見出し画像

2024/1/11 自分の立ち位置を知る事で始まる、山羊座の新月

1/11、夜20:57に山羊座で新月となります。
山羊座に冥王星、月と太陽、火星があるので、なんだか「ひとつの気になるテーマ」のプレッシャーが高くなっている感じがあるかもしれません。

山羊座は、人間社会の頂点みたいな部分と機能を司ります。
つまり、会社の社長とか、代表みたいな役割です。
これはスターとはちょっと違います。有名かどうかではなく、権力があるかどうか、ということです。

現代社会はSNSなどの力(かつてはマスコミの力でもありましたが)によって、有名かどうかが「すごい人」という指針になっている場合がありますが、現実社会では有名でもなんの権力もない人はたくさんいます。
逆に、誰も顔を知らないようなその辺のおばさんに見えるのに、「ぜーんぶ決済はあの社長に持っていかないとダメなの、1円も動かせないのよ」とか「あの人が仕事のほとんどを決めて指示してるんだよ」みたいな、そういう人もいます。
そういう、実際に何かを決める力を持っている人のことを、権力者と言います。

有名な事、目立つ事、人気がある事とはまた別の、実際に何かを決める人。
そういう人が持つ力が、権力。
これは表面的にはごく一部の人にしか与えられていないように見えますが、権力者も自分の指示に従って動く人がいなければ権力は発動しません。
つまり、あらゆる人が「誰かの権力」であり、「権力のある人を権力者たらしめる権力を持っている」ということでもあります。

ややこしいですが、部下が働かなければ社長は自分ひとりで仕事をするしかないです。社長に権力を与えるのは、働く側の人間でもある、という視点が必要なのです。
魔法のように呪文を唱えればいうことを聞いてしまう、お金をもらえばその通り動いてしまうという感覚がどこかにあるかもしれませんが、それは表面的な事で、誰もがどのような立場にいても権力に関わらないものはいません。

つまり、ここでいう権力はとても社会的なもの、社会性があるものです。
そして、それは対人関係、人間関係でもあります。

人間関係というとコミュニケーションの話ばかりに話題が集まりますが、関係というのはやり取りだけで出来ているものではありません。
その人の属性(男か女か、何歳で、どこの出身で、親は誰で、学校はどうで、どういう服の趣味で、どういう友達がいてどういう遊びをするのか、仕事は何をしているのか………)というのは、コミュニケーションとは別の話です。
でも、「あの人、社長と出身大学同じなんだよね」というフレーズを聞くと、その人がどういう人間関係の中にありそうか、なんとなく誰もが察する事があると思います。そこにコミュニケーションは特になく、ただ属性を知ったというだけのことなのに。

この属性は、変えることもできるし、中にはなかなか変えられないものもあります。
それ以前に、まずは自分がどのような属性なのかを知るというのは、意外にむずかしいものです。
私から見ると大変恵まれたお立場で、仕事も優秀で高給取り、性格的な課題が多すぎなので恋愛と友人関係は壊滅的だろうけど、ご家族はやさしくて都会の一等地に持ち家で、今後住む家に困ることも仕事や金銭面で困ることもないだろうなという実にリッチな方が「恋愛したことないんです、結婚できないなんて人間として失格、女として価値がない」とさめざめ泣いているみたいなこともあります。
同じように結婚したいのに恋愛も人間関係も下手でチャンスがない上に、本当に貧乏で仕事はミスが多くてクビになり、生活苦から借金ができてしまい、住む場所も失いそうな人もいます。
お悩み自体は全く同じでも、属性が違い過ぎるのです。
でも、どちらも自分の悩みはわかっていても、自分がどのような属性にいるのかは、わかっていません。

自分の悩み、苦しみはわかるけれど、そもそも自分がどういう人間でどういう立場でどのように社会と関わっているのか、理解するチャンスというのはなかなかないです。

この新月は、その「自分がどのように社会の中にいて、どのように関わり、どんな役割を果たしているか」を知るきっかけがあるかもしれません。

関りというと、仕事で成果をあげて…みたいなことをぼんやりと想像するかもしれませんが、リボ払いで不必要なほど利子を金融会社に払うという奉仕=搾取される立場も関わり方のひとつです。
いつもイライラと声を荒げて、その部署の人たちを疲弊させて、会社全体の成績を微妙に落としている、みたいなのも関わりです。
良い関わりだけではなく、悪い関わりや搾取や被害者という立場での関りもあるということです。

もう少し冷静に視野を広げてみてみると、自分はいつも夫や家族に尽くしてこんなに苦労しているのに何もわからないで散らかしたり、なんとかコミュニケーションをとろうとしてくる夫に対して、「なんで私がこんなに怒ってるかわかってる?わからないの?ハイ残念、あなたは失格です」といじめっ子のように一方的ななぞなぞを出しては相手の気持ちや行動を否定する、みたいなことをしている妻もいます。

自分の気持ちや問題点という事はとても大切なものですが、それを一度脇において、「では、あなたの属性と、あなたが社会全体においてどのような立ち位置と関わり方をしているのかをマッピングします!」と言われた時、あなたはどういう立場にいるでしょうか。

結婚できないからみじめで悲しいと泣いているけれど、お金持ちで仕事も給与にも恵まれている人。
夫や家族に恵まれているのに、それさえ攻撃して自分に気を向けてもらおう、自分のケアをしてもらおうとアピールしまくっている人。
いろんな立場、属性、関わり方があります。

それぞれは、影響し合っています。
問題点を相談しようとするとすぐに無表情になってしまいがちな男性、なにか説明しようとするとおしゃべりが楽しくなってしまっていいたいことを伝えられずに1時間雑談してしまう女性、みたいな、その人の属性によって起きる状況もあります。それによって、不必要な軋轢が生まれたり、問題が起きたりもします。
影響し合うというのはそういうことです。

でも今は、問題や気持ちはいったん置いておいて、「私の社会的な属性、立場、関わり方」に少しでいいので意識を向けてみるチャンスです。
そこに鍵が落ちていることはよくあります。

地方で働く女性たちは、信じられないほど男女格差・賃金格差があったりします。手取り20万円に行かない人はとても多く、それなのに同じ部署の男性社員は普通に30万円だったり、役所につくのも早くて昇給も見込めるけれど、女性は10年働いても微増。500円昇給みたいな感じ。小学生じゃあるまいし、ということを普通にされている事もあるでしょう……。

それをほかの人の給料を知らないので、当たり前だと受け止めてしまうのは大問題。女性というだけで、労働力を搾取されているということだからです。
搾取されていることに気づかず、「働く手応え」「楽しく働ける職場」という表面的な部分は「あなたから見ている限られた景色」だけを見ていると、どうしてそんなに苦しいのか原因がわからずに関係ないところを憎んだり間違った対応策を取ってしまったり、そうやって問題を深めていく事はよくあります。
「この問題は、もしかして自分や相手のせいばかりではないのでは?」という事は、実のところ山ほどあると思うのです。

逆に、とてもよい状態で、恵まれている事もあるでしょう。
それなのにグチグチと悩むという事は、恵まれた環境を生かし切れていないとか、もっと理由があるとか、そこにも何らかの糸口を見つけ出すことが可能です。
または、「なんてつまらないことにこだわっていたんだろう」と目が覚めるかもしれません。

そうなるといい、ということではないのですが、あまりに問題に対して「自分が努力すれば」とか「こんなに頑張っているのに」とか、自分の視点で覆われしまったせいで、見えなくなった真の問題点や課題って、あるんじゃない?という事は、ぜひ一度考えてほしいポイントです。

書きながら自分の立ち位置を知る方法

じゃあ、手帳で自分の立ち位置を知るには?
これには、実は結構効くアイテムがあります。

ここから先は

1,292字
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?