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[暮らしの中の仕事服] almostwhite下村泰子さん編


[暮らしの中の仕事服]

“私らしく働く、暮らしの時間“を描くショートドキュメンタリー

世界中を混乱の渦に陥れたパンデミックは人々の「命」そのものや「生活」へも大きな影響を及ぼしました。今回の事で私達は方向転換を余儀なくされましたが、誰もが暮らしや仕事、生きる事について考える機会となったのではないでしょうか。利益や物質的価値ではなく一人一人に与えられた“限られた時間”の中で、自分自身が心地よいと感じる体験、感動や喜びが本当の豊かさなのかもしれない。固定概念に縛られる事なく、自分の気持ちに正直に「私らしい」働き方を実現している女性にはこれからの時代を生きる上で必要なヒントが沢山込められています。「暮らしの中にある働く時間」が一人一人の大切で豊かな時間になるように、新しい時代に生きる人の仕事服をMOREPLUSは作っていきたいと考えています。


[暮らしの中の仕事服] almostwhite 下村泰子さん編

作家物の器と革小物のネットショップ
「almostwhite」を運営されている下村泰子さん。
彼女のこれまでの歩みを伺っていると、さまざまな余計な情報が透き通って本当に大切な事が見えてくるようでした。
それは「almostwhite」の世界観にも重なり、器や革小物ひとつひとつに込められたstoryに耳を傾け「誰かの定番になると良いな」と言う気持ち

webshopを始めたきっかけや、お洋服選びとお仕事についてお話を伺いました。

新旧入り混じる街とアトリエ

麻布通りを白金台方面に向かい
遠くを見ながら歩いていると均整の取れた道路とビルの関係性が印象的で
道路の上空にぽっかり空間が空いているものだから建物で出来たボウルの中を歩いているような感覚になる

そんな背の高いビルの足元には
昔ながらの工場を構えていたり、コンビニや今風な店舗が入居していたり
古さも新しさも混ざり合い独特な空気感を纏っています。

その麻布通りに面した、濃いブラウンのタイルが印象的な
ヴィンテージビルの5階にalmostwhiteのアトリエがあるのですが、、、エレベーターは無く階段で上がります。




「初めて訪れる方は息を切らして上がってらっしゃいます」
と店主の下村泰子さん
少し申し訳なさげな雰囲気も漂う笑顔には、いつもの事なんですよね
という来訪者を出迎えるお馴染みのあご挨拶といった雰囲気も感じられました。

日頃の運動不足を反省しながら到着したアトリエ
目にした景色はとても気持ちがよく
この街並みをそのまま取り込んだような空間でした。


とにかく窓が大きくて
光がよく取り込める空間で
天井や床に置かれているグリーンは
とてものびのびとしている

植物の水やり担当は同じ場所で事務所を構える建築家の旦那様
いつも爽やかにお出迎えしてくださいます。


ジャンルは違うけど共通するもの



変わらないけど、かっこいい物
変わるけれどかっこいい物ってありますよね



学生時代は建築を学ばれていた下村さん。
国内外の建築を訪れ、壮大な空間を体感し目にする中で「変わらないけれどかっこいいもの
変化するけれど、かっこいいものがあるのだ」
と感じたと言います。
建築の壮大な世界に魅了されながらも、次第に内装や日常の生活へと興味が移り変わっていきます。
建築や、ものづくりのお仕事に関わるようになり海外の展示会や現地の骨董市を訪れて「永く使える物と暮らす生活」「古い物を愛おしむ文化」に触れた事で、手作りの物や古い物のある生活に憧れを持ったと言います。


下村さんが雑貨のバイヤーをされていた頃は、イッタラなどが流行り始めた頃で
当時はデザイナーがデザインしたシンプルで普遍的な器がよく売れていたそうです。仕入れていたのはやはり流行りのものだったけれど、訪れた展示会では作家ものなども幅広く見るようにしていたそうです。
その時に日本にも素敵な作家さんが沢山いらっしゃる事を知り

「だったら自分は手で作った物の方が好きかな」

とバイヤーのお仕事を通して自分の好きな気持ちを確かめる作業のようにも感じられました。


お店を始めたきっかけ


「長い間企業に勤めてきたのだけれど、契約が切れるタイミングで子供との時間を大切にしながらお仕事をする事はできないかなと思ったんですよね」

バイヤーや、空間プロデュース等のお仕事を経て、お子さんとの時間を軸に自分らしい働き方を始めたのが作家物の器と革小物のお店「almostwhite」。
自分がお店をやるならば作り手の見えるもの、生きた素材でできたもの、一緒に年をとっていきたいと思える好きな物にしようと考えてセレクトされた暮らしの道具はどれも作家さんは違うけれど共通して凛とした美しさが感じられます。


「なりたい自分」に気づかせてくれる洋服の存在


仕事とプライベートでお洋服の境界線はないと言う下村さん。定番だけれど、定番すぎず何か惹かれるポイントがある物を選んでいるそうです。
下村さんにとって洋服とは?

「気持ちを上げてくれる存在であり、選ぶ服で自分がどんな自分になりたいのか気づかせてくれるものですね。自分らしい服を着ている時は着心地がいい気がします。」


下村さんのお店で購入できるアイテムには
「自分らしく過ごす事が、人生を穏やかに過ごすコツ」
がたくさん散りばめられているように感じられた。

almostwhiteは直訳すると大体白ですが
コンバースとか、白いシャツのように、誰かの定番になるといいなと言った思いが込められています。
“シンプルだけど、なんか良いし、それが良い“ そんな感じの軽やかさ
日常とか当たり前な景色に中に、美しいさが宿っているんですよ、と教えて頂けたような気がしました。


私の必須アイテム
手帳カバーを凛とした美しさを纏わせて頂きました。

一緒に時を重ねる相棒、これからの変化が楽しみです。

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