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今話題の金融教育の最悪なカリキュラム案とその改善策

高校で金融教育が始まりました!
しかし、実際のところ家庭科の授業時間の中のほんの数時間、株や投資信託について勉強するだけというのが現状です。

私は、金融教育を広めたいという立場でいますので、これではよくないな。と思うので、学校で金融教育を教えるときに、どのような手順で教えるべきかを考えました。

今の学校業界を考えるとありえない話ですが、週に1度1年間教えるとなった場合、このような配列になるのではないかと考えました。

年間カリキュラム
①お金とは:お金の歴史から用途まで
②お金の使い方:生活・投資・浪費
③お金の管理方法:使用バランス 貯蓄
④お金に関わる法律・税金
⑤お金の稼ぎ方・増やし方・守り方(詐欺・搾取)

これ、どう思いますか?
大人の立場で、特に金融教育に興味を持っている人から見ると、ある程度良い流れに見えそうな気がしませんか。

しかし、それはおそらく間違いです。
このカリキュラムの順で学ぶと、おそらくつまらない。意欲が出ない。
授業を聞いていて眠くなっちゃう。
ここに定期試験とか入れたら最悪。暗記はできても使えない知識になってしまうという状況になりかねません。
というかそういう状況になることが確信できてしまいます。

考えていただきたいのですが、子どもはなぜお金の教育を受けたいのでしょうか?お金の教育、受けたいですか?
受けたいと思うのは、それはあなたが大人だからで、大人としてお金と
子どものころに受けていたかったと思っているからなのです。
生徒は別に授業を受けたいわけではありません。
だから、学びの押し付けになってしまうのです。

そうならないようなカリキュラム!考えました。

年間カリキュラム提案
①お金の稼ぎ方・増やし方
②お金の守り方と法律(詐欺・搾取)
③お金に関わる法律・税金
④生活・投資・浪費・使用バランス
⑤そもそもお金とは

①お金の稼ぎ方・増やし方
生徒達は将来について大きな不安を抱えています。
将来の夢や目標を持たなければいけないプレッシャー。
一生懸命勉強しても、東大に行ったとしても大企業に就職できたとしても、日本自体に不安を抱えている今の子どもからすると、それでも大丈夫なのか不安なのです。大人も、東大に行くことや大企業に就職できたとしても、それで大丈夫とは言えませんよね。
だから、お金の増やし方、稼ぎ方、マネタイズという発想など、まずはお金に対して前向きになることが必要なのです。
「知りたい!」と思わせることがスタートで、そうだとすると、投資について学ぶことや、起業という人生の選択肢を教えることはとても大切だと思います。

②お金の守り方と法律(詐欺・搾取)
お金のことは、学校で、学校の先生から学ぶよりも、自分でGoogle検索したり、YouTube検索しりしたほうが沢山の情報を学ぶことができることは間違いありません。
学校の先生は、お金のことを教える専門家ではありませんからね。
(それどころか投資信託を買ったことがない人のほうが多いかもしれません。)
しかし、自分で検索をして得た情報の中には、正しくないものや詐欺につながるものも多数あるということも事実です。
だから、できるだけ惑わされないように、ウソや詐欺などの事例を伝えて、そういうものがあるということを知ることが、次の段階として必要になると思います。

①で興味を持たせ、②で危険を知ることができれば、自分から学び始めて、学び続けることが可能になります。
短期の金融教育講座なら、ここまででも十分、金融教育の効果は発揮するでしょう。

③お金に関わる法律・税金
お金の稼ぎ方を学んだから、そして稼ぎたいと思っているからこそ、税金が気になるものです。
だから、稼ぎ方・増やし方の後に税金については学ぶべき。
納税の義務を知り、その上で節税の方法などを考えれば、ちゃんと知らないといけない!と思わせることができるはずです。

④生活・投資・浪費・使用バランス
稼ぎ方を考えて初めて、大きく稼ぐことの難しさを知ることができます。
だから、収入と支出のバランスを意識して、無駄遣いを減らしていくことの重要さを感じます。
しかし、節約だけをしていたら人生がつまらなくなるので、浪費することの大切さも学ぶことができます。
そういうバランスを考えながら、今度は人生を長い目で見て、ライフプランの中で、どのタイミングにお金が必要になるのかを考えると、今はお金が余っていても、後でお金が足らなくなるかもとか、逆に、若いうちにこういうところにはお金を使っておいたほうが良いとか、考えることができるようになるはずです。
また、お金の必要なタイミングでは、投資しているものを利益確定して、現金を用意しなければいけないということも考えさせることができます。

⑤そもそもお金とは
お金の歴史。等価交換から価値の保存へなど。
お金の意味。お金は人類が作り出した、ただの道具である。
お金について、興味を持ったからこそ、歴史や用途などが気になるのであって、これを最初に聞いても、あまりピンとこないというのが現状だと思う。
もちろん導入として、①の部分で、ある程度話すべきだとは思うが、しっかりと学ぶのは最後の方でよいであろう。

いかがだったでしょうか?

お金の教育は、正しいことを知ることよりも、興味を持って自分で学んでいけるようにすることのほうが大切だと思います。
というか、「正しいこと」というのがあるのかどうかも私にもよく分かりません。
というのも、例えばお金のことに詳しいはずの経済学者の中にも、円安が良いという人もいれば円高が良いという人もいます。
つまり、お金のことについては正解はないことが沢山あるということや、立場によって正解が変わるというものなのです。

子どもの学びたい意欲を高めて、お金について学ばせていけるような教育が広まったらいいなと思い、私も細々と活動を続けていこうと思います。

最後に宣伝


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