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たこやきレインボーワンマンライブ「Departures」

たこやきレインボーとしてのラストワンマンライブ「Departures」。無事に終えることができて本当に良かったです。予報では台風が迫ってきたり感染が拡大している状況で、たこ虹のイベントの前は決まっていろいろあるよなぁと内心思いつつ、でもなんやかんやいろいろあるけど最終的に最高のものになると信じて、そして実際、期待以上のものをみせてくれる、たこやきレインボーはすごいなぁ・・と改めて実感しました。
1公演20曲。インターバルをとらずに2公演を行い、全40曲。本編は2回しかMCをとらず、後半は9曲連続のノンストップライブ。イントロを少し長めにした楽曲を盛り込み、水分補給をしてるとはいえ後半にたこ虹の楽曲でも難曲を盛り込むという攻めたセットリスト。Terminal1のアゲ曲が続いた中での、なにわのはにわ、RainbowPlain、SuperSpark、ホーム最強の流れは圧巻で、ちょっとこれは攻めすぎでしょ!っと思ってしまったんですが、たこやきレインボーとしてのラストライブに相応しいものになったのではないかと思います。

たこやきレインボーのいつものライブよりも、メンバーがそれぞれ、天真爛漫に自由奔放にパフォーマンスをしてるように感じました。なにしろ、Terminal2のナナイロダンスでは、メンバー自らコールを入れるという弾け具合で、確か去年の真夏のホームパーティー・ザ・ワールドでもやっていましたが、ここまでがっつりやっていなかったわけで、なにわのはにわの冒頭、H、A、N、I、W、Aを、H、A、N、E、D、Aとしてみたり、おそらくアドリブで柔軟に、臨機応変に自由に、楽しさあふれるライブをするのは初めてなんじゃないかって思うんですよね。

たこ虹は初めてのワンマンライブ「はじめの一歩」で、45分のライブパートのあと、45分トークし続けてしまい、ライブ後、番長に「話が長すぎや!」と怒られるエピソードをMCで話していましたが、それ以来、大きな会場のライブでは、キッチリとライブを続けてきました。なにわンダーランドはコンセプトがしっかりとしたライブで、はじめの頃はソロユニット曲を盛り込んでいましたが、大箱ライブでは、とにかく5人のパフォーマンスの精度を高めて、経験値を積み上げていくようなライブ。レースで例えるならは、もっとも最適なコース取りをしてコーナーを曲がり、直線コースではフルスロットルで駆け抜け、タイムを競うようなスタイル。

それがとても分かりやすく感じられたのは、2018年のCLUBRAINBOWで、CMJK氏が練りに練って作ったメガミックスのコースを、たこやきレインボーが挑むというライブ。同じセットリストを全国ツアーで7公演をするという、普通のアイドルではありえないようなことをやってきたわけです。

そして、その年の夏のRainbowSonic。1日目の大阪城野音がとても良かったのに、2日目の日比谷野音が同じような走りなのに、より速い速度のタイムを記録したことで、その違いをはっきりと感じてしまった。RainbowSonicは、つまり、そのようなライブをだったと思うのです。
たこ虹は、なにわンダーたこ虹バンドでボーカルを鍛えられ、メンバーの個性を活かしたボーカルの実力を奇跡的といっていいバランスを維持しつつ伸ばし、体幹を徹底的に鍛え上げることで5人の身長差を感じさせないダンスパフォーマンスができる実力を身につけるに至っている。
そして、最近のライブでは、ライブパートでは集中したパフォーマンスをみせ、トークでは緩くという緩急をつけたものにしていたと思います。

たこやきレインボーとしてのラストライブ「Departure」をどのようなものにするか、メンバーで話し合って、攻めるセットリストにして、楽しんじゃおう!って話をしたんじゃないかと思うんですよね。
タイムを競う必要はない。そのかわり面白いことをやろう。コーナーを大きく曲がってもええやん!ウイリー走行したら楽しいやん!
自由奔放に、今までやったことのないようなライブにして、たこやきレインボーとしてのラストライブを思いっきり楽しむ!
そう、決めたんじゃないか。

それは、ちょうど自由奔放にライブをやって、45分間トークをして、褒められると思って舞台を降りたら、番長にこっぴどく怒られた「はじめの一歩」と重なるものを感じるんですね。

くーちゃんが、最後のあいさつで語っていた「見返してやる」という言葉にも繋がる。
たこやきレインボーのラストライブとしての大団円をみせてくれたんじゃないかと思います。

2014年からずっとたこやきレインボーをみてきて、リミッターをつけられてたり、鉄下駄履いてウエイトを付けて走っている印象をずっと持っていたのですが、たこやきレインボーの卒業そのものが、リミッターを解除して、鉄下駄やウエイトを脱ぎ捨てて、最強五人組が自由奔放に走り出すことになるんじゃないか。
私は、そんなふうに感じています。

【8/19追記】
ライブをタイムシフトで何度も繰り返し見て感じたことなのですが、ライブ全体を通じて感じる「抜き方」は、キャリアがあって熟練したロックバンドや、ジャズバンドのライブのようなことを目指したのかなとも思えてきました。ちょうど、さくちゃんが大好きなユニコーンのライブのような。
メンバーが歌ったら自由にハモれるような。オリジナルの楽曲に、そのライブの時だけハモを追加して特別感を出したり。個性を活かした、厚みがあって、ウェイトのある、5人のボーカルをアンプラグドで聴いてみたいなぁって思っています。

DEPARTURESと銘打たれたライブ。あえて完成されたライブではなく、これからのネクストステージに続く可能性をみせてくれたライブなのかなって感じています。

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