世界の仕組み

最初に。
私はシュタイナー教育と出会う事で気質の学びを始めたのですが、でも、以降、色々考えたり、学んだり、数え切れないほどのワークを繰り返したりして、今では私独自の考えになっています。特に、東洋思想的な要素が強くなっていると思います。
その点をご理解の上お読み下さい。

私たちが生きている世界は多様性と、複雑性に満ちています。
人の顔はみんな違うし、一人一人の考え方も、体つきも、歩き方も、性格もみんな違います。
自然界の色や形もみんな違います。同じリンゴの木でも、一本一本形が違います。さらに、同じ木に成っているリンゴの実でも、一つ一つ形も、色も、味も違います。
世界には無数の音楽と,無数の絵がありますが、同じものは一つとしてありません。
でも、哲学者や科学者は、その多様性や複雑性は「単純なもの」の組み合わせで出来ているということを明らかにしてきました。

この世界に色は無数にありますが、その無数の色も、赤・青・黄(緑)、そして明暗の四つの要素の組み合わせで出来ています。たった四つの要素だけで無数の色が作られているのです。
そして、それが分かったことで人間にも無数の色が作れるようになりました。テレビはその原理を使っています。
もっと言えば、色の違いは光の強度と周波数の違いに過ぎません。ここまで来るとたった二つの要素に還元されてしまいます。

音も同じです。音の違いも無数にありますが、結局は強度と周波数の違いに過ぎません。
でも、私たちはそれらの周波数の違いを「色」や「音」の違いとして感じることは出来ても、その周波数の違いを直接見ることも、感じることも出来ません。だから、色や音がもっとシンプルなものに還元できると言うことに最近になるまで気付かなかったのです。

さらに、私たちが生きている物質世界の全ても「素粒子」と呼ばれるシンプルなものの組み合わせで出来ていることが分かって来ました。
多様性に満ちた世界は美しいです。色ではなく波長しか見えなかったら世界は味気ないです。でも、この世界をより深く理解し、世界を変えたいと思うのなら目に見える世界の裏側の世界にも意識を向けた方がいいかも知れません。またそのことで、この世界の複雑さに苦しみ、振り回されることも少なくなるかも知れません。無理や無駄も減るかも知れません。

特に人は人間関係で悩みます。人の苦しみの大部分は人間関係のもつれによって生まれています。子育ての悩みや苦しみも、お母さんと子どもの人間関係のもつれによって生まれています。
どうしてもつれてしまうのかというと、相手のことも、自分自身のことも理解出来ていないからです。
お母さん達は「子どもの気持ちが分からない」と言いますが、それはまた自分自身の気持ちが分かっていないからでもあるのです。
だから、子どもに分かるように伝えることができないのです。
勉強を教える時に、「なんでこんなことも分からないの!」と言うような人は、自分自身でも分かっていないのです。でも、自分も分かっていないことに気付いていません。だから、平気で叱ることが出来るのです。

そんな時「気質」という考え方が、相手のことや自分のことをもっと深く理解する手助けをしてくれるのです。




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