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ニッカの角瓶をラッパ飲みする母親を見て育ちました

母親は、完全なキッチンドランカーでした。

最近はキッチンドランカー(ドリンカー)という言葉もあまり聞きませんね。
母は家族に隠れて飲んでいました。茶の間の棚の中に飾ってあるニッカの角瓶をキッチンと茶の間の境目もないような狭い平屋の真ん中で。
夕方からニッカの角瓶をラッパ飲み。そして飲んだ分は水で薄めます。だんだんと薄くなってくるので、もう1瓶買ってきてこっそり補充。

ブラックニッカの瓶の方が透けないので、かなり飲んで薄めていたと思います。父親はビールか焼酎を飲む人だったので、ウイスキーの瓶はほぼ棚の飾り物状態だったんですよね。(昭和の家)

酩酊するほどは飲まないけど、毎日夕食前に飲んでいました。兄と私にご飯を食べさせたら「具合悪い」と言って寝ちゃう。
そのうち焼酎にも手を出して薄め出しました。

「誰にも言っちゃだめだよ」

と小学生の私に頂き物のシャンパンを一口飲ませてくれたこともあります。その後、シャンパンの栓を戻せなくなり家族にバレて大揉め。
もはや冷静な判断が出来ないほどアルコールに対しての欲求が強くなっていたのでしょう。
その頃には本当に具合悪くなって入院しました。そして検査で卵巣に腫瘍が見つかりました。
社宅暮らしのストレスもあったけれど、今思うとガンで調子が悪いのをお酒で誤魔化していたのかもしれません。

キッチンドリンカーとキッチンドランカー


和製英語ですが、ちょっとニュアンスが変わってきている気がします。
「飲む」の活用がDrink Drank Drunk
自らの意思で飲んでいるのはドリンカー
外的要因で飲まざるを得ない状況はドランカー?
北海道弁で言うと「飲まさった」だから「キッチンドランカー」のほうが合っているような気がします。程度にもよりますが。

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