たこやきレインボー 生配信ライブSHOW 真夏のホームパーティー・ザ ・ワールド
遅ればせながら「たこ虹真夏のHPTW」の記事です。配信期間は、とにかく繰り返しみようと心に決めてましたので、タイミングをすっかり逸した感が無きにしも非ずなんですが、でも、たこやきレインボーにとって、とても重要で大切なものになったライブだと思いますので、ていねいに書いていきたいと思っています。
まず、この配信ライブの特筆すべきことは、2020年のたこやきレインボーがたどった道のりの延長上のものとしてのカタチになっているということです。2020年のはじめに公開されたライブツアー「TACONIJIHOUSE」のイメージビデオ。コロナ渦による自粛によってはじまった「家にいるTV」、ライブツアーの中止決定。無観客でのテレビ番組の出演、CMJK氏を迎えてのCLUBRAINBOW20。
そして「たこ虹真夏のHPTW」。
イレギュラーな出来事が続く中で一歩一歩、歩んできた軌跡を、たこやきレインボーにしかできないエンターテイメントとして結実させたライブになったのではないかと思います。
佐々木彩夏演出の凄さ
佐々木彩夏氏がどの程度演出に関わったのか、すごく気になっていました。正直話題づくりで実際のところは監督がやってるのでは?って勘ぐったりしたりしていたのですが(ホントにごめんなさい)、ライブ後、AEサイトで公開されましたインタビューで多くのことが判明しました。私はAE会員ではありませんので読むことはできませんでしたが、概略を聞いたところによれば、基本的なコンセプトワーク、セットリストを決め、ロケハンまで行ったという話を聞いて、本当に驚いたのですが・・。
たこ虹ハウスから世界を繋ぐ、広げる・・というコンセプトは、これから飛躍するたこ虹にピッタリと合っていますし、内(家)から外へという構造も、コロナ渦で自粛せざろう得ない状況から、いよいよ動き出すぞ、というメッセージにもなります。
その世界(アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、ハワイ)を、結婚式場に求めたというアイデアがとにかく見事。茨城県にある「カナルハウス」にある会場の特徴に合わせ、たとえば大きな木を常設している会場は「アフリカ」、マンハッタンという名前が付けられている会場は「アメリカ」、プールは「ハワイ」に。この会場自体は何度かテレビドラマなどの撮影に使われたようですが、佐々木彩夏氏自らがロケハンをして、この配信ライブの「世界」としたところが、この配信ライブを素晴らしいものにしていたと思います。
シットコムパートでの演技力
たこ虹の女優というと、さきてぃとさくちゃんのふたり。さきてぃは去年と一昨年に舞台の仕事を行い、さくちゃんもキューティーハニーの舞台の仕事をしているので、どうしてもこの二人が女優というイメージを持ってしまいますが、今回のシットコムでみせた、他のメンバーの演技力は相当なもので、たこ虹メンバーひとりひとりの女優としての片鱗を感じさせました。
特に面白かったのが、本来のメンバーのキャラクターと脚本で描かれるキャラのズレ具合。現実のたこ虹とは、かなり違った脚本上のキャラクターを魅力的に見事に演じてて、このようなすごいものを見せられると、たこ虹メンバー主演の舞台がみたいなぁ・・と思ってしまったわけですが・・。
冒頭、くーちゃんの椅子に「ぐでー」っとしたところから、TTTに入るきっかけとなる「仲たがい」にいたる流れもよく出来ていて、単にライブパートを繋ぐためだけのものでなく、この配信ライブの物語をカタチづくり、この配信ライブを映画のようにも見える効果を生んでいたと思います。
ライブパートでみせた卓越したパフォーマンス力
ライブパートは、現在のたこやきレインボーの実力をいかんなく発揮したものでした。
たこ虹のライブは流れを大事にした2時間が基本。衣装替えは最小限度なので、今回のようにパートごとに衣装が変わるのがとにかく新鮮。たこ虹は、アイドルなんだなぁと改めて実感したわけですが・・。
パフォーマンスの挑戦も随所にあって、たとえば、ヨーロッパパートは女性の魅力を強調した選曲に、ローマの休日のオードリーヘップバーンを彷彿とした衣装。激しいダンスにも関わらず、ヒールを履いてパフォーマンスをするこだわりはすごいなと思いました。見えていないところで、まいまいは少しコケたようですが・・・。ヨーロッパパートは録画とはいえ一発撮りの撮影。しかも、カメラの切り替えはほとんどせずの長回しで撮影で、これは相当なリハーサルを重ねて臨んだんじゃないかと思います。
対照的にアメリカパートではカメラのスイッチングをこまめにおこなうことで臨場感を強調。場ミリポジション番号もない場所でのパフォーマンスは、本当に大変だと思うのですが、じっくり見ていると、フロアの格子状の模様を目安にしたのかなぁ・・とも思いますがそれでもすごい。
ライブパートは、ミュージックビデオで撮影するスタイルを、生放送(ヨーロッパパートは一発撮り)でおこなうという画期的なもので、MVのようなこだわりの映像と、ライブの臨場感の両方を兼ね備えたものになっていたと思います。言葉で書くとカンタンそうですが、これは相当な実力がなければできないことなのではないでしょうか。
はっちゃけたナイトプールが舞台の「ハワイパート」を経て、さくちゃんのアコギでの「ほなまたねサマー」。さくちゃんが、この演奏のために一日緊張していたということは、ギターを弾いている時「かかとがあがっている」ことで、すごく伝わってきました。
「サマーゴーランド」ではじまり、「ほなまたねサマー」で終わる。
まさしく、たこやきレインボーの夏のライブだったと思います。
「たこやきレインボー生配信ライブ 真夏のホームパーティ・ザ・ワールド」は、ライブでありミュージックビデオであり、さらにシットコムを織り交ぜることにより全体を通した物語があり、・・つまりは、たこ虹のミュージカル映画にもなっていたと私は思っています。
たこやきレインボーにしかできないエンターティメント。そして更なる可能性を感じさせてくれた配信ライブでした。
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