高校生のひとりごと#1 理学
理学が好きだ。別に科学部に入ってるわけではないが、いずれは
研究職に就きたい、だなんてことはにわかに思う。
現在高校二年生の私は理系クラスに進み、物理と化学を選択した。
ほとんどの生徒が大学に進学する高校の、自称進らしい特進クラス。
自称進とは言えど本当に頭のいい人もいるもので、最近は学力の差が
生徒間で顕著になっているらしい。
特にそれに関して関心はないが、理学の研究者を目指す以上、設備の良い
大学に進学できるだけの学力は身に着けたいとは思う。
さて、本題の理学の話。一口に理学といってもその内容は様々で、
それは数学、物理や化学のようないわゆる「自然科学」であり、その学問の
対象は宇宙から素粒子まで多種多様である。
多岐にわたる学問ではあるがそのすべてが根底でつながっていて、現在の
技術の礎となっている。
私が理学に興味を持ったきっかけなど覚えてもいないが、
いまでは理学の虜になっている。
身近に使う鉛筆から宇宙を揺蕩う星々まで、数学の、物理の、化学の下に
成り立っているというのは、ものすごくロマンではないだろうか。
地球の周りを回る鉄の星も、海底に潜る鋼の大魚も、
多くの人に傷を残した兵器も、大勢の命を救う装置も、
今この記事を書いているこの機器も、全てはその研究に命を懸けた人々の
努力の結晶が受け継がれ、形となったものなのだ。
その核をなす学問こそが理学である。別に、私が理学が好きな最大の理由は
ただの知的欲求によるものではあるのだが、それでも、
もし研究者になれたとしたら、その知的欲求が、これまで受け継がれてきた
人々の努力と知の結晶の一部になれたらとても光栄なことだと思う。
そして今日も、また一つ自分の好奇心を満たすため、机に向かう。
そんな理学部志望のひとりごとである。