Office 365から使うソフトだけをインストールする方法

この記事は,あらた界隈 Advent Calendar 2024(https://adventar.org/calendars/10239),15日目の記事です.


なぜこれをしようと思ったのか

私の所属する大学のライセンスのOffice 365のインストーラを普通にダウンロードして起動すると,インストールするソフトウェアを選択することはできません.SkypeやOneDriveなど使用しないソフトウェアが一緒に入ってしまうのが嫌だったので,使うものだけインストールできないか試してみました.

方法

Office 展開ツールを使用します.Office 展開ツールの概要については,このページをご覧ください.

Office 展開ツールは下のリンクからダウンロードしてください.

次に,デスクトップなどわかりやすい場所に作業用フォルダを作成して,ダウンロードした.exeを実行します.

実行するとこんな感じのライセンス条項が出てくるので,読んで左下の'Click here to……'にチェックを入れ'Continue'をクリックします.

'Continue'を押すと,ファイルを展開する場所を指定する画面になるので,先ほど作成した作業用フォルダを指定して'OK'を押します.

作業用フォルダの中に,'configuration-Office365-x64.xml','setup.exe'の2つがあることを確認してください.
適当なエディタで'configuration-Office365-x64.xml'を開いてください.
開くと以下のような記述があると思います.ここが重要な部分です.

<Configuration>

  <Add OfficeClientEdition="64" Channel="Current">
    <Product ID="O365ProPlusRetail">
      <Language ID="en-us" />
    </Product>
    <Product ID="VisioProRetail">
      <Language ID="en-us" />
    </Product>
  </Add>

  <!--  <Updates Enabled="TRUE" Channel="Current" /> -->

  <!--  <Display Level="None" AcceptEULA="TRUE" />  -->

  <!--  <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1" />  -->

</Configuration>

まず,日本語版を選択し,Visioに関する記述を削除します.以下のように書き換えてください.

<Configuration>

  <Add OfficeClientEdition="64" Channel="Current">
    <Product ID="O365ProPlusRetail">
      <Language ID="ja-jp" />
    </Product>
  </Add>

  <!--  <Updates Enabled="TRUE" Channel="Current" /> -->

  <!--  <Display Level="None" AcceptEULA="TRUE" />  -->

  <!--  <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1" />  -->

</Configuration>

ここから,インストールから除外するものを書いていきます.
<Language ID="ja-jp" />の下に<ExcludeApp ID="除外したいソフト名"/>と書いていきます.
以下の例では,OneDrive,OneDrive for Business(Groove),Skype for Business(Lync)が除外されます.

<Configuration>

  <Add OfficeClientEdition="64" Channel="Current">
    <Product ID="O365ProPlusRetail">
      <Language ID="ja-jp" />
      <ExcludeApp ID="OneDrive"/>
      <ExcludeApp ID="Groove"/>
      <ExcludeApp ID="Lync"/>
    </Product>
  </Add>

  <!--  <Updates Enabled="TRUE" Channel="Current" /> -->

  <!--  <Display Level="None" AcceptEULA="TRUE" />  -->

  <!--  <Property Name="AUTOACTIVATE" Value="1" />  -->

</Configuration>

例で挙げたもの以外をインストールから除外したい場合は,以下のページの「ID 属性 (ExcludeApp 要素の一部)」を参考にしてください.

.xmlを書き終えたら保存してください.

管理者権限でターミナル(またはコマンドプロンプト)を起動して,cdコマンドで作業用フォルダまで移動してください.
移動したら,データのダウンロードを行います.
以下を実行してください..xmlの名前を変更した場合は変更した名前に合わせてください.
setup.exe /download configuration-Office365-x64.xml
ダウンロードが終わったらインストールします.以下を実行すると,インストーラが起動します.
setup.exe /configure configuration-Office365-x64.xml
画面の指示に従ってインストールを完了してください.
インストールが完了したら,ExcelなどOfficeのソフトのうちいずれかを起動して,ライセンスのあるアカウントでログインすれば完了です.

まとめ

このような記事を書くのもアドカレに参加するのも今回が初めてなので,これでよいのか少し心配です.
あらた界隈とは何なのか(あらたさんがいらっしゃる?)よくわかっていないので,ご存じの方がいれば教えてください.
もし,疑問点や実際にやってみてわからないことなどがあれば,コメント欄か私のTwitter: @udon_noviceにDMを送って下さい.
お読みいただきありがとうございました.

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