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思っていた「老後」と少し違うようなのだが

「老後」っていう言葉を「人生の楽しみがなくなった時間」みたいに思っていた頃があったと思う。
下品で無教養な大学生だった頃の私だったが、その年齢の人達を「じじい」とか「ばばあ」という言い方をして距離を置いていた。

そんな時代から半世紀ほど時間が経った今の私は「前期高齢者」と呼ばれる年齢層にいる。
青年でも壮年でもなく「高齢者」なので昔の自分が思っていたカテゴリーで言えば「老後の人」であり「じじい」になったのだ。



でもなんだろう、近頃何か楽しいんだよなぁ。
シンプルな日常の中にわくわくしたり楽しさを感じる時間がそれなりに見つかる。

毎日同じ商店街を散歩してて見つかる小さな変化を楽しめる。
少し気温の低い日に公園で抜けるような青空を見上げていて陽射しで背中が温まってくると柔らかい幸福感に包まれる。
技術や医療の進歩には心から感謝するばかり。

思い浮かぶいくつかの要素がうまく絡まっているのだろう。
気がついたら悪くない時間を過ごせる「じじい」になれてるような。

少なくとも今はそう思えている。
この心持ちが一日でも長く続きますように。

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