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効果音備忘録ーWheel / MIDIー

学校が対面授業になった途端に丸一日家でゆっくりできる日がなくなり、サブスクでアニメやら映画やらをゆっくり観れていた日々が懐かしく感じている学部4年の穴村です。

はじめ

遂にSynth1の機能に沿った音づくりの紹介が最終回となりました。週一回の投稿も少し危うい日もありましたが、無事に今日を迎えられて一安心しております。というわけで、今回は最後の機能である、Wheel / MIDIの使い方を紹介します。この機能はPCで入力する場合は全く必要がないものですが、外部機器を繋いでキーボードなどで入力する場合には作れる音の幅をかなり広げることができるようになりますので、もしハードウェアに投資する余裕がある人は是非環境を整えたうえで使ってみてほしい機能です。

Wheel / MIDIとは

この機能は音の入力時にある程度音に表情をつけることができるようになるものです。例えば本物のピアノ(アップライトピアノでもグランドピアノでもよい)で演奏する際に、演奏者の弾き方によって抑揚がついたり、音色が変化したりします。これは鍵盤を押す強さや速さを変化させることで発生するもです。一方で一般的な電子キーボードなどで同じように弾いたとしても、「音量は一定で、鍵盤がどこまで押されたら音を鳴らす」というような制御がされている為、本物のピアノ程抑揚を出すことができなくなっています。(キーボードによっては押された時の強さをセンサリングして反映させるものもあります)

このような背景がある中で、DAWソフトにPCでノーツを入力する際に決める項目は発音のタイミングと長さの2点であるため、上で紹介した一般的なキーボードと同じような機械的な表現を得意とします。これまでに紹介したADSRなどを活用することである程度は抑揚を作ることができても、これを一音一音やっていてはいくら時間があっても足りません。そこで、入力する際に自在に音程を変化させたり、音量を変化させたりすることができるようになれば、ADSRだけでは作れない音を生み出せるようになるというわけです。

Synth1におけるWheel / MIDIの使い方

画像1

Synth1ではキーボード側についている二つのホイールと呼ばれるつまみやペダル等、外部接続機器の様々な役割を2つまで設定できるようになっています。キーボードによってホイールの形や場所は様々ですが、今まで見てきたキーボードは鍵盤の左側に取り付けられていることが多かったです。

画像2

この写真は私の研究室にあるJUNO-DSの画像(出典:SOUND HOUSE)で、鍵盤の左についているものがホイールです。

キーボードによってはこのホイールが縦に二つ付いていたりしますが、このJUNO-DSのように左右にスライドする軸と上下にスライドする軸があり、1つのつまみで二つの機能を果たすものもあります。

ちなみにシンセサイザとして使用せずにキーボードとして使用する際はこのホイールはピッチベンドやモジュレーションコントローラーとして使用されます。

以上で紹介したホイールの他に、ペダルやボリューム等の様々な入力機器に役割を与えるのがsrc1とsrc2です。

スクリーンショット (409)

制御に使用することのできる入力機器は以上の13項目です。

そして、その入力機器で制御することのできる要素は以下の52項目です。

スクリーンショット (407)

使い勝手がよさそうですぐに使いこなせそうなものは、panやosc2 pitchあたりだと思います。

LFOのように規則的な変化で事足りるのであればわざわざここで制御する方が難しいですが、任意のタイミングで恣に要素を変化させたい場合にはもってこいの機能です。

まとめ

今回はWheel / MIDIの使い方を紹介しました。ここの機能を使いこなせるようになるとこれまで表現するのが難しかった表現も可能になります。もし外部機器を用意できるのであれば是非習得したい項目になります。

そしてこれまでSynth1の機能に沿って効果音の音作りをシンセサイザで行う方法について紹介してきました。今回を持ってシンセサイザ編は終了となります。研究室の同期にこれまでにシンセサイザで作った音とかを紹介する回があってもいいのではと言われているのでもし来週余力があればやるかもしれませんが正式には今回で一旦完結とさせていただきます。

次に連載する内容をまだ決めかねているので、予告は今回できませんが、次の更新をお待ちください。

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