2024/10/1 生ハム

人の笑い声に過剰反応する節がある。相手が笑っていたり、そういうことは大丈夫なのだが、喧騒の中に笑い声が混じっていると神経がピリつく。自分のことを笑っているのではないかという思考が頭をぐるぐる回ってしまう。
突発的な大きい音も苦手だ。暴走族のエンジン音や車のクラクションなどは聞いていい心地がするような人をあまり見かけないが、自分の場合はシャーペンが落ちた時の音でも過剰に反応することがある。
音以外にも苦手なものが多い。人の顔、カメラ、高い場所。高い場所に至っては少し床から離れた時点で足が竦む。本当にダメである。たまにエスカレーターすらダメな日がある。

このように苦手なものが多く日常生活が送り辛い、ということを話すと「HSP」という言葉に行き着く。ハイリー・センシティブ・パーソンの略語らしい。
このHSP、誰が言い始めたのかは知らないが「繊細さん」とよく形容される。
言い始めた人に申し訳ないのだが、正直なところこの言葉はあまり好きではない。ちょっと腹が立つ。
繊細な人とかで良くない?なんでさんを付けた?
どうせならもうスペランカーって呼んで欲しい。でもスペランカーって、よく最弱の代名詞として使われるけど実際の人間に近い気がする。他のゲームの主人公が強すぎるだけだと思う。


親から「欲しいおつまみが職場の近くのコンビニに並んでいない」と言われたので、学校帰りにコンビニに立ち寄って探してきた。それっぽいのが並んでいた。会計を通して、商品を引っ掴んだまま自動ドアをくぐった。
生徒会の先生がいた。

「あ、お疲れ様です」

挨拶した瞬間の自分は気付いていなかったが、先ほど買った商品を、しっかり商品名が見える状態で持っている。噛めば噛むほど味が出る、乾燥生ハム。

「お疲れ」

目の前の先生は私の顔をキョトンとした(元々そういう表情ではある)表情で見た後、私の左手に目を落とした。その時に気づいた。
挨拶以上は何も言わずに、そのまますれ違った。駐車場で天を仰いでしまった。も〜〜〜〜。
ちくしょう。私のじゃないんだ。いや私も食べますけど。私のじゃないんだ〜!

タイムラインでも見て気をそらそうとスマホを見たが、既に1%しか残っていなかった。もう。

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