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【2023年版】夏競馬はなぜ大荒れ? 表に出ない攻略法がこれ

いよいよ2023年も夏のローカル競馬が始まります。

改訂(6月28日)
・6月25日(日)函館1R、6月24日(土)函館1Rを事例として加えました。後者は的中馬券(枠連4880円・2点的中)を表示しました。
・新潟コース、札幌コースの説明に補足を加えました。

6月からすでに函館競馬が始まっているのですが、宝塚記念の翌週からが夏競馬と考える人も多いでしょう。ベテランの方なら、実は7月4週以降の荒れ方が激しく、これこそ夏競馬の総本山とおっしゃるかもしれません。

夏競馬 ローカル競馬・裏開催の攻略法

JRAの夏競馬の番組的な意図のような部分は、上のブログ記事に書きましたので、いつでもご覧頂けます。ここでは、競馬ファンのよくある失敗をご紹介します。

競馬の流れに慣れた方でも、陥りやすいのが、昨年9月の中山・阪神競馬から、宝塚記念まで長らく続いた、「優勝劣敗モード」に予想手順が慣れ過ぎているという落とし穴です。

JRAとしては、その流れのなかで、①裏開催として函館競馬を導入(表開催は優勝劣敗)、②宝塚翌週からの優勝劣敗モードを少し引きずった夏競馬、③7月4週からの本格的な夏競馬(弱者救済)と、3段階でごまかしつつ?夏競馬化が進みます。そのため、ベテランファンでも、気づいたときには大きく負けているのです。

さらに、一見、直線の長い府中競馬場の兄弟版ように見せつつ、実は小回りと緩い坂でローカル(弱者救済)の色合いを持つ新潟競馬場の外回り。またローカルに見せて、実は大箱の札幌競馬場(実際にGⅠ開催案もある)と、かく乱要素が多く、中途半端な知識では、ライバルにやられる前に、JRAにやられてしまいます。

改装後の新潟競馬場は、現地で見たことがある人ほど長い直線に驚き、もはや中央場所と変わらないと誤解しがちです。しかし、この競馬場で繰り広げられるのは、弱者救済のローカル競馬です。

※ただし、福島、小倉、函館、札幌よりは、中央場所(優勝劣敗)に寄せた設計です。

一方、札幌競馬場は、ローカルのイメージが強いかも知れませんが、実は、芝ダートともコーナーが緩く、実力が問われやすい大箱要素があります。

※福島、小倉、函館、札幌のなかでは、ややローカル色が弱い設計です。

2022年7月の札幌競馬の開幕日。準メインの大倉山特別(ダ1700m)では、純然たる小回りの函館で凡走していたものの、東京や阪神の大箱で好走していたモズピンポンが勝利しました。

札幌競馬場は、馬産地に近いため、実力馬を抱える陣営が出走をためらわないように、あるいは、距離が近い函館競馬場とのバランスを考えたのかも知れません。

このように、夏競馬の舞台、ローカル場所には、意外な罠も含まれていますが、誤解を取り除き、しっかりと頭を切り替えられれば、攻略は難しくない場所と言えます。

では、早速本題に入ります。

夏競馬の誤解① 人気馬がいとも簡単に飛ぶ

夏競馬は、強い1番人気が簡単に飛ぶ。競馬が長い方も、このイメージをお持ちの方が多いと思います。

しかし、主なローカル競馬場の過去5年のデータを見ても、上位人気(1~4人気)の単勝回収率に差はありません

一方で、下位人気(9~12人気)の回収率は伸びていることが分かります。一例として、主要なローカル競馬場における、過去5年の10番人気の成績(単勝回収率)を見てみます。

月ごとに見ると、6~8月は明らかに好調であることが分かると思います。つまり、夏競馬は、人気馬が飛ぶのではなく、下位人気の激走が多発しているのです。ここが、第1のポイントです。

思い起こすと、ある有名な競馬記者は「JRAはG1が終わって競馬から離れがちなファンをつなぎとめるために、大万馬券の花火を上げる」と述べていました。

もちろん、JRAがレースを操作することはありませんが、大万馬券が出るためには、上位人気が飛ぶだけでは不十分で、2ケタ人気馬の連対の必要があります。この発言は、下位人気(9~12人気)の激走という、夏競馬の本質を突いていたと言えます。

さて、先ほどは、主要なローカル競馬場における、過去5年の10番人気の成績(単勝回収率)グラフを挙げました。これは、無料記事でも公開しているデータです。実はこれには、馬券攻略上重要な、意外な裏話があります。

この意外な裏話に加え、noteのおもな内容は以下の通りです。

  • 「下位人気(9~12人気)の激走の裏側」

  • 「調教で見落としがちな観点‐調教時計が平凡でも走るパターンは2つ‐」

  • 「夏に強いピッチ走法をかんたんに判断する方法」

  • 「夏競馬で見落としがちなある観点=〇〇競馬」

  • 「AI予想は夏競馬をどう扱っているのか」


【2023年版】夏のローカル開催  攻略法まとめ

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