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【QuestNotes】TCG風対戦ミニゲーム「MOON TO MOON」TCG用語集

TCG用語を「MOON TO MOON」の仕様に合わせて解説しています。ゲームの詳細については、ルールブックをご確認ください。



はじめに

こちらでまとめられている用語は「MTMを遊んでいるが、TCG界隈の考え方には詳しくない」という、主に中級者以上のMTMプレイヤー、かつTCG初心者に向けられたMTM仕様の解説となります。

ルールに関わる内容ではないため、知らなくてもゲームを楽しむことに何ら支障はなく、特にMTMを始めたばかりのプレイヤーは後回しにして良いものです。基本的な遊び方を理解した上で、よりマニアックな知識を身に付けたい場合は参考にしてみてください。

また、解説の内容や例えはMTMを基準としています。ほとんどの用語は概ね同じような意味で使用されるかと思いますが、ゲームによって多少扱いの差異はありますので、ご了承ください。


アーキタイプ

カードゲームでよく見られる、デッキコンセプトの大まかな分類です。個人のプレイ感覚にも左右されるため厳格な決まりはありませんが、以下のような考え方が主流になります。

ビートダウン

ユニットの攻撃により状況を打開し、バトルフェイズで優位に殴り勝つことを目標とするデッキです。様々なゲームで最もよく知られる基本のタイプであり、MTMにおいてもメジャーですが、ただ戦闘が可能であるというだけではビートダウンとは呼びません。例えば、【ニメリーロック】・【ニメリーデッキアウト】など、現状維持を得意とするカードが中心の場合は、この区分適さないことになります。

コントロール

カード効果などを積極的に利用して相手を妨害し、盤面を操って勝利するデッキです。例えば、相手ユニットのATKを下げたり攻撃を無効にすることが得意な【ニメリーロック】は、代表的なコントロールになります。ほかには、【オービアコントロール】などの直接的に相手のカードを除去できるデッキも、コントロールの一種です。

コンボ

デッキ内にある特定のコンボパーツ同士の強烈なシナジー(相性)を常に考慮し、その組み合わせを揃えることを勝ち筋とするデッキです。【エクスマキナ】は典型的なコンボデッキであり、単体でのカードパワーが弱く、複数のカードを順番に組み合わせなければ勝てませんが、理想通りに決まった時の爆発力は絶大です。


デッキタイプ

アーキタイプのうち、さらに細かな戦術を表現するための分類です。例えば、【シソイドビート】と【オービアスーサイド】はどちらもビートダウン寄りのアーキタイプですが、前者はランプ、後者はミッドレンジとして区別できます。また、ウィニーかつバーンである【ラファーンバーン】など、1つのデッキが複数のデッキタイプを持つことも少なくありません。

ウィニー

レベル(=コスト)の低い小型ユニットを大量に採用した、高速で小回りが利く軽量デッキです。【ラファーンバーン】などはウィニー寄りです。

ミッドレンジ

採用ユニットのレベルに偏りが少ない中量デッキです。【オービアスーサイド】などはミッドレンジ寄りです。

ランプ

マナ加速などを利用しつつ、レベル(=コスト)の高い特定の大型ユニットを召喚して制圧する重量デッキです。【シソイドビート】などはランプ寄りです。

アグロ

常に積極的な攻撃を行うデッキの総称です。元々の意味では、相対的に見て他のデッキよりも攻撃へ特化しているかどうかが基準となるため、環境次第ではコントロールが中心のデッキであってもアグロと呼ぶことができます。一方で、そもそもの基準が大雑把なタイプのため、実際にはビートダウンと同一視されることも少なくありません。MTMはユニットが生き残ることでライフにダメージを与えられるゲームであるため、逆に【ニメリーロック】などのHPの高いコントロール寄りのデッキが、実際にはアグロの立ち位置でもあると考えられます。

スーサイド

ライフをはじめ、マナ以外のコスト・リスクを要求する効果全般を指す言葉ですが、それらを積極的に利用する場合はデッキタイプとなります。【オービアスーサイド】などはスーサイドに該当します。

バーン

本来はカード効果による対戦相手への直接ダメージ全般を指す言葉ですが、それ自体を戦術の中心とする場合はデッキタイプとなります。【ラファーンバーン】は典型的なバーンデッキです。

ロック

対戦相手の行動を遅延・停滞させるコントロール的な効果全般を指す言葉ですが、それらを積極的に利用する場合はデッキタイプとなります。【ニメリーロック】などはロック寄りのデッキです。

デッキアウト

山札が0枚になった状態を指す言葉ですが、それを積極的に狙う場合はデッキタイプとなります。【ニメリーデッキアウト】が該当します。

クロック

「お互いの盤面とライフの状況からして、あと何ターンで決着がつくのか?」という目安です。例えば、ライフ12の対戦相手に対して3体のユニットがいて、それを持続できるのなら4ターンクロックと表現します。転じて、一定のダメージソースを確保した後は守りや妨害に徹し、現状維持のまま決まったペースで勝利するコントロールを指します。デッキアウトでダメージを受け続けるMTMのルール上、【ニメリーデッキアウト】はデッキアウト成立以降にクロックの性質が強まります。

グッドスタッフ

純粋なパワーカードを集めた統一感の弱いデッキです。【スターター】はユニットのステータスが比較的高いということ以外のコンセプトがほとんど見えず、強いて言えばグッドスタッフ寄りのデッキであると言えます。


最終的なタイプ

MTMは2種類のデッキとプレイヤーカード・オーラカードを組み合わせるため、最終的なタイプはその構築によって左右されます。例えば、【オービアスーサイド】と【堕落の騎士マルゴ】の組み合わせがスーサイド系のミッドレンジであることは明白ですが、後者を【ニメリーロック】に変えた場合、《シャドウボール》の存在も考慮してビートコントロールと呼べるかもしれません。また、単純に強いデッキ同士を組み合わせた結果、グッドスタッフと呼ぶのが適切になる場合もあります。

複数のタイプを併せ持っていることが重要である場合、有名どころでは「ビートコントロール」「ビートバーン」「ロックバーン」などがあります。実際の命名は、構築したプレイヤーの意図やセンスにも委ねられます。

攻守の役割

「MTM」におけるタイプについて考察する上で、一般的なTCGと異なる最も注意すべき点は、HPとATKの関係性です。このゲームはユニットをコントロールしている数によって対戦相手へのライフダメージが決まるため、どんなにATKが高くとも勝利条件に直接の影響は与えられず、1ターンで死亡してしまえばそれで終わりです。一方で、HPの高いユニットは2ターン以上存在できる可能性があり、稼いだターン数だけのライフダメージを与えることができます。

これは、最高のATKを持つユニットを3体並べるよりも、最高のHPを持つユニットを3体並べる方が、対戦相手へのライフダメージは増えやすいということを意味します。

例えば、【焔衆の長スミナガ】などのATKが高いビートダウン寄りのデッキは、実際には対戦相手のユニットを減らすことで自分ライフへの被害を抑える防御役であり、逆に【ニメリーロック】などのHPが高いコントロール寄りのデッキは、対戦相手へダメージを与える攻撃役だということです。

直感に反するように思えますが、これは「MTM」が局所的な私闘ではなく、もう少し広い領地(チップ)の占領を目指す戦争寄りのデザインで、陣取りゲームの一種であると考えれば理解しやすいかもしれません。ユニットを召喚して領地を一時的に支配したとしても、すぐに奪い返されてはやり直しです。破壊して終わりではなく、長期的に続けられる防衛・管理こそが本当の優勢であり、勝利するということなのです。


プレイ

あ行

  • アドバンテージ:リソースやカードなどにおいて、対戦相手と何点(何枚)分の差が生じているかを指します。また、どの領域で生じたかによって「ライフアド(バンテージ)」「マナアド(バンテージ)」「カードアド(バンテージ)」のように呼称します。簡単な例えでは、何らかの原因でユニットが死亡した場合、単純にカードアドが1枚分失われたことになります。

  • 落とす:山札からカードを捨てる行為を指します。《マインドブラスト》の効果などが該当します。

か行

  • キーカード:デュエルに勝利する上で、特に重要となるデッキ内のカードのことです。コンボパーツと似ていますが、こちらはコンボなどに関係なく単に重要なカードを指します。

  • 腐る:手札のカードが状況に全く適しておらず、使えない状況です。例えば、対戦相手のユニットが存在しない場合、その間に《シャドウボール》は腐っていると表現できます。

  • ゲイン:ライフを回復する効果全般です。例えば、《ポーション》はライフゲインの効果を持ちます。

  • 交換:自分がそのカードを消費した時に、カードアドバンテージで損をしていないかどうか、という考え方です。例えば、手札の《シャドウボール》を1枚使って対戦相手のユニット1体を除去したり、お互いのユニット同士が相打ちとなった場合は「1:1交換」と表現でき、カードアドの上では互角です。逆に、相手のユニット1体を倒すために2枚以上の新しいカードを消費していると「2:1交換」であり、カードアドで損をしています。

  • コンボパーツ:特定のコンボを狙う際に最低限必要となる、一連のカードのことです。キーカードは単体でも使うのに対し、コンボパーツはあくまでもコンボを前提として考えます。そもそも単体ではあまり意味をなさず、コンボパーツとしてしか機能しない《クイックトリック》などのカードも存在します。

さ行

  • 事故:平均レベルが高い、スペルが多い、コンボが成立しないなど、手札のカードや山札から引いたカードが腐って思うように動けない状況です。そのデッキで事故を起こす確率を「事故率」とも呼びます。

  • 除去:対戦相手の出したカードをカード効果などで取り除くことです。例えば、《シャドウボール》はHP5以下のユニット1体を除去するカードであると言えます。攻撃など、単なる戦闘の結果としてユニットが失われる場合、除去とは呼ばれません。

た行

  • 積み:デッキに入っている同名カードの枚数です。例えば、【ラファーンバーン】には《ファイアエレメンタル》が3積みされています。

  • デッキトップ:山札の一番上に置かれているカードです。逆に、一番下に置かれているカードを「デッキボトム」とも呼びます。《ディフレクション》は、デッキトップのカードを1枚失う効果と表現できます。

  • ドローゴー:ユニットを召喚せずに自分のターンを終了する戦術です。ライフに余裕があってマナを温存したい場合や、対戦相手のユニットが《フェアリーステップ》の効果で守られている場合など、攻めるメリットが少ない状況で行われます。

な行

  • 握る:手札に特定のカードを持っている状態です。例えば、プレイヤーの手札に《シャドウボール》がある場合は「《シャドウボール》を握っている」のように使用します。対戦相手が使用するデッキや、それまでのマナの使い方を見て、手札に何を握っている可能性があるのかを予想できれば、より高度なプレイが可能となります。

は行

  • パワーカード:コンボなどに関係なく、それ単体で明らかに強力なカードを指します。一般的には、マナレシオか効果を基準に考えます。

  • パンプアップ:ユニットのステータスを増加させる効果です。《アタックオーラ》・《ディフェンスオーラ》・《ルナティックオーラ》は全てパンプアップに分類されます。増加が永続的であるか、一時的であるかは問いません。

  • 墓地肥やし:意図的に自分の墓地のカードを増やす行為を指します。《死霊軍の使役者》など、墓地を利用するカードにとっては重要な戦術になり得ます。

ま行

  • マナ加速:マナを増加させる効果です。例えば、《ダークエルフ》はマナ加速効果を持っています。

  • マナレシオ:カードの性能がレベルに対してどの程度優れているかという比率、コストパフォーマンスの一種です。例えば、《ゴブリン》は他のレベル1ユニットと比較するとステータスが高めなため、その点ではマナレシオに優れたカードだと言えます。

  • メタゲーム:デッキ同士の相性や使用率の高いカードを予想し、それを対策する事前の読み合いと準備のやり取りです。イベントなどで勝率を求める場合は重要であり、極端な例では特定の手強い個人のみを仮想敵として準備することもあります。必要な対策を予想することを「メタを読む」、実際に対策することを「メタを張る」と言います。

ら行

  • リソース:プレイヤーがデュエル中に管理するカードや数値です。具体的には、ライフ・マナ・手札・山札などを指します。多くのTCGは互いにリソースをやりくりし続け、最終的に対戦相手を上回るアドバンテージを稼ごうとするゲームであると言い換えられます。




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