インターフェロン後書き

※盛大にネタバレしてますので、本編を読み終わった後に御覧下さい。

……はい。完結しました「インターフェロン」。えーと初回が2016年5月4日アップだから、大体半年ですかね。結構頑張ったな。やれば出来るじゃないか俺。(苦笑)
では、つらつらと振り返り(という名の云い訳)です。

えーっとまず、私は、note新参者です。放置状態だったアカウントに久々にログインして、note内をうろうろしていて、青空ぷらすさんの「ざっくりアメコミ&ヒーロー映画入門」を見付けて、そこから芋蔓式にディベロッパーを発見したんでした。面白そうだと思ったんですが、しかし何だか、読みにくくてですね。「明朝縦書きにしてしまいたい……!」という願望がふつふつと。余程、個人的にやってしまおうかと思ったんですが(おいこら)駄目元で「縦書きに纏めていいですか!」と手を上げてみたらOKを戴けまして、でPDFを作成させて貰いました。えー、つまり、自分のためです……ね。でもまあ、喜んで戴けたので、組版屋冥利に尽きます。
で、DTP作業をやってる間にも、ジェネシス企画がスタートして色々なディベロッパーやそうじゃないキャラの話が展開し始めて、それを読みながらふと思ったのでした。自分だったらどう書くかな? と。で、ものの三秒とかからずに出た結論が「やっぱ吸血鬼だよね!」でした(笑)。
最初に浮かんだのは冒頭のシーンです。主人公がウィルスに感染して、ストレッチャーでガラガラ運ばれてる。猛スピードで。というシーン。そして私の中での「ディベロッパー」の要素が、
・〝復讐者〟である事
・ダークグレーのコートで、頭部に包帯を巻いている事
・リレー形式である事
だったんですね。ただまあ、私の傾向として、〝復讐する人〟には出来ないな。というのがあったので、とにかくコートと包帯で、ディベロッパーらしくしようと。包帯も途中で取っちゃったので、コートしか残りませんでしたがゝ
リレー形式……は、結局無理でしたねゝ まあ、難しいよなあ、とは思ってました……設定が特殊な上、新参者ですから。塩梅がわかりませんものね。私には高望みでしたゝ 途中からはスッパリ諦めました。そして後から、リレー形式は不可欠……ではなかった、と気が付きましたゝ
で、その、冒頭のシーン。えーと、当初、出来てたのはそこだけでした。後はなーんにも考えてなかった……! とにかく全てが適当でした。キリの名前にしても、以前書きかけて没った話の主人公から持って来たり、ですからゝ その時の主人公は、無口で真面目なキャラだったんですけどね。一八〇度違う人に持って来る辺り、本当に適当でした……(その没話の設定、〝夢の中の探偵と現実世界の警官〟が『怪奇的世界へ誘う十の御題』になりました)。グロムにしてもアヴァランサにしても、「まー相方が要るしな」「吸血鬼そのものが敵になっちゃうのヤだし」くらいのつもりで出したんだから今となっては冷や汗ものです。よく完結させられたな!; 自分でも吃驚だよ!
一番の計算違いはマラキアでした。最初は首都から動かずに、情報だけ流してくれる情報屋、のつもりだったんです。で、がみがみ口うるさいの(笑)(そこはグロムに受け継がれた模様)。しかしやはりキリの補助役が必要で、そうしたらマラキアしかいなくて、更にはどんどん、キリにとって大事な相棒になってしまったので、あーこれは死んで貰うしかないな、って事になってしまいました。って何故! と自分でも思いますが、何と云うか、えー……そういう事なんです。説明になってないけど。
適当と云えばザパダとフリードも適当に出したんですけど(フリードは最初、名前付ける予定もなかったしゝ) 特にザパダは、ここまで出張るなんて思ってもみませんでした。お陰で中盤、グロムの影が薄くなっちゃってゝ こんなに出張るんだったら、もうちょっとカッコいい名前にするんだった……! と後悔する事しきりです。ただ、(個人的なこだわりとして)登場人物を増やしたくなかったので、とにかく名前を付けたキャラには出来る限り頑張って戴こう。と試みた結果、主要4人+補助2人という構成になったので、自分としては丁度いい具合になったなと。瓢箪から駒でした。
で、まあ、適当適当云ってますが。適当に始めたから完走出来たんじゃないかな。とも思ってます。楽に書けたので。あ、いや、書く事自体には入魂しましたが。構え方と云うんですかね。オリジナルとなるとどうしても、肩に力が入ってしまって、二進も三進もどーにもこーにも。になる事が多くて(厳密なオリジナルというのとも、違うとは思いますけれども)。今回は「適当♪ 適当♪」と呪文のように唱えていた……せいかどうかわかりませんが(笑)、楽しかったです。
そして適当に考えた登場人物達ですが、書いてる内に大好きになってしまいまして。キリは元々、自分の好きな要素が詰まってますけど、マラキアとグロム、アヴァランサも、大変気に入ってます。もうちょっと書きたかった気もします。それはまたいずれ、別のステージで。って事になる……かなあ? 予定は未定です。あと自分的には、フリードが気に入ってるんですけどね(笑)
エピローグ、IBAに登録……しない。ってジェネシスの世界観からは甚だしい逸脱ですがゝ ただ書いてる内に、亜種が想像以上に、人類嫌いになったので。アヴァランサ個人で云えば三〇〇年、亜種全体は何代にも亘って、千年単位で人類不信を積み上げてきてるので、そう簡単に歩み寄れる訳ないわな、と。そして多分この先も、歩み寄る事はないです(苦笑)。それでも対立だけはしないのでそれで充分だろうし、そういう関係もあろうかと。無理にわかりあいましょう! みたいなのも気持ち悪いし(苦笑)。
〝獣人〟という言葉の事ですが、これは私が読んでる小説の影響です。そこでは差別語だったので。私自身、この言葉にはいい響きを感じないですし。なので、他の方の作品はいいですが、もし万が一グロムを書きたいなーなんて思われる方がいたら、その言葉は使わないで下さいね。っていう。殴られますから。グロムに殴られたら死にます。グロムは罪に問われませんから、完全に殺され損です。敢えて三下に云わせて殺されて貰う、というのはありかも知れません。(笑)
彼らのこの後の事も少し。
キリは実は、そんなに長くは持ちません。無理に無理が重なったような状態なので。寿命を前借りしてるようなもんなんですね。しばらくの間は、フリードの提案に乗っかって、キッチンワゴンで亜種相手の深夜バル+便利屋(トラブルコンサルタント)をやります。三年ぐらい。
グロムは、外貨(?)稼ぎのために、北欧で森林監視員の仕事に就きます。あとキリの仕事に、押し掛け助っ人で入ったり。何だかんだで気になってたらしい(笑)。キリが、ハンターの仕事をするには厳しい状態になると、北欧の自分の山小屋に連れてって居候させます。キリは寒いのが苦手なので、最初は文句ばっかりですが。キリは傭兵辞めたら、ニュージーランドでカフェ三昧するつもりで、準備もしてたんですけどね。でもまあ、本読んだりトレッキングしたり、結構穏やかに過ごした後、二年程で息を引き取ります。最後まで発症はしませんでした。
葬儀にはアヴァランサとフリードも来ますが、アヴァランサは「若いもんが年寄りより先に死ぬとは、この不孝者が!」ってずーっと怒ってます……。そのアヴァランサも、それから数年後に他界します。
そんな感じです。
えーっと後は……この先の事を自分で書くかどうかは未定なんですが、キャラデザくらいは出したいなーと思ってます。そしたら誰か書(描)いてくれるかも知れないし! という、大変やらしい目論見のためにですね(笑)。
あとは最初から全部見直して、修正して、epubに纏めるつもりです。どっかのクラウドに置いて、ダウンロード出来るようにします。そこまでやって一段落、って感じですね。

連載中、沢山のスキとかコメントとか、ありがとうございました。あれなかったらやめてました(苦笑)。次、何をどこで書くかはまだ決めてませんが、よければまたお付き合い下さい。ではでは今回はひとまずこれにて。御粗末様でした!
2016/9/19 森河

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