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塀の中から見た性の被害と加害、思春期に対する性教育の導入(SEP1−6)

10月9日に、もあふる第1期6回目の実習が行われました!

本記事では、当日のプログラムがどのように進んでいったのかレポートします。

配信のアーカイブもありますので、そちらも合わせてぜひご覧ください!


第6回では、元法務教官で、現在は放課後等デイサービスで働きながらカウンセラーや教育家として活動されている安部顕(へいなか)先生に講義をしていただきました。


【登壇者プロフィール】

安部顕(へいなか)先生
大学卒業後営業職で民間企業に勤めた後、友人の誘いで法務教官という職業を知り、2012年から男子の長期少年院で働く。2021年3月をもって法務教官を退職し現在は放課後等デイサービスで働きながらカウンセラーや教育家として活動している。


〜安部顕先生の自己紹介〜


ここからは講師の安部先生にバトンタッチして、授業開始です!

まずは、安部先生が自己紹介をしながら、法務教官になるまでの経緯についてお話してくださいました。

安部先生は大学卒業後、サラリーマンをしてから教員採用試験を受けると同時に法務教官の試験を受け、2021年3月まで9年間、男子の長期少年院で法務教官をしていました。


「法務教官とは、教育職であり、全寮制の学級担任、寮母さん、警備員を足して、3で割った感じの職業です。仕事内容には、生活の管理、職業指導、夜間巡回などがあります。」

「専門家としては講師の中では1番薄い、普通に生きてきた人です。専門知識を付与する授業というよりは、現場で性の問題に向き合ってきた経験を話したいです。」


〜おことわり〜

続いて安部先生から講義に関する“おことわり”が三点ありました。

一つめ

「法務省の公式見解ではありません。あくまでも個人的な見解です。また、国の施設のことですから本来は法律の言葉で説明しないといけませんが、分かりやすくするために理解しやすい言葉に変えて話します。」

二つめ

「勤めていた少年院は男だけでした。そこでの話をそのまま言葉にするので、女性にとっては気持ちよくない人もいるかもしれないし、LGBTQやジェンダーバイアスが叫ばれている昨今で不適切と感じる表現があるかもしれませんが、誰かを傷つけたり批判する意図はありません。」

三つめ

「あくまでも4人で語らう場として、お話しさせていただくので、皆さんも言える範囲で良いですので、お話に付き合っていただけたらと思います。」


〜少年院の実情〜


さて、ここから本題です。少年院の実情の中で、性被害・性加害をテーマにお話ししていただきました。

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