見出し画像

チャペック兄弟と子どもの世界 松濤美術館

ぐるっとパスを使い、今日もせっせと美術館。(アプリ版も出るといいなー)

渋谷区松濤美術館、チャペック兄弟展へ。
Bunkamuraを横目に歩く。
猪熊弦一郎「猫たち」展は今日まで(先日みた)。

住宅街の一角に素敵な建物。

ヘルシンキの石の教会みたいだなー。
(ちょっとちがうか…)

とてもこじんまりしてて、受付の方もたいへんていねい。平日午後、人はごくまばら。
1981年開館で、作りが重厚な雰囲気。建物の中央が吹き抜けで噴水があるのがこれまたよい。

兄ヨゼフさんの絵は、キュビズムの手法も取り入れていて、同じモチーフでもラインがごくシンプルだったり、メルヘンチックに描かれているものも試行錯誤がみられたり、またかわいい作品ばかりではないのだと知る(社会問題なども描いた)。
そしてヨゼフさんはナチスにとらわれ、ベルゲン・ベルゼン収容所で亡くなってしまう…(アンネ・フランクと同じだ…)。

弟カレルさんはワイアー・フォックス・テリアを飼っていて、その時代では珍しいほどにかわいがっていたとのこと。カレルさんは愛犬ダーシェンカの写真を驚くほどたくさん撮っていて(かわいい!)愛用のカメラも展示。
ふたりは演劇などにも関わっていたみたい。多彩。日本でも彼らの劇が翻訳され上演され、そのときのポスターがチャペック邸からみつかり(!)今回期間限定で展示されていた。

チェコだって戦争があったのに1930年代の下絵のようなものが数多くきれいに残っているのがすごい。そして、今に至るまで彼らの絵本が世界中で読み継がれていることの意味を考えたいなと思ったり。

2階には大きなソファが置いてあり、座って図録を読んだ。学芸員さんによるとワイアー・フォックス・テリアは同じ時代に日本でも人気になり、犬好き文士の川端康成、高見順、小林秀雄はワイアー・フォックス・テリアの兄弟をそれぞれ引き取って飼ってたらしい。よい話。

絵本の原画もたくさん。『こいぬとこねこは愉快な仲間』なんてタイトルからいってもう最高じゃないですか。

(↑松濤美術館サイトより)

そしてかんちゃんと赤坂見附で待ち合わせて、甘物を夕飯としました。

食べすぎて?風邪かも…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?