになるので、それを一つの指標としては考えるのがおすすめです。
    (意地悪なことに魔法書レベルで選択できる難易度が変わります)
    目安として…★6開放:Lv.55 ★7開放:Lv.66 ★8開放:Lv.80

魔法書レベルが大きいほど取得できる報酬が豪華になる仕様
  • ある程度上がってきたら
     
    ある程度リソースに融通の利く範囲で平均的にあげ終わり、よく使う共鳴が決まってきた辺りで、汎用性の高いキーとなるカードを重点的に上げていくことがコスパ良くデッキ強化につながっていきます。
    ここでいう汎用性の高いキーとなるカードというのは、デッキの核/起点となるカードかつ、どのような共鳴でも組み込める使い勝手の良さを意味します。
    (デッキ構成や環境などで結構いろいろありますが、例として今回話題に上がったもののみピックアップします)

・怪物的な怪物の本

言わずと知れた本。
軽いコストや一直線に進んでいく使い勝手の良さから
シーズン1において便利カードの金字塔

ベラやハーマイオニーデッキでよく見かける雷に対してのネビュラス、ピンポイントに倒したい敵がいる場合など、コスト3という少なさで確実に仕事をこなし、主に起点となるカードです。
どんなデッキに入れてもある程度仕事をするため、重点的にレベルを上げても損のないカードと言えます。

・ピエルトータムロコモーター

デッキの核として何に入れてもある程度活躍するカード。
少しコストがかかるものの、挑発効果やその耐久の高さが強く、
定期的に禁止カードになること以外の欠点がさほどない。

先ほどの怪物本とは異なり、デッキの軸として重要となるカードとしてはこちら。ハグリッドなどでよく見られるカードですが、2v2ベラなどでもシナジーの取れるカードとして優秀な1枚です。
重点的に…とはいえなかなかお目にかかれないものの、その他のレジェンドカードとはまたレアリティが違うといっても過言ではないくらい重要なカードだと思います。

 今回は召喚メインの解説となるため上記2枚を上げてみました。
魔法でも同じことですが、重点的にレベルを上げていきたいカードの特徴として、頻繁に使うカードであり、尚且つコスト分以上の価値を生み出せるものであるといえます。
対人は総じてコストとの闘いです。3コス消費して本を出し、3コスの爆弾を壊せない本、6コス消費して5コスの柳に壊されるロコモーターではコストレースでどうしても負けてしまうことになるのです。
後述にてコスト関連の解説を行うので、是非そちらもご覧ください。


2.得意なデッキ(共鳴)を2つ持てるようにする

 当日の会話で質問として上がった内容です。
結論として、使ったことのある共鳴は2つ以上作っておくとよいです。

何故なら、ランクが上がりマスターランクの中盤(8100~)になった際に覚醒試合というルールに変更となり、デッキ3つのうち1つを対戦相手が禁止デッキとして指定し、残り2つから相手のデッキを元に選択するというルールで対戦をすることになるためです。

もちろん、覚醒試合のルールが適用される前のランクであっても、毎週の禁止カードがあり、禁止された中でデッキを組む必要があります。
それに対応する中で積極的にいろいろな共鳴にも触れ、その中で自分は魔法が得意/召喚が得意など、大まかなプレイスタイルを理解している状態であることが望ましいといえるでしょう。

対戦の中で、「この人強かったな~」と思ったリザルトからデッキを拝借してみたり、サークル内で得意な人からデッキを共有してもらったり、そういった興味の持ち方でもいいと思います。ある程度情報の揃った状態でデッキを回してみるという方法はかなり触れやすいのでおすすめです。

・とはいえ自由に!
 しかし、自分が単一の共鳴のみを使っていることに対して焦りを感じてモチベーションが下がってしまっては元も子もないと思います。
序章のタイトル通り、長期的な意識として、禁止カードや覚醒試合での環境の変化に対して、沼にハマる要素をなるべく減らし、変化に対して強く出られる地盤を作っておきましょう…ということです。
1つの共鳴しか使えないからダメ!ということはないので、なが~い目で見た時は、このような考え方もあるということで覚えておいていただければよいかと思います。


3.自分の弱点を知る

 いくらか対戦を重ねていくと「何故か勝てない!」「この状況に太刀打ちできない!」のような沼にハマることがあります。
これは500戦であっても、2000戦こなしていても平等に訪れる谷のようなものだと思います。
その中でも、特に「何故か勝てない」という状況に陥ると、ただ闇雲に対戦数を増やして負け続けるような状態になり、モチベーションを下げる原因にもなるので、ある程度冷静でいられるうちから自分の弱点を把握しているということが重要になってくることがあります。

今回の会話で出た例をいくつか挙げてみましょう。

・1v1スネイプが苦手(ベラデッキ)
メイン軸として使っているロコモーターの処理能力が高いこと、召喚するユニット数が少なく、ベラ共鳴で対峙した際に堕落値がたまりにくいこと。
・ハグリッドが苦手(スネイプデッキ)
とにかく高火力で倒さない限り回復で戻されてしまうこと。処理している間に次の召喚が出てきて飽和状態になっていく。

むのくん&ハナロウさん談

このように、自分のデッキに対して相性の悪い共鳴を把握し、どのように対応するかを考えていくことで、自分のデッキの穴を発見したり、改善する策を発見していくことが沼脱出のカギとなります。

弱点を知った後は?
今回の講義では、覚醒試合であることを前提に2点あげられていました。

・あえて苦手なままにしておく(別のデッキで補う)
・覚醒試合の場合は確実に禁止デッキに指定することで回避する

むのくん&ハナロウさん談

特に、確実に禁止デッキに指定する共鳴を1つ決めておけば、マッチした際に考え事が1つ消えることになるので、思考の負担が1つ減ることになり、余裕のある状態で戦いに挑むことができるのでかなり有効な手であるといえるでしょう。

しかし、覚醒試合ではなく、通常ルールの1デッキで戦う状況の場合、その手を使うことはもちろんできないので、その際は、苦手な共鳴が現状の環境で流行しているか、つまりよく見かける構成かどうかも判断材料として取り入れてもよいかもしれません。

禁止カードが変更になれば環境も変わり、新カードが出たタイミングである程度の入れ替わりがあると意識しておくだけでも、「なぜか勝てない」という状況は回避できると思います。

 つまり、自分の弱点を知ることは、「何故か勝てない」沼で藻掻く時間を減らし、戦闘のサイクルをより円滑に回すことのできる手段の一つであると言えるでしょう。


4.共鳴効果、相性を把握する

 3つ目で述べた苦手意識のある共鳴があるように、夏季講習での話、そして私個人としての体感として、やはりデッキはじゃんけん的な要素があり、それぞれに有利、不利な共鳴があると言えます。
もちろん、明確な相性ではなく、全体的なカードレベル、プレイヤースキルでどのようにでもひっくり返すことのできるところがこのゲームの面白いところではありますが、やはり盤面の展開という面ではやりやすさ、やりにくさがあると思って間違いないでしょう。

共鳴によっては軸となるカードにもよりますが、1v1の体感でまとめたものをつくりました。ご査収ください。

シーズン1の1v1でよく見るデッキや共鳴効果からざっくり作っています
★アバダケダブラは別枠★

 このように、現状環境となっているデッキの状況や、共鳴効果から有利、不利を知っておくことも大切な要因となります。
特に、ランク終盤の覚醒試合に差し掛かると3つのデッキから都度使用するデッキを選択することになるため、この有利不利の関係や、どういったカードを持ったデッキであるかをきちんと認識しておく必要があるでしょう。


5.HP表示をONにする

 さて、最後の考え方になりますが、今これを読んでいるみなさんに質問です。普段決闘をする際、HPバーの横に数字は見えますか?
もし見えていない、記憶にない場合は今すぐ設定変更画面を開いてHPの詳細表示をONにしてください!!!!!!!!!!!今すぐできる大きな一歩の一つです。本当におすすめ。これをしなかったらこれ以降の理論全部ないのと同義なくらい大事なことです。
どうして数字の表記をデフォルト設定にしなかったのか。

 何故ここまで冷静に書いてきた文体が崩れてまでごり押してくるほどに必要なことかというと、自分の魔法で出すことのできるダメージを把握して、コストに見合った確実な対処を行うためです。

魔法書を読み込んで○○ダメージ入ると理解しておくのも大切ですが、実践上で大体これくらいと覚えておくだけでもかなり変わってきます。
打ち損じが減るということは、余計な魔力を使って追いうちをかけたり、2v2で再起される可能性が減り、最終的には確実な勝利を得るための鍵となります。
慣れてくればこれには大体これを出すという感覚がはっきりとしてきて、コストの無駄遣いや歩数、体力の消費を減らすことができるでしょう。

そのための第一歩として、まずは必ずHPの数字表記をONにしておくということです。このダメージ感覚を意識するだけで戦局のとらえ方が大きく変わるはずです。

画面左下の歯車ボタンから設定画面を開く
戦闘画面タブ>バトル情報(PvP)から完全表記にチェックを入れる
※PvEは別設定になるのでどちらもONにするのがおすすめ。


第一章のまとめ

・起点や軸となるカードを重点的に育成する
・育てたカードを軸にコスパのいい運用をする
・得意なプレイスタイルを知る
・いろいろな共鳴に対してもアンテナを張ってみる
・共鳴の有利不利を知る
・自分の弱点を把握して沼に備える!
・HPバーの数字は必ず表示する


第二章 決闘の思考

 第二章以降では、実際に1v1や2v2を回すにあたっての実践的な思考について紹介します。
だんだん決闘に慣れてきて、少し雑な処理が増えてきたな~というタイミングで思い出してもらえたら嬉しいです。

その中でも第二章では、PvPにおいて共通の思考についてまとめています。
今回の会話では2v2を重視した説明となったため、第三章ではさらに2v2を深堀りした考え方についてまとめています。
もし、ここまで読んで長すぎるわい…と感じた方は、まずはこの第二章を読んでいただければ、基礎は履修完了だと思っていただいていいと思います。

1.とにかく歩かせたら勝ち
2.台湾ステップを使う
3.コスト感を重視する
4.体力と歩数、コストを天秤にかける
5.開幕こそ勢いよく

むのくん&ハナロウさん談

1.とにかく歩かせたら勝ち

 まずはゲームの基本として、相手にどのような動きをさせたら勝てるかを考えてみます。
そう考えた時、最も単純かつどの共鳴にも言えるのが、持っている歩数さえなくしてしまえば魔法や召喚物からの攻撃を避けることはできないということです。

共鳴や場合にもよりますが、戦闘は3分とちょっとの間に20歩のみ与えられている状況の中戦います。あのドビー共鳴でさえ、1歩歩くことが条件になっているので、0であれば歩数のリキャストが回るまで移動することはできないのです。

 つまり、お互いがどのようなデッキを使っていても、とにかく相手が動き回らざるを得ないような展開をすれば、いずれは確実に不利な状況に追い込めるということを覚えておく必要があります。もちろん、こちら側が歩数を使い切ってしまえば不利になるということも同様に覚えておくべきでしょう。

魔法デッキであれば避けざるを得ない軽い魔法で相手を揺さぶったり、召喚デッキであれば数の暴力、もしくは避けざるを得ないような大きな召喚物を波状に召喚していきます。
このようにして、相手をじりじりと追い詰めていくことを意識すると、相手が気づいたころには後半の差が大きく開いていることかと思います。

このように、与えられた3分とちょっとを使い、大きなコスト消費を伴う魔法や召喚以外の手段で相手を追い込むことも、勝利の要因となるはずです。


2.台湾ステップ(台湾歩き)を使う

 では、先ほどの敵側にさせたい行動を逆に考えると、こちら側はなるべく歩数を消費せず戦闘することが強い立ち回りになるかと思います。

限られた歩数を効率よく使うテクニックとして、台湾ステップというものが存在します。文面での説明が難しいので、詳細は解説をしているツイートを参照。

簡単に言うと、1歩で2方向の移動を実行するということです。

このように、1方向のみの移動ではなく、2分割した1歩を消費することで、より効率的に相手の想像する導線を裏切ったり敵の召喚物の攻撃を避けることができるのです。

もし今無駄に歩いてしまう人や、何故か歩数が足りなくなっている!という場合は、このテクニックを意識するところから始めて、徐々に歩数を減らしてみるように意識してみましょう。
闇雲に移動する、逃げるだけではなく、節約した移動を心掛ける事で後半の歩数不足を回避していくように心がけてみるとよいかもしれません。

★普段の森消化やサークル探索でも意識することで練習になると思います!


3.コスト感を重視する

 ここまでくるとかなり実践的な思考になってくると思います。
リアルタイムかつ自分の火力をある程度理解した上の行動になってきますが、できるだけ考えておきたい概念なので、まずは頭の片隅にしまっておくところから始めてみましょう!

コスト感を考えるのは主に2場面であり、事前にじっくり考えられるデッキを組み立てる場面、あとは攻撃を受けるときのリアルタイムでの場面に分けられると思います。

どちらにも共通して言えるのが「コスト以上の効果を得られているかどうか」ということです。

  • 攻撃側としてのコスト感
    たとえば、攻撃側として、重い魔法や召喚物を使うためにニフラーを召喚する場面を例に考えてみましょう。

2コスで召喚し、時間経過により魔力を回復する召喚版ロッティ―。

このカードの主たる効果であるコスト回復の面のみに注目し、コストの重いデッキや、とにかく早くデッキを回したい場合に採用したくなるところですが、実際はこのニフラーでコスト以上の働きが得られるのは魔力を3以上回復したとき、もしくは2コス以上の魔法で処理された瞬間です。

このカードに対して相性のいいデッキを上げると、ニュートデッキなどの的が多く存在し、なおかつサンダーバードのシールド影響下にある場合はうまく的が絞れずに攻撃対象から漏れたり、アッシュワインダーの追加攻撃に使用出来たりするため相性がいいと言えます。

逆に、今回の条件のように重いコストを使って少ない召喚や魔法で戦うようなデッキだと、ニフラーのみが盤面に存在している時間が多く、先に挙げたコスト以上の働きを望めないことが多いということになりがちです。

 このように、主となる効果のほかに、今のデッキとの相性など、支払うコスト以上の働きができているかどうかをきちんと検討してからデッキに組み込むことが大切です。

  • 受け側としてのコスト感
    では次に、攻撃を受ける側としての考え方について注目してみましょう。
    攻撃側は定番のピエルトータムロコモーターを自陣へ送ってきているとします。長く居座れては次の召喚が回ってくる可能性もあり、歩数もHPも消費してしまう場面です。

あまりによく見る光景。
ちなみにロコモタの召喚コストは6です

この場合即時消費されるコスト6以上をかけて処理をした時点でコスト上の損が発生し始めるということになります。
特に開幕は盤面を整えるという意味でもより一層コストを重視した初動が重要となります。ハーマイオニーデッキで開幕からロコモーターのみに対してバンバン花火を打ってしまえば、その時点で7コスを消費し、そのうえでメインウエポンを失った状態での初動となる訳です。

コスト面だけの話で言えば4コスのインセンディオ、アクロマンチュラの毒液、5コスのコンフリンゴやグレイシアスなどで2体処理することが望ましいと言えるでしょう。
(このコスト差で倒すことができないという意味でもロコモタの優秀さ、カードのレベル差がなぜ強いかという説明にもなります)

そして、処理で帰ってきたおつりを使って反撃に転じていきます。もちろん今あげたカードをデッキに無理やり詰めるのではなく、現状の手元の状態と相談して処理していくことも重要となります。

 つまるところ、出されたものに対して同等以下のコストで処理をしてコスト上のアドバンテージを取ることが大切であるということが見えてくれば完璧です。


4.体力と歩数、コストを天秤にかける

 これまで上げた考え方をさらに掘り下げます。
第二章の内容の全てを加味したうえでの思考であり、よりその場その場での判断となるため難易度がかなり高いです。
かなり戦術的な考え方になってきています。グレウィザまであと少し!

 さて本題。とてもかみ砕いていえば「顔面で受けていなすことができるラインを探る」ということになります。
もはや移動もコストもかけずに処理をすることで反撃に転じてしまうという強者(本のレベルが高い)故の思考がチラついている部分ではありますが、一般的な本のレベルであっても当てはまる部分は多くあるはずです。

 例えば、3コスの浮遊爆弾が設置された状態で、3コスのマンティコア4匹がこちらに向かってきた場合。すでに相手の手元から離れてしまっている状態で、こちらの陣地に入っているとします。

低コストかつ移動補助という神カード。
コスト3で浮遊爆弾を持ってくるところが強い。

既にこちら側に接近してきている以上、インセンディオ(4コス)や、コンフリンゴ(5コス)ではかなりの損となります。
ここで注目したいのは浮遊爆弾とマンティコアの組み合わせが強いという点。以下を見てみると圧倒的に何を倒すべきかは一目瞭然です。

私の浮遊爆弾、強すぎ…?!

マンティコアは歩くためのカードなのでおまけ自体は強くないんです。踊っている最中にエクスパルソ(2コス)で吹き飛ばせばもうすべてが解決するまであるカードで、なんなら歩いているだけなら勝手に泳がせたっていいんです。
何が悪いのか、圧倒的に浮遊爆弾です。

 そう考えた時、自陣に入ってくるもののみに注目してきたものを処理するのではなく、何が相手の火力のリソースになっているかをきちんと判断することが大切です。

 3コスのマンティコアのおまけに移動魔法必要ではないということが伝わったでしょうか。顔面で受けるということは、こういった思考でリソースを天秤にかけることができる、ということになるということです。

 もちろん、マンティコアに組み合わせてくるようなブラッジャーや浮遊爆弾、スネイプ共鳴の逆転時計など、カードの本質的な効果はかなりのプレッシャーをかけてくるので、そこには注意ということは覚えておいてください。3コスという軽さで体感10000歩くらい歩くことができる滅茶苦茶有用なカードです。


5.開幕こそ勢いよく

ここまで読んでくるとかなりリアルタイムな思考が増えてきますが、ある程度決まった流れを自分の中でシミュレートしておくことも大切です。

中でも、序盤も序盤、開幕の動きだしについては相手に関わらずある程度は自由に動き出すことができるはずで、このカードがあれば初動はこの流れ…のように、ある程度固めてしまってもよい、ということにもなります。

例えば、講習会の中で上がっていたのは、ハグリッドやベラでロコモーターを使っている場合の開幕。

召喚はとにかく開幕の物量で押す。
ロコモーターと怪物本が通る導線上に膨れ薬、ダメ押しにロン。

むのくん談

どちらかといえば魔法ベースで戦っている私としては、さすが召喚ベースなだけあって滅茶苦茶攻撃的な考え方だなあと感じました。
確かに、ハーマイオニーやスネイプのようなデッキでその物量来られると、ある程度の準備が必要な共鳴なだけあって本当に処理が追い付かないわけです。魔法を使う身としては本当に厄介な走りだしに感じます。

では、それに対して、自分が魔法ベースのデッキの場合はどうでしょうか。
相手が上記のように押してきた場合、受け身として1回の範囲魔法でその軍団を返しきることで上手く相手のペースを乱したり、そもそもの開幕からアクシオで前側に固定することで後ろ方向への召喚を抑制&ケビンバフをためるなど、初手でできる事はある程度固定の流れに出来るというわけです。

このように、開幕の"待ち"の中で、自分はどうやって開幕のデッキ回しをするのかどうかを考えておくということも意識するとよいでしょう。

第二章のまとめ

・相手の歩数を消費させる行動を取る
・台湾ステップやあえて動かない選択を使って歩数を節約する
・消費コスト以上の効果を得られるデッキ回しを心掛ける
・何が相手の火力元になっているのかを見極める
・開幕のデッキ回しをいくつか決めておく


第三章 2v2の思考

いよいよ2v2についての考え方になります。
ただ、この章までに記載した内容を意識するだけですでにある程度戦局は見えるようになってきているはずです。
これまでの念入りな準備のもと、次は2v2の最大の特徴である味方との連携について考えていきましょう!

1.味方とのシナジーを意識する

 さて、2v2の魅力であり重要なポイントの一つとして、上手く協力できれば自分と味方の間にシナジーが発生する戦い方ができる点があると思います。
ここで大切なのは、共鳴の相性カード選びです。

  • まずは共鳴で考える
    召喚デッキの共鳴で例を挙げるとこんな感じ。

ハグリッド/ニュート
前線を押し上げる召喚物の堅さ+手数の多さ。
サンダーバード、爆弾、膨れ薬のシナジー大
ハグリッド/ネビル
ハグリッドの無視できない召喚物でヘイトを取り、
ネビルの盤面完成までの時間稼ぎができる。
爆弾、膨れ薬のシナジー大

むのくん談

講義で挙がった例に注目するとどうしてもハグリッド最強説に見えがちですが、大切なのはお互いを補うデッキであること。魔法であればインカ―セラスなどで行動抑制を行い、お互いの魔法で高火力を出すなどのシナジーが期待できるわけです。

逆に、一章で説明した共鳴一覧から分かるように、基本的に魔法が専門となるハーマイオニーやハリーの相方として、召喚がベースとなり、盤面の後方で地盤を整えるようなネビルやニュートなどの相性はあまりよくないと言えるでしょう。(もちろん個人に左右はされますが、一般論として)

つまり、2v2の覚醒試合の場合、第一章で説明した共鳴の有利不利を意識する他、味方の選ぶ共鳴との相性を考えることができると、よりスマートな立ち回りを取ることができると言えるでしょう。


  • シナジーの生まれやすいカード選び
    では、そんな共鳴同士の相性をより強固とするカード選びとは。

・相手の行動を補うカードを入れる
インフラータス/インカ―セラス/浮遊爆弾/膨れ薬/怪物本… 
★何かの対策や味方の行動補助となるカードがあるとシナジーがとれる
・とりあえず範囲魔法
コンフリンゴ/インセンディオ
★魔法デッキとのシナジーが見込める&2v2の物量をカバー

このように、味方の使ったものに便乗することができるカードを持っておくと、自分が消費するコスト以上の大きな効果を見込むことができるのでおすすめです。


2.前に出るか?後ろに立つか?

先ほどの共鳴の話に続いて、立ち位置についての考え方。
2v2において、盤面から直線状にいる状態、もしくは1か所に固まった状態で立ち続けるのは最も避けるべき状況であると言えます。
では、お互いのベストな位置関係を考えた時、お互いの共鳴効果によって前衛後衛、もしくはどちらでも得意なデッキがあるということを把握しておくと、より円滑に戦局をコントロールすることができるでしょう。

以下はざっくりとした共鳴ごとの立ち位置。(体感)
デッキやプレイスタイルによるのでなんとも言えないというのが実際のところではありますが、大切なのは前に出て戦う手段を持っているデッキかどうかという面が重要になります。

特に顕著なのが、時間をかけて盤面を作り上げていく置物系の多い後衛型のネビルや、自身の攻撃にバフがかかり、自分の攻撃も活かして戦いたい前衛型のスネイプです。

ネビルやってるとより一層前に出てくれるデッキをありがたく感じます。

こういったデッキが相方に来た場合、しっかりとデッキとしての役目を果たすための位置関係を理解しておくと、むやみな交差を減らすことにつながります。

個人的な感覚ですが、立ち位置で半面づつに分けて戦うような場合もありますが、画面からみた上下に分かれてしまうため、視覚的に戦力が分断される印象があります。
それを避けるためにも、上の画像のように、フィールドから見て前後の立ち位置を意識することで、意識的にお互いの動きを見る事ができるように感じています。4分割くらいの感覚で見ておくとより理想的かもしれません。


3.死に際の選択

2v2は死にます。
起こした上で立て直すことができるプレイヤーこそが強者となります。
現状2回蘇生が常識となりつつある2v2環境ですが、上手に死ぬ/蘇生するという技術を身に着ける必要があります。

  • 有意義な死に際
    相手が1000以上体力が残っている状態で自信の体力が500切り始めた状況を想像してください。
    粘ればまだまだ戦えますが、二人が同時に倒れる状況だけは最も忌避すべき負け方です。今すぐ死ぬ準備をしましょう。

・歩数に余裕があるうちに死ぬ
・一旦盤面を片付ける事に集中する
・余裕をもって前にでて、なるべく自陣の損害なしで死ぬ
・死に際にロコモーターを出して周囲の召喚物を一手に引き受けさせる

蘇生を1度使うということは、サクッと死んだ方が良いとはいえ不利な状況に追い込まれるということでもあるので、場の状況を全て捨て置いた状態で死ぬ必要はありません。
そのかわり、蘇生側を守るように準備を整え、なおかつ死に場所やタイミングが味方の負担とならないことを意識します。

  • 迅速で安全な蘇生
    起こす側にも意識する点があります。
    その時だけは絶対に死なないということです。

・蘇生ボタンを押してから歩く
・なるべく止まらない(台湾ステップを活用する)
・ロコモーターがあれば挑発効果で召喚物を挑発する

上記を意識してとにかく迅速に起こします。
相手は必ず行動阻害の魔法やその間に2人目を倒す行動に出ます。
ここで絶対に死んではいけません

どちらの立場になることもあるということをキチンと理解したうえで、反撃に転じる準備としての死を意識しましょう。
(非常に物騒な文章)


4.とどめを刺すとき

いよいよ勝利は目前。相手にとどめを刺す場面にやってきました。
ここでは損する倒し方を避け、確実な手を持って相手に引導を渡すことを意識しましょう。

・とどめを刺す時
インセンディオやオブスキュラスなど、
小回りが利いて即効性のある魔法を入れておく
・体力の数字は必ず表示する(1章‐5参照)
お互いに削り切りそうな状況をより正確に把握する

特に仲間ハーマイオニー+オブスキュラスは非常にフィニッシャー性能が高く、おすすめです。ハーマイオニーの周囲に敵がいなければ、オブスキュラス2回分のダメージが相手に入ることになるので、かなりの高火力となるでしょう。

第三章のまとめ

・味方との相性/シナジーを意識したデッキづくりをする
・移動の前後はかぶらない!交差したらあぶない。
・死ぬときは身辺整理をしてから。
・とどめを刺すときのプランを立てておく

第四章 環境への対策

以降は現環境での対策や強みなどの解説となります。
ざっくり記載するので、苦手を感じたら一度読んでみてください。

1.仲間ハーマイオニー+オブスキュラス対策

とにかく2連発くるのをなるべく避けたい。
オブキュラ返しオブキュラや、なるべくたくさん敵陣側付近に召喚物を出して、ハーマイオニー側のオブキュラを誘発させる。
コスト割いて避けるなら箒などがおすすめ。
付き添い姿くらましは使い方にもよるが、オブキュラは他の魔法の中でも圧倒的に着弾が早いので、あらかじめ準備しておくことが必要。

2.行動阻害+バンバン花火

まずは行動阻害系の魔法とバンバン花火はセットになるので、そのループを意識して準備しておく。
もし一度捕まってしまったら避けようがないので、最後の着弾を避ける事に集中する。これで歩数を無駄に使うことも損につながるので、無駄に歩いて大損害となることだけは避けること。
コストを割いて避ける場合→付き添い姿現し/オブキュラ/箒
オブキュラを使う場合は帰ってきたタイミングで最後の着弾を受けると損。

3.ベラトリクス共鳴

やはりサンダーストーム、雷雲の採用率が高い。
こまごました召喚物を出すことで死喰い人からのダメージを最小限にとどめたり、無駄な歩数を消費して後半に無防備な状態で受ける場面がないように意識する。
また、ミラーとなった場合、相手よりも早くデスイーターを出すことを意識し、もし後から出すならきちんと耐えきれるような形に落とし込む。


第五章 おすすめカードとワンポイントアドバイス

1.仲間カード編

  • カサンドラ
    甘く見ているとびっくりするほどつよい。想像してるよりHP高い。
    ロンに対する対抗策としても生きるので開幕入れるのはアリ

  • ロン 
    召喚数の多い2v2で返しの手段として優秀。中盤の返しに有効。

  • マクゴナガル先生
    召喚効果として移動速度低下がつくのがかなり大きい。
    フィニッシャーの魔法が当たりやすくなるので中盤~終盤にかけて強い。


2.通常カード編

  • オブスキュラス
    範囲攻撃ではなく単体攻撃として使用する。
    対象となる召喚物が多数ある場所を狙う場合は、ダメージが分散してしまうため不向き。※基本攻撃をランダムで6回。
    オブキュラの返しでオブキュラは強い。あえて終盤まで使わないのも強い。

  • ブラッジャー
    角から始めると移動が最小限になる
    (その代わり角に攻撃が来やすくなるので注意)

  • 膨れ薬
    ユニットの通り道に出す。
    膨れてからの時間を最も効率よく使うために、最短で出す+接敵前の利用が一番強い
    なるべくいろんなものが踏めるようなタイミングを意識する

  • ハナハッカのエキス
    その場に居座る必要があるので、移動するようなユニットに対しては相性が悪い。コストに対する効果を意識するのと同じ思考。

  • コンフリンゴ
    ロコモーターに対して有効。(2ユニット間の距離が近いので)
    多段で計上されるため、堕落値を溜める必要のあるベラデッキとの相性がいい。雷より的を絞れる分処理能力で言えば高い。
    ネビュラスに入ると反射しないため、使用する環境が雷の多いような環境だと不利になる場合も。
    しかし、当然ながら近いほど当たりやすいので、マンティコアなどで動きながら寄る→コンフリンゴを当てるなどのコンボがおすすめ。

  • グレイシアス
    コンフリンゴの通らないようなネビュラスに対しての回答策
    飛行する召喚物に対しては効果がないのでピクシー、オパアイ関連が増えてくると不利。


3.その他小技

  • 高速詠唱を使う
    カードを2回押すと(おそらく)一番近い敵に対して魔法を使う


あとがき

さて、あっという間に1週間がたちかけて情報として古いものになるところでしたがいかがだったでしょうか。
シーズン1が終わり、また新たな気持ちでシーズン2に臨むきっかけとして、この記事を活用していただけたら幸いです。

反響もそこそこだったので、またラジオ形式みたいな形で2回目が実施できればと思います。おかげ様でサークルの内のグレウィザも増えてきたことですし、そういった会話も増えていけばいいなと思います。

ここまで1万3千字、こんなことになるとは・・・

ではまた次回お会いしましょう。引き続き素敵なホグワーツ生活を!


2023/08/22 歩数を修正


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