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閑話休題

早朝の気配が少しずつ変わっている。
蝉の声をBGMに、木の葉がひとひら、ひとひら舞うように落ちてくる。
季節の変わり目を感じたいなら、朝早く起き散歩するのがよい。
ようやく、この歳になり「早起きは三文の得」を納得できた。

勘違いや思い込みは得意分野だが、最近ひとり恥ずかしかったことがある。
「閑話休題」は話を変える、ひと休みの意味だと思ってた。
正反対の、話を戻す意味だった。

「それはさておき、一休みして、この間云々」
ではなく「それはさておき、本筋に戻るとしょう」だった。

作家のエッセイなどで使われる手練れた言葉だが、まさか反対の意味にとらえていたとは赤面ものだ。

語源は三国志、「しばらく閑話をとりて休題し、ただし正話を言わんや」からきているという。
今からでもわかってよかったが、他にも最後の時まで違った思い込みをしている可能性がありそうだ。

閑話休題などは普通の会話には使わないからまだしも、ずいぶん前に、カモミールの和名をカツミレと思い込んでいた。
よせばいいのに、あるとき
「あら、カミツレじゃないよ、カツミレだよ」
「そうなの、私カミツレだと思い込んでたわ」

不安になり調べたら「カミツレ」が正解。
間違ってないのに、そうなのという人もいるのだ。
強い性格だと思っていた人だったが、素直な一面を知り見直した出来事でもあった。

口出ししなければ恥をかかずにすんだが、黙っていれば誤って覚えたままだ。
口は災いのもと、知らぬは一生の恥、さてどちらがよかったのか。

閑話休題、
「おあとがよろしいようで」とは落語家が高座を降りる際の言葉である。
このフレーズも私は間違っていたようだ。
「オチがうまくいった、照れるなあ」という感じをあらわすことだと思っていた。
笑顔で得意げな顔で言うからそう感じた。
これは、「次の人が控えているので私はこの辺で、次の人も面白いですよ」と、謙譲の言葉だった。

閑話休題の使い方これでよかったのか。
ちょっと違うかな。
背伸びするのも、ほどほどにしなければ、この歳では笑い話では済まされない、肩を痛めることになる。

おあとがよろしいようで。

アジサイの枯れかかり?
ノリウツギ
島トウガラシ
狂い咲きクチナシとハーブの花
ターメリックの花


今日も読んでくださってありがとうございます。
残暑厳しい折ご自愛くださいませ。

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