Vtuberとリアルイベント

  最近のVtuber界隈について思う事のひとつ「リアルイベント」について。
Vtuber(Vタレント)というものが世に出て何だかんだ2~3年は経つ。
最近ではリアルイベントが頻繁に開催されるようになり、大なり小なりのイベントがほぼ毎月開催されている。
ただ一方でこれがユーザーが望んでいた"バーチャル"というものなのか?と疑問に思うのだ。

 当初は動画主体のVtuber界隈だったが、現在は「リアルタイム配信」が主体になっている。
メタな言い方にはなるが、今現在のVtuber最大の魅力は2次元のキャラとリスナーがリアルタイムでやり取り出来る事である。
そのため、配信が始まれば推しのVとやり取りを行うためにこぞってリスナーは配信に集まる。
リスナー側は画面越しにチャット形式とはいえ2次元のキャラとリアルタイムでやり取りが出来る。相手がどこに居ようとそこに距離は関係ない。
「VRChat」や「cluster」などにしてもそうだ、ネットで繋がることでVtuberとやり取りが出来る、まさしく"バーチャルな世界"と言える。

 しかし、リアルイベントとなればリスナーは開催会場まで直接足を運ばなければならない。
それに加えて多くのリアルイベントは外部から様子を伺えない、一部ネット中継があるリアルイベントもあるが、そのほとんどは大規模なものだけ。
小規模なものになるとツイッターなどで会場の様子のレポートはあっても、どんなやり取りがあったかは現地の者でしか分からない、言わば「ブラックボックス」なのだ。
2次元のキャラと顔を合わせてやり取りが出来る以外はやっている事と言えば「地下アイドル」と同じだ。
果たしてこれがバーチャルなのかは疑問に思う。

リアルイベントは宣伝として機能するのか?

 例えばSNSでリアルイベントのレポートがリアルタイムで流れて来るとしよう。
現地に行っているリスナーならまだしも、外部の人間には「そういうイベントが今やっているんだー」で終わる。
宣伝としては少なからず機能するだろうし、現地に行けなかったリスナーに対してのアピールにはなる。
が、結局の所はブラックボックスなので、出演したVtuberの魅力が伝わるものでは無く、宣伝としてははっきり言って弱い。

 「A」のVtuberを目当てに現地に行ったリスナーが「B」のVtuberにも魅力を感じて動画や配信を見る切っ掛けにはなるだろうが、現地に行けるリスナーの数は決して多くない事を考えるとやはり宣伝としては弱い。
そして、現地に行けなかったリスナーのそのほとんどは蚊帳の外である。
そうなると蚊帳の外のリスナーはネット配信を行っているVtuberの方に必然的に流れる。
これが断続的に続くと所謂"推し変"に繋がる。
Vtuberの最大の魅力であった"相互干渉"の頻度が下がるとイベントに行けないリスナー側は「自分が居なくても大丈夫だよね」という思考に陥りやすい。
「飽きた」とかではないので配信を見るには見るが、やはり優先順位は下がってしまう。
そうなると投げ銭による収益も下がるので、飲食やグッズ代で利益を出せるリアルイベントを行う必要性が増えていく。
要はバランスが大事なのだが、まぁリアルイベントの方がマネタイズがしやすいのだろう。

バーチャルなのに地方でのリアイベが無い

リアルイベントを開催するにしても都心部ばかりで、地方住みのオタクには厳しいのが現状。
バーチャルなのだから地方でもやろうと思えば出来るが、結局のところどれだけの人数が来てくれるのが予測し難いため、より多くのファンが集まりやすい都心部になるという。
開催日時が直近で決まる事が多いのもこういった理由のようだ。
となると結局は「それってバーチャル(Vtuber)でする必要ある?」と疑問に繋がる。
であるならば、やはり「cluster」などネットで繋がれるバーチャルなイベントの方を優先して開催した方がファンも離れにくいのでは無いかと個人的には考える。

 ツイッターを見ているとVtuber側の「○○○をして欲しくない」という意見ばかり目立ってしまうが、リスナー側のこういった意見はネットの底へ沈んでしまう。
ここまで読んだ人なら分かると思うが、この長ったらしい文章は自分の愚痴でもある。全く醜いものだと笑ってくれ給え。(でも晒さないで…)

正直、Vtuberと相互フォローだとこういった事を書くのに遠慮してしまう、だからVtuberとは相互フォローにはなりたくないのだ…。