見出し画像

効果音備忘録ーEqualizer/Panの使い方ー

本日所持している漫画の冊数が遂に300冊を超えました、学部4年の穴村です。コロナ期間に入って節操なく漫画を購入してしまうのどうにかしたいです。

はじめに

今回はイコライザーとパンの使い方を紹介します。ここをマスターすると、ゲームや動画内でBGMと合わせて使う時に使用している周波数帯によっては埋もれてしまうことを回避したり、臨場感を持たせたりすることができるようになります。これまでの機能に比べてより実践的な内容になります。それでは始めていきます!

Equalizerとは

イコライザーは他の音と使用する周波数帯を邪魔しあわないように指定した周波数帯の音量を増減することができる機能です。しばしばEQと略されます。

画像1

上の図を例に挙げると、AとBの音源を同時に再生しようとした際に、音源に含まれる周波数帯が被ってしまっている為、Bの音源はAの音源に埋もれてしまいます。それを回避するためにBの音源と被ってしまっている周波数帯の音量をAの音源から削ってあげることで音量を上げることなくBの音源が聴こえるようにすることができます。

と、ここで以前紹介したフィルターでの説明が頭をよぎるかと思います。フィルターとイコライザーは似ていますが、イコライザーはフィルターの上位互換のようなものになります。フィルターは基本的に細かい設定は不得意としていて、ざっくり高周波数帯を削りたいときや一部の周波数帯を削りたい時に使用されます。一方でイコライザーは細かく周波数帯を区切ってフィルターより詳細に音量のバランス調整を行うことができます。しかし、Synth1ではフィルターにバンドエリミネーションパスがないため、それを担う機能がイコライザーとなっており、細かく周波数帯を区切って行うイコライザーならではのつまみの多さはありません。

そしてイコライザーは大きく分けて二種類あります。一つ目はグラフィックイコライザーで、二つ目はパラメトリックイコライザーです。一つづつ紹介していきます。

グラフィックイコライザー
音量調節できる周波数の値が固定されていて、ユーザーが指定できるのはどの程度音を増減させるかのみになっているイコライザーのこと。

パラメトリックイコライザ―
音量調節する周波数の値もユーザーが指定できるイコライザーのこと。Synth1はこっち。

Panとは

よく曲を聴いている時やアニメなどの映像作品を観ている時に音がキャラクターのいる位置に合わせて右側から聞こえてきたり、車の移動に合わせて左から右に音が流れていくことはありませんか?これがPanです。前者はPanを右に振ることで実現させます。後者はLFOをPanにかけて左から右にPan振りが変化するように設定することで実現できます。この機能をマスターすると実際にゲームや映像作品を作る際に、敵キャラがどちら側から来ているのかがわかるような効果音を作れたり、現実世界により近い効果音が作れるようになります。そのため、より臨場感のある効果音を作れるようになるのでぜひ使えるようになってもらいたい機能です。

Synth1におけるEqualizer/Panの使い方

画像2

freq
このつまみでイコライザーが音量バランスを調整する周波数の指定を行います。変化の幅は50Hz~16kHzです。ここは場所を指定しているだけなので実際に変化させる能力はなく、他のつまみも併せて動かす必要があります。

level
freqで指定した周波数で音量の増減をどの程度行うのかという変化量を決めることができます。変化の幅は-25.2dB~24.8dBで、正の数が増幅、負の数が減衰です。

Q
このつまみでfreqで設定した周波数付近の音をどの程度増減させるのかを決めます。小さいほど影響する周波数の範囲が広く、大きいと狭くなります。

画像3

tone
ここは今までの3つとは関わりなく独立したもので、左に回すとハイカット、右に回すとローカットになります。高音を削るなら左に、低音を削るなら右に回します。第2のフィルターのような役割を果たします。

Pan
パン振りをします。見た目通り、左に回すと左から流れる音量の割合が大きくなり、右に回すと右から流れる音量の割合が大きくなります。

まとめ

今回はEqualizer/Panの使い方を紹介しました。Synth1のイコライザーは指定する周波数が1つのみなので簡単に設定ができますが、10個以上の周波数に区切って指定を行うイコライザーもあるので、数が少ないものから慣れていきましょう。今回の記事はPCで画像を作るのが難しそうだったので手書きにしてみましたがいかがでしょうか…(震)こういう図をサクッと作れる人間になりたいものですね…。次回はTempo Delayの使い方を紹介します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?