京王杯スプリングカップ予想

 先週のNHKマイルカップは前の馬が不利とは予想していましたが、想定以上の前崩れでしたね。
 上位三頭の騎手は皆さん素晴らしい騎乗でした。中でも落馬で体を痛めながらズブ馬ウンブライルをあわやのところまで持ってきた横山武史騎手のプロ意識には惜しみない称賛を浴びせたい思いです。
 馬券的には見で正解でしたね!フクショウつまむくらい…と頭を掠めましたがやめておいてよかった!

 はい、京王杯SCの予想に入りましょう。
軸 :ダノンスコーピオン
相手:ホープフルサイン/トゥラヴェスーラ/レッドモンレーヴ/
   ラウダシオン/タイムトゥヘヴン

 京王杯SCは例年メンバーがかなり手薄になり、数頭しかいない重賞級の馬が真っ当に勝つレースですが、今年はメンバーが揃った感がありますね。
 ただ、重賞級の馬が真っ当に力を発揮するコースですので、重賞好走歴のないリステッド番長たちの評価は落として良いでしょう。

 ダノンスコーピオンは絶対的な存在でこそないものの、実力は文句なしに高い馬です。決め手のあるキレのある脚もあり、更に粘りもある高いレベルのゼネラリスト。ここでは頭一つどころか数馬身抜けている存在です。

 相手はもう一つ予想の軸を据えて考えてみました。その予想の軸は「三次元」です。
 能書きよりも、まずは東京1400mのコースを見てみましょう。

 スタート直後に上り坂があるのがおわかりいただけることでしょう。
 三次元とは、すなわち高低差。

 過去の京王杯SCの馬券圏内の馬を調べたところ、ちょっと異常な「京王杯SCに直結するレース」を発見しました。それは中山1800の「スプリングS」と中山2000の「京成杯」です。
 ・2014年1着レッドスパーダ(スプリングS2着)
 ・2016年3着ロサギガンティア(スプリングS1着)
 ・2018年3着サトノアレス(スプリングS4着)
 ・2020年2着ステルヴィオ(スプリングS1着・中山記念3着・皐月賞4着)
 ・2013年2着トライアンフマーチ(皐月賞2着)
 ・2022年2着スカイグルーヴ(京成杯2着)
 ・2022年3着タイムトゥヘヴン(京成杯2着)
 過去10年で「中山1800・2000の重賞好走馬」でこれだけの馬が京王杯SCの馬券圏内に入っています。
 京王杯SCは1400mのレースなのにナゼ?という疑問が湧きますよね。

 既にお察しの通り、中山1800と2000はスタート直後に坂があるのです。つまり「スピードに乗っていない状態で上手に登坂するスキルを持った馬が有利」という仮説が立てられますよね。

 その仮説に則れば、相手はスプリングS1着のヴィクティファルスですが、ヴィクティファルスはさすがに来ないと思うので除外して考えましょう。だってディセンバーSでダメダメでしたし!

 というわけで相手はまずホープフルサイン。明らかに能力は足りていないと思われるのですが、この馬スタート直後に坂のあるコースだけはとにかく成績が良いのです。東京1400、中京1200、京都1200、いずれもスタート直後に坂のあるコースですが9戦して掲示板外はたったの2回。穴馬として狙ってみる価値はありますぜ、ってもんです。

 トゥラヴェスーラも中京1200の高松宮記念で3着、一昨年の京王杯SCでも2着。こんな人気で買えちゃっていいの?って感じです

 レッドモンレーヴは重賞好走実績はありませんが、前走のダービー卿CTは大きく出遅れてなので見限るには早いので押さえておきたいですね。

 国内ラストランのラウダシオンは実力はあるのに、煽られたり挟まれたりするとすぐにしおしおになってしまうので格下しか出ないレースでしか好走ができませんでした。今回は外に脚質がかち合うダディーズビビットがいて煽られる危険もありますが、良い枠でのラストチャンスなのでこちらも押さえておきたいです。

 最後に昨年3着のタイムトゥヘヴン。
 今回は以上ですね。

 ピクシーナイトは前走を見た限りですと、戸崎騎手ではまだ無理だろうと見ています。
 ピクシーナイトはキレる脚のない決め手の無い好位でコーナーからなだれ込むタイプなので、福永騎手のマネジメントによって輝いた馬でした。
 過去福永騎手が手綱を取ったレースを見ると、「前を捉えられるポジショニング」で「勝てる走破タイムで走る」ように繊細なコントロールをしているのがわかります。
 前走高松宮記念はゲート出たなりで内のアグリにじわじわと離されて、外のファストフォースに締められてギュッと後ろに絞り出されて本来取りたいポジションの2,3列後ろのポジションになってしまい、まるで競馬になっていませんでした。そんな競馬をしていた戸崎騎手がピクシーナイトの良さを発揮できるようになるのにはまだまだ時間がかかると見ています。

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