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納棺師というお仕事

2021年6月5日、お通夜を迎えるにあたり


納棺師なる女性が現れる。

49日極楽浄土を目指して、
試練の旅が始まるにあたり、
どんな身支度で送り出すのか?

そう「おくりびと」の世界を
見せていただいた。

病院から運ばれた時、
それでも、病院の方が身支度を
整えて送り出してくれた。

目は開き、口もひらき
それでも、頑張ったね、ありがとうね
そう思える姿だった。

納棺師の方が白装束に紫の羽織や
高級な身支度の衣装を見せてくれた。

贅沢しない父、寒がりな父のために
最後の贅沢を決めた。

襟元に刺繍の入った羽織

白い羽織の襟元には刺繍が入っていた。
隠し文字で「ありがとう」と刻まれていた。
父への感謝の気持ちを込めて
身支度をお願いした。

「お手伝いをお願いします」
白装束と化粧が施された父
脚絆や手甲、そして三途の川の渡し賃
六文銭を懐に忍ばせて
身支度が整った。

その姿は見違えた。
まるでどこかの高僧が、
今にも目を覚ましそうなお姿で、
横たわっていた。

ひいき目もあるかもしれないが
しかし、穏やかな顔で、高位
崇高な世界へ身をゆだねたが如く、
そのお姿に、合掌した。

そして、ありがとうの隠し文字が
その襟元を引き締めていた。

「きっと旅の途中で
 自慢するのかもしれないね。
 子供たちに着せてもらったって」

にこにこしながら、仏様になる旅を
待ちわびているかのようだった。

本日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
皆様に感謝いたします。

しばらくこんな話題が続くと思います。
いやだなーーと思う方は
読み飛ばしてくださいね

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