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見上げたらキャンバス/ It looks like a huge canvas



着いてからのことを書きます。


イスタンブール空港を出発して約4時間半、
エディンバラ空港に到着しました。



予定より早く着いたので、少し出口で
ゆったりしてようかなとか思っていましたが、


なんか治安悪ぃ。

飛行機から降りた人々が
デカキャリーケースをそばに置いて
外でガバガバたばこ吸い始めました。
しかも若い女性の団体で、全員。

その奥ではオッサンが煙を吐き、
手前ではクソ薄着の白髪のばあちゃんも
白い棒を咥えていて、

ちょっとびびりました。

しかも空港はマジでめちゃめちゃボロくて、
薄暗いし、
到着時刻を知らせる壁のスクリーンは
表面のフィルムが剥げて風にピロピロ吹かれてるし


「あ…終わった…」
と思いました。



とりあえず自販機だけ撮った


予定より早く着いたため、
ホームステイ先まで乗せてくれるタクシーの
乗り場を探してみることに。

集合場所の地図だけ渡され
電話をかけて落ち合う、という予定でしたが
まあ地図がわかりづらい。

クソデカキャリーをゴロゴロ
頑張って歩く。


少し歩いて「なんかこの辺かな〜」
みたいなところに到着。
一休み、と思って座っていると、電話が。


それはそのタクシーの運転手のおじさんから。

しかしまあその電話が、
それはそれは何言ってるかクソわからなくて。

というのも、
自分のリスニング力の無さはもちろん、
スコットランドの英語は
Scottish Englishと言われネイティブでも
聞き取りが難しいとされているのもあってか、
本当にまーず何言ってるかわからない。

加えて電波も音声も悪かったので、
「Sorry?」と聞き返したやつに
「Sorry?」と返されるという、

地獄みたいな時間が始まりました。



どうやらわたしが下見に行った場所は
間違っていたらしく、
加えて会話が成り立たないから
話せど話せど落ち合えない無限ループ。

今どこにいる、あっちに向かってくれ、
的なことを言われていたんでしょうけど、
ガビガビとしか聞こえずパニックになってました。

「とにかく一旦建物の中に入ってくれ」
だけ聞き取れたので、

ゼエゼエ言いながら建物に入り
この時点ですでに心折れそうになりながらも

ようやく落ち合うことができました。




落ち合ってすぐ謝りましたが、
別に冷たくもなく温かくもない
0度の対応をかましたオジ。

ホームステイ先に向かう道中、
なぜかイラついてきてました。


いやいやもう少し
わかりやすくしゃべってくれてもいいだろ!
でも、残念ながらこれが現実。
聞き取れないんだったら帰れし。

到着してこんなにすぐ
現実を思い知らされるとは思っていませんでした。



それでも到着後
やや笑みで送り出してくれたので、
まあいいと。
ありがとうオジ。




道中見た景色は
のペーっとした平野と緩やかな丘、
緑の芝生に普通にいる馬と羊、
そして何より、バカ重い空の色。

それはまるでちょっと濁ったキャンバス。

飛行機の上から見えた絨毯の下は
こんな感じなんだと思いました。
そりゃあの分厚い雲だもんなぁ。

風も吹いてなく、この白が
どこまでもどこまでも張り付いてました。
いい写真がないのですが、本当に、
雲の立体感もなく、真っ白。


空港出て、渋い顔しながら
タバコ吸いたくなる気持ちもわかるなぁ。
0度の対応したくなる気持ちも、わかるなぁ。

そのくらい、人間のリミッターを
上限65くらいに下げる力が
エディンバラの空にあるなと思いました。

夕方5時ごろといいこともあり、
住宅街に進めば進むほど空は重く淀んでいって、

「あ…終わった…」と思いました。



ホームステイ先の玄関を
ドキドキしながら開けると
元気に出迎えてくれました。

お父さんはちょっと小太り。
お母さんは思ったより若めでまつ毛がバチバチ。

そして双子の女の子が二人。
マジで似てて、いまだに何が何だかわからない。

そして、犬と猫。

家についてみんなと握手、ワンワンワン。
一目見て、すごく優しい人たちなんだろうなと
思いました。




ホームステイ先がある住宅街は
アパートのように
同じような家が立ち並んでいました。

日本の市営住宅より
ちょい個性あるかな、くらいの見た目。

でもステイ先の中は
すごく綺麗で現代的。
白で統一された綺麗な作りは
外見からは想像できないほどでした。


そして、玄関という概念はありません。
靴を履いてどこでも歩いていいのですが、
一応下はカーペットで、みんな割と
靴を脱いで生活するスタイルでした。

わたしも到着してすぐ
廊下で靴を脱ぎ、
端っこに靴棚に並べました。





用意されていた
一人部屋はとても綺麗で、
クソでかいテレビも置いてありました。

予想していたよりもかなりの好待遇で
ほっとしました。

そして荷物を解いていると
夜ご飯を渡してくれました。

到着したのは18時ごろでしたが、
みんなもう夜ご飯は食べたみたいで。



荷物に埋もれながら。
そして荷解きしながら
キャットが。




初めはキャリーケースの中に入って
スンスンスンスンと物色、
その後ベッドの上でくつろぎ出して、
なんだかそれに支えられました。

めまぐるしい環境の変化に
寄り添ってくれるような。

寂しさがなんとなく解消されました。




そのあとはもう、
倒れるように熟睡。

ホストファミリーも
翌日から学校・仕事があるためか
20時には静かになっていて(かなり早い)。


長い長い旅が
ようやくそこで終わり、

そしてまた始まる旅を予感しました。


今日はここまで。
それでは。



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