オレの膝
その後
最近、腰にばかりかまけていて、膝の存在感が薄らいでいた。確かにケツの激烈な痛みとそれを抑え込む強力な痛み止めのおかげもあってあまり膝について意識することはなくなっていた。去る者日々疎しとゆうヤツだ。
しかしね、シカトされたままで大人しくしてるようなヤツじゃなかった。オレの膝小僧はホントにガッツがあるヤツだ。めちゃくちゃ自己主張してきた。
身を持ち崩して放浪の旅に出た叔父さんがフラッと帰ってきて、家族を困惑させるけど、なんだか心があったかくなるみたいな昭和のストーリーの主人公なみにフラッと戻ってきやがった。
「ごめんよ」ってゆってた。
ちょっと違うかも?
予告なしって訳でもない。オレが呼び寄せた疑惑ある。
そう、槍温泉行ったのが、ホントに良くなかった。
そもそもは不帰の嶮に行く予定だったので、ホントにどうかしてた。白馬三山は省略して槍温泉から不帰の嶮、唐松岳、八方に降りようという相棒の計画をバカにしていた。バカはオレだった。
猿倉から湿気でむせぶような樹林帯を登り、眼前に現れた杓子岳をみて思った。
もうダメ!
ボルタレンという名のタブレットを貪るように飲み下した。
牛歩戦術状態からかなり回復したとはいえ、来てはいけないところに来てはしまったようだ。
いつもはオレがいたわりながら登るのだが、相棒にめっちゃ甘えながら登った。
こんなにクソ高い場所に温泉は要らないよなぁ!などと毒付きながら、温泉に入ったらよくなるよ!みたいな相棒の気休めにイラつきながら小屋についた。
予想通り温泉に入っても痛みは和らぐことはなく、相棒と別れて翌日は下山する事にした。
左脚は椎間板ヘルニアで力が入らないため、どうしても靭帯が良くなってきた右脚に頼らざるをえない。
2軍で大事に育てたいと思っていた高卒ルーキーをローテーション入りさせざるを得ないチームの監督の心境が少しわかった。
やっとのことで猿倉に下山し、白馬からの電車で爆睡し、松本に着く頃には膝が腫れていた。
ケガを抱えてる皆さんに言いたい。
ちゃんと休もうな!治らねえぞ!!
お土産屋さんで貰った保冷剤を膝にくっつけながら、山舐めてたなって思ったね。
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