Vの歌ってみた動画についての考え

 Vtuberを追っていると自然と「歌ってみた」動画を見ることがある。
正直なことを言うと、基本的にその手の動画にはあまり惹かれないし、それなら本家の動画を見るというのはある。
邦楽をあまり聴かないのもあって、歌ってみた動画単体だけでそのVtuberを気に入るということ自体が自分にはほとんど無い。

個人的な考えではあるが、その動画でどれだけリスナーが増えるかは疑問だ。
どんなに歌が上手いと言っても、そのVtuber本人のバックグラウンドを知らないと"見も知らぬ一般人がカラオケをしている"のと殆ど同じなのだ。
仮に一瞬目に留まっても「この人、歌が上手いな」で終わるのが殆どだと思う。

そういう意味では"オリジナル楽曲"を持っているかどうかは大きいだろう。
そのVtuber本人の要素が歌詞に散りばめられていたりするからだ。
本人だけでなく、そのVtuberのバックグラウンドを知っているファンにとっても大切な楽曲になるからだ。

 配信の歌枠についても同様の事が言える。
本人の好きな事をするのが一番ではあるが、長く活動するにあたってリスナーが増えるかどうかは企業・個人問わず気にする部分だ。

コール・アンド・レスポンスがしやすい楽曲だとコメント欄が賑わいやすいので傍から見ても盛り上がっているように見える。
逆に、反応がしにくい曲だとコメント欄の動きが鈍っているのがモロに見えるのだ。

新規リスナーが入りやすいのはどちらか?と問われれば、コメントの打ちやすい盛り上がっている方だろう。

 自分には歌しか無いという者も居るが、はっきり言ってしまえば"歌の上手い者などごまんといる"。
絵の上手い者だけでもゴロゴロといるのが目に見えて分かるのに、歌だけでVtuberとして伸びるのは厳しいし、Vsingerというオリジナル楽曲持ちの歌メインの者も居る中で注目されるというのは中々にハードルが高い。
となると、やはり歌以外の面でも力を入れてプラスαを取り入れないと注目はされるのは中々難しい。

冷静に考えて、歌だけではそのVtuberの曲の好みは分かっても、配信についての考え方や人格などの情報はほとんど入ってこない。
それで応援してくれというのは、少なくとも自分には響かない。

 あくまで個人の好みではあるが、歌枠よりは雑談枠の方が好みではある。
もちろんバックグラウンドを知っているVtuberの歌枠であれば、歌詞の意味も相まって十分魅力的なものに見える。

何が言いたいかというと、歌ってみた・歌枠配信はあくまで既存ファン向けのものであるというのが個人的な考えだ。