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田舎によって違う防犯意識

田舎暮らしあるあるで鍵をかけずに出かけたり、

夜寝る時も窓を全開にして眠れるというエピソードが有りますね。

確かにぽつんと一軒家級の田舎に住んでいると

そういった開放的な生活をしていても

犯罪に巻き込まれる事はほとんどありません。

私達が最初に移住した長野の別荘地もそのタイプの田舎です。

住んでいた別荘地が村の集落から離れた場所という事も有り

人間よりも野生動物の方が多い環境です。

別荘利用している時は無人の期間が長い為、結構な頻度で不法投棄や不法侵入などの被害に遭いました。

でも私たちが移住してからはそのような困り事とは無縁になりました。

人の目が有るとそれだけで防犯になるんですね。

被害と言えばたまに外に干しておいた野菜がタヌキやハクビシンに食べられてしまう事がある位です。

暫く暮らしていると平和な環境に慣れてしまって

玄関や窓の鍵は開けっ放しで過ごす事が多かったです。

そのお陰で寝ている間に誰かが美味しい野菜を

玄関の中にどっさり置いておいてくれるという

昔話のかさこ地蔵みたいな出来事に度々遭遇しました。


一方、昔ながらのコミュニティーが確立している田舎ですと

日頃見掛けない人物や地域の些細な変化への警戒心は強く

あっという間に集落に情報が共有されます。


私がまだ愛知の田舎に居た頃、見知らぬ若い女の子(大学生位?)が

キックボードに乗ってサーッと家の前の道を通り過ぎていきました。

その数分後「今アンタんちの前通ったの誰や?」と

200m離れた場所に住む親戚から確認の電話がかかってきました。

これを防犯意識が高いと捉えるか、監視と捉えるかは

人によって違いますけど・・・。

その時田舎の情報網って物凄いんだなとさすがにちょっと怖くなりました。


現在私たちが住んでいるのは都会からの観光客や移住者が多い土地柄なので

今までとは少し違う印象です。

例えば近所のお屋敷はどこも警備会社のシールが貼られていますし、

別荘地内には防犯カメラが複数設置してあり

地域的には防犯に対する意識が高めだと思います。

それでも空き別荘や売り保養所が多いので盗難事件が

ちょくちょくあるようです。

この様な状況だからか春になると新任のおまわりさんが

別荘地内の定住者の家を1軒1軒訪問し

家族構成や困り事は無いかと聞き取り調査をしています。

こうした地元交番の地域密着型の取り組みは

愛知や長野に住んでいる時には経験しなかったので

知り合いの少ない移住者にはとても心強いです。


地域密着型と言えば村内・町内放送も田舎には欠かせません。

市内には広報を伝える屋外スピーカーがあちらこちらに設置され

尋ね人・火事・詐欺電話等への警戒を呼び掛けています。

残念ながら私達が住んでいる別荘地には屋外スピーカーが無いので

同じ内容の広報メールが携帯に入るようにしています。


伊豆高原で突出しているのは尋ね人の情報。

高齢者福祉施設や老人世帯が多いので

月に数件は行方知れずになってしまう方が居ますが

放送の効果かその日のうちに大多数の方が無事保護されます。

私も道端を一人で歩いている高齢の方を見かけると

「あの人もしかして???」と気にかけるようになりました。

地域のお年寄りや子供たちを何となく見守るという環境が防犯に繋がるんだなぁと実感しています。


この様に一言で田舎と言っても防犯に対する意識や取り組み方が随分違います。

特に人目が沢山有り監視カメラ要らずな集落は移住者側が少々窮屈さを感じるかもしれません。

別荘地以外での田舎暮らしを検討されている方は

物件内覧時にぜひ周囲の環境も歩いて見て欲しいです。

そして可能であれば地元の人に軽く挨拶してみて下さい。

その地域がよそから来る人に対し排他的かそうでないかを見極めた方が

後々のトラブルがグンと減ると思います。

















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