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【QuestNotes】TCG風対戦ミニゲーム「MOON TO MOON」背景設定

「MOON TO MOON」のロールプレイに使用可能な背景設定についてまとめています。ゲームの詳細については、ルールブックをご確認ください。



「MOON TO MOON」

比較的最近になってどこからかリーンに伝わり、酒場などで遊ばれ始めた2人対戦用のカードゲームです。2人のプレイヤーが互いに戦力となるカードを用いて領地を支配(コントロール)し、奪い合い、守り続けることで対戦相手のライフにダメージを与え、先に0にした側の勝ちとなります。

カード

上部にカード名が、その下にはカードをより美しくするイラストが、そしてカード全体の下半分にはステータスなどのゲームに使うテキストが記入されています。

何よりも特徴的なのは、このカード自体が特殊な魔法を付与された魔導具の一種であるということです。デュエルボード上に配置することで、カードの端に刻まれた小さく難解なルーンが読み取られ、ゲームは半自動的に進行します。さらに、不正な偽造カードが使われることを防ぐため、解析を妨害する保護魔法もかけられています。

魔法のせいもあってカード1枚あたりの値段は高価ですが、MTMはルールの性質として必要なカードの種類が少なく、後述するブースターパックも良心的な仕様のため、普通に遊ぶ分にはそれほど高い敷居ではありません。

購入

MTMで使用するカードは、酒場などで貸し出されているものを使用するか、プレイヤーが自費で購入します。デッキはやや厚い紙で作られた封筒のようなブースターパックに6枚まとめて封入されますが、どのデッキが入っているかまでは分からないため、セミランダムとなっています。逆に言えば、所謂バラ売り的に収録されているカードはなく、開封すれば1個のデッキが必ず手に入ります。

ただし、【スターター】デッキはランダム性がなく確実に購入でき、さらにプレイヤーカードとオーラカードが必ず全種類1枚ずつ封入されているため、初心者は最初にこれを購入するのが良いとされます。

このほか、一部のプレイヤー層では開封後のデッキをトレードしたり、中身が分からないブースターパックよりも確実に購入できる開封済みデッキをやや高値で購入する、といった動きも見られます。


デュエルボード

一般に、MTMをプレイするにはデュエルボードという専用の設備を使用することが推奨されます。MTMを取り扱っている店などに行くと、必ず1つはデュエルボードが置かれています。

デュエルボードの中央にある床は2×3の巨大なマス目の模様で、それを両側から挟んで向かい合うように、プレイヤー用のシートとテーブルのセットが1つずつ配置されています。

シートとテーブル

シートに着席したプレイヤーは、プレイヤーカードとよくシャッフルしたデッキをテーブル上の指定箇所に配置し、手札を引いてマリガンチェックを行います。また、オーラカードとターゲットカードを手札に加えます。

普通に手でカードを握るプレイヤーが多いようですが、魔法もしくはMTM用に作られた魔法のアクセサリーを用いて、手札を宙に浮かせたり、浮かせたままカードゾーンまで動かしたりするプレイヤーも増え始めています。少数ですが、手札置きやホルスターを持参することもあります。

テーブル上にはカードゾーンがあり、ここにカードを置くことでデュエルを進めます。また、ライフやマナといったリソース類や、対戦相手がテーブルに置いたカードを表す幻像も現れる仕組みとなっているため、戦況は自分のテーブルを見ればすぐに理解できます。

ただし、後述の演出で気分が高揚するせいか、シートと言いつつも実際には立ち上がってプレイする客が少なからずいるようです。

幻像のカード

テーブルに出したカードは、召喚・攻撃・効果起動などの重要な場面に限り、そのイラストを基にした幻像がマス目の床から一時的に現れては、戦いを演出するように作られています。

普及状況

デュエルボードはそれ自体がかなり高価なため、置いてある店は数が限られています。リーンで最も良く知られるのは「三つ首の獅子亭」です。

逆に言えば、「三つ首の獅子亭」以外にもデュエルボードを置いている店はいくつか存在します。クエストとしては実装されていませんが、別の店でMTMのプレイ経験を積んでいる設定のキャラクターが「三つ首の獅子亭」に登場してもおかしくはないでしょう。


"目隠しの魔女"とコピーカード

MTMには、通常のブースターパックに収録されていない希少なレアカード(レアデッキ)が存在します。「限定品として作られた」「過去に販売されたが中止となった」「強力過ぎて封印されていた試作品が流出した」など、事情はそれぞれですが、何にしても簡単には手に入りません。

怪しい異教徒の集団である"目隠しの魔女"は、こうしたレアカードの持ち主に賭けデュエルを仕掛けて奪い取り、さらにはそれを元に偽造させた不正なコピーカードを量産しています。彼女達はリーンを訪れていた優秀なカード職人や魔術師の一部を眷属として取り込んでおり、コピーカードを密売するなどして利益を得ています。魔女のやっていることは明らかな犯罪ですが、その噂あるいは実態をどの程度まで知っているかは、キャラクターによって差があるかもしれません。

他方で、MTMを盛り上げるためのイベントにも積極的であり、開催に"目隠しの魔女"が関わっているものも少なくありません。コピーカードで収入を得ている彼女達からすれば、MTMの人口は増えれば増えるほど有利です。それはそれとして、このゲーム自体もかなり楽しんでいます。


おわりに

これらの設定は、あくまでもボードマスターが用意した参考資料であり、守らなければならないルールではありません。MTMをやり込もうとするプレイヤー同士が設定を共有し、ロールプレイをより楽しむためのオプションです。始めたばかりの初心者は知らないのが当たり前ですし、覚える義務も全くありません。

リーンは様々な冒険者が訪れ、独自の設定と価値観を持ち、ほとんどあらゆる事柄に例外があります。他の参加者の描写がここに書いてあるものと異なっていたとしても、それを理由に非難したり、求められていない指摘はしないようお願いします。ボードマスターは、MTMが「遊びやすく敷居の低い、シンプルな対戦カードゲーム」であることを何よりも重視します。



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