クラギ弾き語りマラソン(23-25曲目)

だいぶ慣れてきたからか前置きを書こうともせず振り返りに入っていく。今週は1週分まとめて。

#23 森七菜「スマイル」(2021年11月1日撮影)

2010年代だと思ったら20年代だったので本来は月曜日にやるべきではないのだがこの曲を歌いたいモードに入ってしまっていたので決行した結果の選曲。今週撮ったすべてのカバー動画のほぼすべてに言えることだが特段元の曲のマネをせず出たとこ勝負で演奏をつくっていったのが今回の演奏方針である。

この前の週に、私のクセである鼻腔共鳴と口腔奥のほうの響きを活かした柔らか硬い(?)発声をコンスタントに実践するコツをつかめたので、「スマイル」でもそれを活かそうとしたという記憶がある。動画を見返すと息が多すぎ&舌を少々持ち上げすぎたように思うがこれはこれでよかったかもしれない。撮影時刻がやや遅めだったので声量をおさえようとした結果、大サビと2回目のサビがギターに負けってしまっているのが反省である。

伴奏はとくに奇をてらうでもなく自然に聞こえる自然なアレンジをおこなった。イントロ&アウトロのフレーズは模倣も試みたがせわしない印象になってしまったので思い切ってコード弾きにし、一番最後のフレーズのみ模倣した。グーサインは本家PVのオマージュ。森七菜がやると可愛いのだが以下略。いろいろな表情で魅せてくれる不思議な魅力を備えた人だなとPVを見返すたびつくづく思う。

それにしてもなんでこの曲は2017年18年あたりの曲だと勘違いしていたのだろう。DaPumpのUSAとかと同じ年代だとばかり…謎である。それにしてもスマイルはいい曲だ。初めて聴いたときは何故こんな少女がこんな達観した歌詞を書けるのか、と圧倒されたが別のアーティストのカバーだと知って安心(?)したのを覚えている。

#24 くるり「東京」(2021年11月2日撮影)

この日はもともとは2000年代枠でアンジェラ・アキの「手紙」を演奏する予定だったのだが、当日練習してみると全然歌いこなせなかったので急きょ予定を変更してこの「東京」を演奏した。「手紙」とは逆で「東京」はもともと演奏する前から自分には歌えなさそうと思ってカバーを中止していたのだが、意外と自分には合っている選曲だったかなと振り返っている。

この曲に対する私のイメージは「かわいいノスタルジー」である。「恥ずかしい事無いように見えますか」というちょっと自虐的な歌詞だったり誰かのことをただひとりで思い返す語り手の様子が、とくに何か新生活に問題があるわけでもないが物寂しい感じがするから・・・と、言ってしまえばヒマをつぶすために切ない物思いに耽っているようなかんじが若さだなぁと思う。「何者でもない人の歌」としてこのうえなく好きな歌であるなぁと、今回この曲と向き合ってみる中で整理をつけることがついた。

歌はキーを下げるものの表情のニュアンスは自分流にしっかりとつけ、伴奏はアルペジオを基本としたシンプルなアレンジをした。結果として自分ではけっこう気に入っている。とはいえ終盤の「君がいるかな君と上手く話せるかなLalala…」のところは音程にそってダイナミックスをもっとぐワングワン変化させることで聴覚的な魅力をもっと持たせればよかったなぁ、という反省がある。その他、サビ頭の子音の発音・発声だったり諸々の細かい部分など自分ではうまくいったと思える部分があったのはよかった。「と」の発音でシンガーズフォルマントなのか鼻腔共鳴なのかわからないが特殊な響きが出てくれたので今後の知見とした。

演奏全体をみると、なんかセキスイハイムかなんかのCMソングにこういう演奏ありそうだなと思う。ちびまる子ちゃんやサザエさんの間のCMで、スーツを着たサラリーマンが登場する安いドラマでちょっと郷愁を誘うようなイメージの。まぁ自分では気に入ってる演奏だがそんなに見返したいでもなく、やはりキーが高いほうが聴き映えがするかなぁなんて思ったりもしている、まとめると今の自分の成果としては中ぐらいの満足度のカバーである。

余談だが大学受験で島の外に出たとき、帰る前にCD屋でずっとほしかったくるりのベスト盤を買い、大学の合格発表日まで実家の神棚に祀っていたこと、受かってから初めて開封したことは善い思い出である。これもまた若さゆえの、かわいい忍耐である。

#25 EPO「う、ふ、ふ、ふ」(2021年11月3日撮影)

これは自分のなかでは会心の出来である。シャリシャリしてるんだけど暗い〜深い響きをほんのり持たせた音色、松田聖子のカバーで習得した若干喉を締め気味でエッジノイズが混じる発声、さらにはモノンクルのカバーで習得した曖昧な母音と明瞭な母音を織り交ぜる発音などなど、自分が好きなさまざまな歌い方を、とくになにも考えず自然にミックスして、かつリラックスした状態で実践することができた。正直に言うと自分でけっこう気に入っているので1日何回か聞き返している。

ただ、この曲の難易度は異常に高かった。ギターに関しては、テンションコードが多いうえに遠い調を2つくみあわせている曲なのでカポを使ったとしてもコードが難しい。歌についても、力みがみえてはいけない曲だし、ただ明るく歌うだけでは大人な雰囲気が出てくれない。そんなわけで撮っては聞き直して演奏を修正し・・・というのを何テイクもおこなった。

しかもこの日は休日だからかバイクがやたらめったらべらぼうにうるさく、おまけに近所でカンカンと工事音みたいなのがずっとしていたので音が鳴りやむタイミングを待ってからしか演奏を始められず、最後の音の伸ばしでノイズが入ってしまったりした。そんな状態だったのでめちゃくちゃムカつきながら撮影していたので、演奏の合間で「バイク●ね!!」とか叫んでストレス発散していたのを覚えている。もう本当にね…音に対する集中力を高めている状態でノイズに入られるとネガティブな感情もMAXで上がってしまうので、バイク音の問題は本当にイラついて厄介である。やっぱり良い環境に引っ越したいという気持ちが日に日に高まっている。この環境に耐えられたら精神力が一段成長するはず・・・と自分をだますのもそろそろ限界である。バイク本当にうるさい。どうにかしてほしい。

とはいえそんな負の感情を音楽に持ち込みたくはないので、叫んだあとは切り替えてこの都会的なさわやかな曲をふさわしい表情で歌うことができたと思う。最後にポーズをとったのはちょうどこの頃にNiziプロジェクトを観始めた影響である。曲と私の魅力を最大限表現したいと考えた結果がこのポーズである。こういう遊びは今後もどんどん入れていきたい。目指すはエンターテイナーな弾き語り屋であるのだから。レッツ・シェアハピ!

などと頭の悪いカタカナ用語を使ってしまったが、EPOの歌詞はみやびな和語を多用したなかなか趣深い歌詞だったのでかなり意外だった。なぜ意外かというと「うふふ・・・悪魔したくなる」というサビがあまりに印象的な曲だったので、てっきりバブル世代の頭の弱いオトナの曲なのだと勘違いしていたからである(ごめんなさい)

「うららかすぎる日ざしのまやかし」「軽くそよいで」などなど情景描写としても音の響きとしても絶品な言葉選びであり、私はEPOというアーティストにハマりそうである。なぜこれを選んだのかはもはや忘れてしまったが・・・と書いて思い出したが、この日は80年代の曲で何をやるか迷っていたのでSpotifyの80年代プレイリストをながめてみたところ、この曲が目に入ったのでその場で即決したという経緯で「う、ふ、ふ、ふ」を選んだのだった。70年代よりも洗練されてきているが90年代以降ほど型にハマってはいない、そんな80年代のポップスの時代感覚というのがわかってきた気がする。

かつては70年代のシブさのほうが好きだったが今では80年代も結構好きだ。いろいろ学びや気づきがあり演奏もうまくいったので結果的に良い選曲となってくれてよかった。

・・・いったんここで区切って、外が暗くなってテンションが下がる前にちょっと部屋の掃除をしようと思う。具体的には机の下に産卵した2週間分の2Lペットボトルをラベルと蓋と本体に分けてゴミ袋に投入することである。このたび初めて家事代行サービスを予約したので心がウキウキしているが、その勢いを使って、サービス享受前に自分でできることは最低限やっておこうということである。

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