縁起物

キャッシュレスで支払いを済ませることが増えた今でも、ある程度現金を財布に入れておく主義である。

つい先日ATMで現金を引き出し、自宅に戻ってから確認していて初めて気づいた。

見慣れないお札が混じっている。

そう言えば、偶然にもお札のデザインが新しくなるという話を直前に耳にしていたばかりだった。

もしかして、これは。

そう思いよくよく見てみると、一万円札と千円札の新しいお札がそれぞれ数枚ずつ混じっている。

しかもピン札。

なんとなく日本のお札ではないような不思議な感覚に包まれたが、肖像はまぎれもなく渋沢栄一と北里柴三郎だ。

なんだか縁起がいい。

来週、キャッシュ払いの場所に行く予定があるので一枚おすそ分けしよう。

ふと、昔の一万円札の顔はだれだったかな…と頭をよぎり遠い記憶をたどった。

そうだ、聖徳太子だ！

脳内に映像がよみがえり、一気にノスタルジックな気分になってしまった。