気がついたこと

異動して4年目の春を迎えた。4年も経つとずいぶんと落ち着いて周りを見渡せるようになってきた。
そして私は気がついた。
私は周りの人をちっとも感謝していなかったと。

周りへの過度な期待。大人ならこれぐらいわかるよね,という買い被り。その期待が外れると、勝手にがっかりして失望していた。相手はただ生きているだけなのに,私が作り上げた勝手な期待で相手を潰していた。

そんなたいした人などいない。みんな日々を精一杯乗り越えているだけだ。そして、私もそうなのだ。私は自分の至らないところから目を背けていた。神様にでもなったような気で,周りを見下してさえいた。
でも私も、一塊の人間でしかない。しかもたいした人間ではない。

そうとわかれば、別に誰かのことをきつく批判することもない。そういうものなんだ、と乾いた目で見ることができる。
自分に不調があるように、相手にも不調があり、至らない点がある。いちいち反応するほうが消耗してしまう。

あの人の、こういうところが気に入らないと,考え始めたらいくらでも気になるけれど,
それは、そのまま自分の至らない点をほじくっていることなのだ。
いいかげんでも、イライラしていても
忘れっぽくても、完璧主義でも
一時的なら許そうよ。
自分も相手も。
それはサイクルの中の波でしかない。大波小波あれど、そんなものは誰にでもあり
反応するだけ無駄というものだ。
他者を許すことは,自分を許すことになる。

こんなふうに気づき始めた私を認めるのだ。
自分で自分を認めるのだ。
そんな日もある。だけど次はもう少しうまくやろう。それでいいじゃないか。

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